暁の天使
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「オレが一足先に跳んで、邪魔な小惑星を片付けて、あのデカブツが跳躍できるだけの隙間をつくってやる。おまえは《クーア・キングダム》を操縦してオレの指示した跳躍宙域にきっちり乗せろ」
どうしてか『ちびすけ』呼ばわりしたダンへそう言ったケリーが、今度はシルビへ向けて声を掛けてくる。
「シルビ。ちびすけについてって補佐をしてやってくれないか?」
「俺にも大気圏内への跳躍経験は無ぇぜぇ?」
「小惑星群の真っ只中は得意だろ」
そう言われてしまってはシルビには否定できない。ケリーとダイアナ以外の一行は一介の学生でしかないシルビが其処まで言われる事を不思議がっている。
「まぁ、キングに頼まれたら仕方ねぇよ」
「……気は確かですか?」
ダンのその言葉がケリーとシルビのどちらへ向けられたものか分からなかった。
安全基準や常識を考えれば、大気圏内への跳躍など人がやろうとしても人命を優先することが徹底されている感応頭脳が許可するとは思えない。ダンの言いたいことはそういうことだ。
しかしそれすらケリーは一蹴した。クーア・キングダムの感応頭脳はダイアナに教育された代物だから、絶対に最優先順位者へ従うと。そしてその最優先順位者がジャスミンだという。
どうもその事に関してはジャスミンとケリーの間で不具合が生じているようだが、言い合いが始まる前にリィが止めた。止めたというよりは後にしてくれと言ったに過ぎないが、それでも発言が子供らしくなかったので結局言い合いは収まる。
一瞬にしてリィがシルビよりも年上の、十九歳くらいの見た目に神代の時代のような甲冑を身に付けた姿へと変わった。
リィは『ルーファセルミィ』を実力行使で止めるつもりのようだ。そしてそれが叶ったら迎えにきてくれとシェラへ告げる。そのシェラと後の二人も、リィとデモンに手を翳された途端十九歳程度の青年と成人男性へと様変わりした。
「それが君達の元の姿かぁ?」
「驚かないんだな」
「このくらいならなぁ」
それを聞いてリィがちょっと笑う。
ガイアが言っていた『悪しきもの』が出てくる可能性があるらしいが、シルビはジャスミンの様に付いていくとは主張しなかったし、行こうとも思わなかった。リィが何も言わないのならシェラ達だけで平気なのだろうし、シルビにはケリーへ任されたダンの補佐という役目がある。危ないようだったら、実のところシルビだけならそこへ向かう事も出来るのだ。
元々シルビはどちらかというとケリーの手伝いとしてここへ居るのである。『ルーファセルミィ』は気になるが、そちらに手を出すつもりはまだ無かった。
どうしてか『ちびすけ』呼ばわりしたダンへそう言ったケリーが、今度はシルビへ向けて声を掛けてくる。
「シルビ。ちびすけについてって補佐をしてやってくれないか?」
「俺にも大気圏内への跳躍経験は無ぇぜぇ?」
「小惑星群の真っ只中は得意だろ」
そう言われてしまってはシルビには否定できない。ケリーとダイアナ以外の一行は一介の学生でしかないシルビが其処まで言われる事を不思議がっている。
「まぁ、キングに頼まれたら仕方ねぇよ」
「……気は確かですか?」
ダンのその言葉がケリーとシルビのどちらへ向けられたものか分からなかった。
安全基準や常識を考えれば、大気圏内への跳躍など人がやろうとしても人命を優先することが徹底されている感応頭脳が許可するとは思えない。ダンの言いたいことはそういうことだ。
しかしそれすらケリーは一蹴した。クーア・キングダムの感応頭脳はダイアナに教育された代物だから、絶対に最優先順位者へ従うと。そしてその最優先順位者がジャスミンだという。
どうもその事に関してはジャスミンとケリーの間で不具合が生じているようだが、言い合いが始まる前にリィが止めた。止めたというよりは後にしてくれと言ったに過ぎないが、それでも発言が子供らしくなかったので結局言い合いは収まる。
一瞬にしてリィがシルビよりも年上の、十九歳くらいの見た目に神代の時代のような甲冑を身に付けた姿へと変わった。
リィは『ルーファセルミィ』を実力行使で止めるつもりのようだ。そしてそれが叶ったら迎えにきてくれとシェラへ告げる。そのシェラと後の二人も、リィとデモンに手を翳された途端十九歳程度の青年と成人男性へと様変わりした。
「それが君達の元の姿かぁ?」
「驚かないんだな」
「このくらいならなぁ」
それを聞いてリィがちょっと笑う。
ガイアが言っていた『悪しきもの』が出てくる可能性があるらしいが、シルビはジャスミンの様に付いていくとは主張しなかったし、行こうとも思わなかった。リィが何も言わないのならシェラ達だけで平気なのだろうし、シルビにはケリーへ任されたダンの補佐という役目がある。危ないようだったら、実のところシルビだけならそこへ向かう事も出来るのだ。
元々シルビはどちらかというとケリーの手伝いとしてここへ居るのである。『ルーファセルミィ』は気になるが、そちらに手を出すつもりはまだ無かった。