何故か私は今、東城会本部にいる
一般人の私が何故ここにいるかと言うと
六代目会長さんに呼ばれたから
そう、堂島大吾さんに…

話は

｢久美、今日俺本部なんや｣
『あ、そうなんですね、じゃあ帰り遅くなりそうですか？』
｢ん〜｣
｢わからんねん、なんで呼び出しなのかわからん｣
『え？呼び出し？』
｢せや、六代目から｣
『え…なんにもしてないですよね？』
｢しとらんしとらん！めっちゃシノギ頑張っとるし、喧嘩もしとらん！｣
『フフッ』

｢あ、電話や…ゲッ！大吾ちゃん｣

｢なんや？｣
｢ああ？なんでや！｣
｢おう、は？｣
｢ああ、ちょお待て聞いてみるわ｣

｢久美、一緒に本部に来いて｣
『は？何故…』
｢大吾ちゃんの母ちゃん、弥生姐さんが会いたい言うとるらしい｣

ええええ！？私に！？
ちょ、待って！

『そ、そんな…緊張しちゃいます』

｢六代目よぉ、どうしてもか？｣
｢おん、はぁ…｣
｢わぁーったわ｣
｢おう、後でな｣

『え…行かないとダメっぽいですね…』
｢スマンな久美｣
｢あんまり関わらせとうないんやけど…｣
『あ、それはいいんですよ、その辺はもう覚悟出来てますから』
｢ヒヒッせやったな｣
『えー！何着ていけばいいんでしょう！着物？持ってなーい！』
｢おいおい、普通でエエやろ｣
『だって、真島さんだって本部行く時はスーツじゃないですか〜』
｢久美はヤクザやないんやから普通でエエよ｣

そんなこんなで、大慌てで支度をして
真島さんと一緒に車に乗り込む
緊張と不安で私は車に酔いそうだった…

｢一体なんの用なんやろな〜弥生姐さん｣
『うぅ…』

もしかして、真島さんと別れろとか言われるんじゃないだろうか…
一般人の私なんかが、真島組の組長の女には相応しくない、とか…