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16、嘘の仮面
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久美が居なくなって1ヶ月
もう…きっと二度と会えないと思ってた
「めんどくさいのぅ」
俺と桐生ちゃんは、大阪に来ていた
「兄さん、仕方ないだろ」
「なんでワシがこないなとこ来なアカンねん」
「舎弟頭なんだから、そのくらいやってくれよ」
「近江の奴らなんぞとなんの親睦はかるんや」
「今日は、近江の若頭の女を披露するみたいなもんらしいぞ」
「ハッ!下らん」
皆様、拍手でお迎えください
そこに出てきた女を見て
俺と桐生ちゃんは…
「久美…」
「久美?」
「嘘やろ」
「おい!兄さん!」
久美は…その男の横で…微笑んどった
「帰るわ」
「おい!兄さん」
ドアを潜る前に振り返って見たとき
一瞬目があった
久美は…その目は…泣いとった
いや、実際涙が流れとったわけやない
でも、俺にはわかった。久美の心が泣いてることを
「桐生ちゃん、なんか裏があるに決まっとる」
「俺もそう思う」
「東京に戻ってワシは花屋に行ってくる」
「こっちでも調べてみる」
花屋のところに行くと、そこには大吾がいた
「大吾…何やってんねん」
「噂を聞きまして…」
「なんや?」
「近江の若頭の女が…久美に似てると」
「ああ、実物を今見てきたところや」
「…じゃあ」
「久美やったわ」
「どういう事なんですか」
「んなもんワシが知るか」
久美をずっと探しとった
何処かの組に攫われたんやないか
もしかして、元の世界に戻ったんか?
探せど探せど…どこにも久美は居なかった
あんな笑顔だけ残して…
1ヶ月ぶりに見た久美は
髪型も化粧も、前とは変わっとった
きっと、あの男の好みなんやろ
忘れようとした
でも、あの悲しそうな目を
見たら
俺に助けを求めてるんじゃないかと
「俺は…久美が裏切るなんて信じられない」
「だって!真島さんと…」
「ワシやって、そう思っとったわ」
「何か…裏があるに決まっとる」
こっちでも調べてみるか
どうなるか…全く未来が見えん状況でも
俺は忘れることなんて出来んかった
もし、久美が俺に助けを求めるなら
命を掛けても絶対助けたるからな…待っとれよ