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十章 傷
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「んな酷い目に遭っとったんか」
『ま、まあ…そうですね』
「んで、よくヤクザなんぞに…」
『ヤクザとか…関係ないですよ』
「ん?」
『だって…前の人は普通の会社員でした。なんならとても人望もある人でした。だけど、私を殴ったり…家族まで脅したり怪我させたり…それよりもよっぽど真島さん達…ヤクザの方のほうが優しいです』
真島さんも、冴島さんも
キョトンとしてる
「俺らがそないに褒められることないわな」
「クッククク!」
『だから、私にとっては今の方がよっぽど幸せです』
本音だ
人から見てどうとか
人と比べてどうとか
そんなもの関係ないんだ
私がどう思うか、これが1番大切なんだ
真島さんは、グイッとウイスキーを煽ると
「んなら、俺の女になれや」
胸がギューッと締め付けられる
「返事は?」
『は、はい』
「兄弟、聞いとったか?」
「ああ、しっかりと聞いたで」
「よっしゃ!久美は俺の女や!」
そんな…笑顔で…フフッ
私が踏み込んだこの新しい世界は
この先の道がどうなってるのか、全く分からなかったけど、どんな道でもこの人と一緒ならきっと楽しいんではないかと
そう思えた
そして、この人とじゃなきゃ進めないんだと
この人じゃなきゃダメなんだと確信した
私の傷が、一つ一つ真島さんによって
癒されていく気がする