暁の天使
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スティーヴンスンが見つかり、ダンが展示室へ向かうというのでシルビと感応頭脳のフェリクスⅢが舵取りを頼まれた。正直言うとダンは学生であるシルビに任せる事に理性では抵抗があったようだったが、ここへ来るまでの腕前を見せられては任せても大丈夫だろうという感情が勝ったようである。
通信でスティーヴンスンの乗員と話していたらしいフェリクスが、シルビへ向かって話しかけてきた。
「ミスタ・グラマト。ミスタ・ジェファーソンより話がしたいとの通信が入っていますがどうしますか?」
「……辞退させていただきます。申し訳ないが、以後ケリー・クーアかダイアナ以外からの俺宛の通信は拒否してください」
「分かりました。……クラーク博士よりわたしの作業領域の接続をするとの報告です」
「では連結作業は必要ない?」
「……いいえ、接舷の必要はあるそうです」
「じゃあ俺が接続作業はしましょう。フェリクスⅢはまず作業領域の接続に尽力してください」
「了解しました」
椅子へ座りなおしてシルビはコンソールへ手を伸ばす。向こうの感応頭脳が死んでいるので向こうからの情報がまだ入ってこないが、その辺の補佐はフェリクスⅢがしてくれた。
小惑星群に気を付けつつ、接舷して連結橋を伸ばす。
ついでに、同時作業で周辺の探索図と宙図を照らし合わせ、安全に小惑星群を抜けられるルートをデータとして作っておいた。スティーヴンスンから乗員がコチラへ乗り込んでくるとなれば、学生であるシルビがいると不味い。なのでもう少ししたら避難艇の一つでも頂戴して《パラス・アテナ》へ向かうつもりだった。
ジャスミンとダンがどうするかは知らないが、リィ達の事も気になるのである。
連結が成功して繋がった途端に、誰かがコチラへ乗り込んできたようだ。同調装置を外して立ち上がり、シルビは宙を見上げてフェリクスへ話し掛ける。
「フェリクスⅢ。宙図へここから小惑星群を抜けて安全宙域へまでの航路を記しておきました。参考にしてください。俺はこの辺で《パラス・アテナ》へ戻ります。避難艇を一つ、出せるようにしてください」
「了解しました」
「……ちなみに、ミズ・クーアとマクスウェル船長は?」
「展示室です。ミズ・クラーク達と話をしています。繋ぎますか?」
「いえ。ただお二人に『先に戻る』とだけ伝えてください」
博物館にされるだけあって広いキングダムの中を、時々案内図を確認して避難艇のある区域へ向かった。途中で休憩所を通り抜け、ケリーが総帥をしていた五年前の肖像画を見つける。
改めて見ると、シルビの知っているケリーの顔が老けてこうなるとは思えなかった。
「いやでも、ジャックの方がカッコイイ……なんかリヴァイを褒めてるみてぇで嫌だなぁ」
通信でスティーヴンスンの乗員と話していたらしいフェリクスが、シルビへ向かって話しかけてきた。
「ミスタ・グラマト。ミスタ・ジェファーソンより話がしたいとの通信が入っていますがどうしますか?」
「……辞退させていただきます。申し訳ないが、以後ケリー・クーアかダイアナ以外からの俺宛の通信は拒否してください」
「分かりました。……クラーク博士よりわたしの作業領域の接続をするとの報告です」
「では連結作業は必要ない?」
「……いいえ、接舷の必要はあるそうです」
「じゃあ俺が接続作業はしましょう。フェリクスⅢはまず作業領域の接続に尽力してください」
「了解しました」
椅子へ座りなおしてシルビはコンソールへ手を伸ばす。向こうの感応頭脳が死んでいるので向こうからの情報がまだ入ってこないが、その辺の補佐はフェリクスⅢがしてくれた。
小惑星群に気を付けつつ、接舷して連結橋を伸ばす。
ついでに、同時作業で周辺の探索図と宙図を照らし合わせ、安全に小惑星群を抜けられるルートをデータとして作っておいた。スティーヴンスンから乗員がコチラへ乗り込んでくるとなれば、学生であるシルビがいると不味い。なのでもう少ししたら避難艇の一つでも頂戴して《パラス・アテナ》へ向かうつもりだった。
ジャスミンとダンがどうするかは知らないが、リィ達の事も気になるのである。
連結が成功して繋がった途端に、誰かがコチラへ乗り込んできたようだ。同調装置を外して立ち上がり、シルビは宙を見上げてフェリクスへ話し掛ける。
「フェリクスⅢ。宙図へここから小惑星群を抜けて安全宙域へまでの航路を記しておきました。参考にしてください。俺はこの辺で《パラス・アテナ》へ戻ります。避難艇を一つ、出せるようにしてください」
「了解しました」
「……ちなみに、ミズ・クーアとマクスウェル船長は?」
「展示室です。ミズ・クラーク達と話をしています。繋ぎますか?」
「いえ。ただお二人に『先に戻る』とだけ伝えてください」
博物館にされるだけあって広いキングダムの中を、時々案内図を確認して避難艇のある区域へ向かった。途中で休憩所を通り抜け、ケリーが総帥をしていた五年前の肖像画を見つける。
改めて見ると、シルビの知っているケリーの顔が老けてこうなるとは思えなかった。
「いやでも、ジャックの方がカッコイイ……なんかリヴァイを褒めてるみてぇで嫌だなぁ」