ソフィアの正餐会
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リィ達がフォンダム寮へ帰って来なくなってから数日。シルビはヴェルナール校の資料室へ向かうと過去の記録媒体に検索を掛けて四人の老人の履歴をリストアップする。
それからそれを自分の携帯端末へ転送し、更に《パラス・アテナ》のダイアナの元へも転送した。
学校から帰って寮へ着くと寮監に恒星間通信が入っていると言われ、通信室へ向かえば興奮気味のダイアナが口を開く。
『どうしてあの四人が分かったのよ! わたしだって時間が掛かったのに!』
「俺はルウ寄りの人間だし、情報検索はちょっとばかり得意なんだぁ。でなけりゃ『シュトルム』なんて二つ名が付くなんて事は無かったと思うぜぇ」
『……だいぶ吹っ切れたのね。でもやり過ぎは良くないわよ』
「分かってる……。そろそろジェームズ達がリィ達の不在に色々煩くなってきてんだぁ。だからあっちの様子を知りたいと思ってさぁ」
全寮制のお嬢様学校へ、シルビから連絡する事など出来ない。向こうからシルビへの連絡も怪しまれる可能性があるので難しく、だとするとダイアナを経由するのが一番安全なのだ。
四人の老人の情報は、それに対する対価の前の手札晒しである。
ダイアナはどう思ったのか分からないが、一つ溜息を吐いてから自分の手札をシルビへと見せた。
『私も四人の正体には辿り着いていたの。でも、その後が分からない。四人が講演や寄付をするという形で関わった学校やその地域で、十代の女子生徒の死亡事件が多発してるところまでは突き止めたんだけど……』
ダイアナの顔の代わりに映し出された資料を見て、シルビはこめかみへ手を伸ばす。一年にちょうど一人が、不自然に事件へと巻き込まれて死亡していた。
文章で提示されているそれをダイアナの苦労話と解説を聞きながら何度も読み返す。
一年に一人。
距離はバラバラ。
死因。
犠牲者の年齢。
犠牲者の評価。
家族構成。
通っている学校のある惑星。
生家。
事件の報告書。
四人の老人が関わった順番。
事件の起こった日付。
チリチリと痛み始める頭へ目を細めた。ダイアナは被害者少女達の遺体に欠損があった事を話している。
およそ子供が聞いていい内容ではないなと思ったところで、気付いた。
シルビはこめかみから手を放すと携帯端末を取り出す。通信機の向こうのダイアナがソレに気付いて喋るのを止めた。
どうしたのかと尋ねてくるダイアナに向けて口の前で人差し指を立て、『家』へと連絡を取る。
「……マギー? ちょっと聞きてぇんだけど『占星術』詳しいよなぁ?」
それからそれを自分の携帯端末へ転送し、更に《パラス・アテナ》のダイアナの元へも転送した。
学校から帰って寮へ着くと寮監に恒星間通信が入っていると言われ、通信室へ向かえば興奮気味のダイアナが口を開く。
『どうしてあの四人が分かったのよ! わたしだって時間が掛かったのに!』
「俺はルウ寄りの人間だし、情報検索はちょっとばかり得意なんだぁ。でなけりゃ『シュトルム』なんて二つ名が付くなんて事は無かったと思うぜぇ」
『……だいぶ吹っ切れたのね。でもやり過ぎは良くないわよ』
「分かってる……。そろそろジェームズ達がリィ達の不在に色々煩くなってきてんだぁ。だからあっちの様子を知りたいと思ってさぁ」
全寮制のお嬢様学校へ、シルビから連絡する事など出来ない。向こうからシルビへの連絡も怪しまれる可能性があるので難しく、だとするとダイアナを経由するのが一番安全なのだ。
四人の老人の情報は、それに対する対価の前の手札晒しである。
ダイアナはどう思ったのか分からないが、一つ溜息を吐いてから自分の手札をシルビへと見せた。
『私も四人の正体には辿り着いていたの。でも、その後が分からない。四人が講演や寄付をするという形で関わった学校やその地域で、十代の女子生徒の死亡事件が多発してるところまでは突き止めたんだけど……』
ダイアナの顔の代わりに映し出された資料を見て、シルビはこめかみへ手を伸ばす。一年にちょうど一人が、不自然に事件へと巻き込まれて死亡していた。
文章で提示されているそれをダイアナの苦労話と解説を聞きながら何度も読み返す。
一年に一人。
距離はバラバラ。
死因。
犠牲者の年齢。
犠牲者の評価。
家族構成。
通っている学校のある惑星。
生家。
事件の報告書。
四人の老人が関わった順番。
事件の起こった日付。
チリチリと痛み始める頭へ目を細めた。ダイアナは被害者少女達の遺体に欠損があった事を話している。
およそ子供が聞いていい内容ではないなと思ったところで、気付いた。
シルビはこめかみから手を放すと携帯端末を取り出す。通信機の向こうのダイアナがソレに気付いて喋るのを止めた。
どうしたのかと尋ねてくるダイアナに向けて口の前で人差し指を立て、『家』へと連絡を取る。
「……マギー? ちょっと聞きてぇんだけど『占星術』詳しいよなぁ?」