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猫の飼い主ー短編ー
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はぁ…
今日もろくな喧嘩相手が居らん
こんなんじゃ弱なってしまう
桐生ちゃんが、沖縄に行ってしまってから
つまらん…
大吾ちゃん…六代目の事頼まれたから東城会に戻って俺なりにやれる事やっとるけどやなぁ
はぁ…つまらん
この公園に来て
かれこれ一時間はボーッとしとる
こんなんでええんか?狂犬の名が泣くで
ん?
な、なんや!?
なんか視線を感じる…
誰や!
見渡してみても怪しい奴は居らん
せやけど、ゴッツイ視線やでこりゃ
ンニャ!
あ?
突然俺の膝の上に飛び乗ってきたソレは
ニャーーン♪
は?猫?
俺の素肌の腹にスリスリ頭を擦り付けて来る
三毛猫や
コイツの視線やったんか
うおッッ!…
く、擽ったい!
「おいコラ、お前なんや」
「ニャン」
「あん?首輪しとるやんか、どっかから逃げてきたんか?」
「ニャオン」
「迷子か?」
「ニャ」
なんか会話になっとるな…
「お前の飼い主探しとるやろ」
頭を撫でてやる
ゴロゴロ喉を鳴らして手にぐりぐり擦り付いてくる
「寂しかったんか?」
「ンニャ」
「ま、たまには檻の外に出たくなるやろな〜」
「けどな、出たらそっからは自分で責任持たなアカンで?どうなろうとな」
「ニャー」
「フンッ、お前は甘ったれみたいやから家に帰った方がええで?」
そう言って膝の上から降ろす
まん丸な目で見つめてくる
うッ…
そういう目には弱い…
「ついてくなら、もっと優しそな奴にせい」
「ンニャオ」
その時、その三毛猫の耳がピクピクと動いた
キョロキョロと辺りを見回しとる
「ニャッ!」
「あん?」
『ポーン!』
ポ、ポーン??ポーンってなんや!
「ニャーーン!」
『ポンッ!?』
なんやなんや
女がボロ泣きしながら走ってくる
『ポン〜!』
「ニャオ」
俺の脚の前で膝をついてその猫を抱き締める女
飼い主か?
にしても泣きすぎやないか?
『うッ…うう…もぅ、どこ行ってたのよぉ…』
「ニャッ」
三毛猫…ポン?が俺を見る
女も俺を見た
『え…』
「え?」
『ヒィッ!』
ま、そんな反応になるわな
「ニャン♪」
『え?』
「姉ちゃんの猫か?」
『…は、はい』
「良かったなぁ〜家に帰れるやんか」
「ニャーン」
『ポン?』
「なんや、俺にグリグリすりついて来とったんやコイツ」
『え、あ、そうなんですか…』
「見つかって良かったな、もう逃げ出さんようにしとくんやで?そないに泣くほど心配すんのやったら」
『は、はい』
『…』
ん?
この姉ちゃんも、さっきのポン?みたいな目で俺を見てくる…
な、なんや
『あ、あの…』
「なんや」
『この子…一週間でいいので預かって貰えませんか!』
「は?」
俺に頼むかぁ〜!?
ちゃんと見えとるよな?
「な、何言っとんのや?」
『ですから…この子を…』
「あのなぁ…」
『あッッ!』
お、わかったか?
『もしかして…』
「お、おう」
『お住まいはペット不可ですか!?』
そこかいな
ちゃうやろ!もっと見てわかるやろ?わかりやすいやろ?
「そんなんちゃう!頼む相手間違えとるやろ」
『え?』
ホンマにわかっとらんの?この娘…
『でも…ヤクザさんですよね?』
わかっとるやん!
「まあ、せやな」
『なら大丈夫です!』
「はあ〜?」
『だって、ヤクザさんならお金沢山持ってますよね?そんな方が住んでいるところならペット可ですよね?それにあなたのようなとても個性的で目立つ方ならポンも直ぐに覚えてくれますし、私も忘れません!』
何言っとんのや?
まったくわからんその理由
「いや、あのな―」『お願いします!!』
はぁ…
「とりあえず事情を話せや、話聞かな受けられんで?」
『なるほど!確かに』
すると、その女は俺の隣に座って膝にポン?を乗せて話し出す
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