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十四章 嵐
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毎日好きな人の帰りを待てるって
ホントはこんなに幸せな事だったんだな〜
真島さんは、いつも帰る前に連絡をくれる
「飯、外で食うか」
『はい』
「いつも作らせてしもうて悪いしな」
『そんなことないですよ』
「何食いたい?」
『ん〜焼肉!』
「よっしゃ!下に着いたらまた連絡するわ」
『はい』
夏に近づいて最近暑くて体力落ちてきてるからな〜
お肉沢山食べちゃおっ
支度をしていたらスマホが鳴ってる
真島さんはまだだよな
画面を見てみると、知らない番号
基本的に知らない番号には出ないんだけど
どうしようか悩んでるうちに切れた
ま、いっか
それから1時間ほどして真島さんが迎えに来た
神室町の韓来へ向かう
焼肉奉行なのか、真島さんはさっきから焼いては私のお皿に入れていく
『あの、真島さんも食べてくださいよ』
「まずは、久美ちゃんを腹一杯にしてからや」
『フフッ、なんでですか!』
「食ってる顔を見てたいからや」
『やだ、なんか恥ずかしい』
「クックック、なんで恥ずかしがんねん」
『食べてるところって結構恥ずかしいですよ…』
「もっと恥ずかしいことしてんのにのぅ」
『…っ!!』
「ヒヒッ、赤くなりおった」
こんな、甘いひととき
ずっと続くためなら私は何でも出来るかも
心が満たされていく
ひとしきり食べ終わって
タバコを吸う真島さんをじーっと見てた
「なんや?」
『カッコイイな〜と思って』
「な、なんや急に」
『いつも思ってますよ』
「素直やなヒヒッ」
『伝えたいことは直ぐに伝えようと思って…』
「なんや他に言いたいことあんのやろ?」
なんで分かるのか…
『真島さんって、人の心の中読めるんですか?』
「久美がわかりやすいんや」
『…』
「言うてみ?」
私は深呼吸をひとつして
『アイツが…出てくるらしいです』
「ほぉ〜ん」
「怖いんか?」
『少し…でも、もう私が何処にいるかなんて分からないと思いますし、あれから3年経ってますから』
「ま、念の為に組のもんに言うとくわ」
『え?でも…』
「俺もなるべく早う帰るようにするからな」
その時は、もう安心なんだって
思ってた
ひと月経って、アイツが出所したのを聞いた
ふた月経って、何も起きなかった
真島組の人が職場まで送り迎えをしてくれていたし、何より私がここに居ることなんてわかるはずがない