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七章 進んで戻る
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タバコを灰皿にギュッと押し付けて消す
タバコを吸う人を好きになると、タバコを消すと「さあ、帰るか」と言われそうで怖くなる
『…』
グラスのウイスキーをカランと鳴らして飲み干す
いよいよ帰るんだろうな
「さて、行くか」
『はい』
「家まで送ってくわ」
『え?』
「車呼ぶから、待っとれ」
と言って、スマホで誰かに電話する
「ワシや、さっきの店ん近くまで車寄越せや」
私は、グラスに残った氷を見ながら
今度はいつ会えるのかなと、この瞬間が一番寂しくて胸が苦しいなと思ってた
程なくして、真島さんの組の方が運転する車が来て二人で後部座席に乗って家へと走り出した
車の中では、運転してる方もいるから、なんとなく話しづらくて黙ってた
「エラい大人しいのぅ」
静寂を破ったのは真島さん
『え?ああ…今度はいつ会えるかなと思ってました』
「お前…」
ちょっとニヤッと笑って
真島さんは、左手で私の右頬に手を当てて少し力を入れて自分の方へ向かす
半ば無理やりそちらを向かされた私は
細められた真島さんの右眼に喉の奥がグッと
詰まるのを感じた
「いつでも連絡して来いや、出れんでも後で掛けたるから」
何その優しい声…
『いいんですか?』
「エエで」
『はい…』
唇を食べられるようなキスをされた
こんなに普通から見たら幸せな状況なのに、どうして涙が出そうになるんだろう
唇が触れたり離れたりしてる間、私はギュッと両手を握りしめてた
涙が零れないように
その手を、真島さんの手が包み込む
ホントに…この人は…なんでもお見通しなんだな
知れば知るほど、その胸の浅瀬で溺れないようにともがく私
でも、ホントはもっと深くで溺れたい
家に着くと
触れていた手が離されて
また、寂しさを感じる
「ほなな、また連絡するわ」
『はい』
私は、真島さんと運転してくれた組員さんへ
ペコっと頭を下げてマンションへと向かう
車が走り出す音がして
振り返ると、タバコに火をつけてる真島さんが少しだけ見えた
終わりの一服…か
私の心は、進んだり戻ったり
正直、自分でもかなり面倒くさい
タバコを吸う人を好きになると、タバコを消すと「さあ、帰るか」と言われそうで怖くなる
『…』
グラスのウイスキーをカランと鳴らして飲み干す
いよいよ帰るんだろうな
「さて、行くか」
『はい』
「家まで送ってくわ」
『え?』
「車呼ぶから、待っとれ」
と言って、スマホで誰かに電話する
「ワシや、さっきの店ん近くまで車寄越せや」
私は、グラスに残った氷を見ながら
今度はいつ会えるのかなと、この瞬間が一番寂しくて胸が苦しいなと思ってた
程なくして、真島さんの組の方が運転する車が来て二人で後部座席に乗って家へと走り出した
車の中では、運転してる方もいるから、なんとなく話しづらくて黙ってた
「エラい大人しいのぅ」
静寂を破ったのは真島さん
『え?ああ…今度はいつ会えるかなと思ってました』
「お前…」
ちょっとニヤッと笑って
真島さんは、左手で私の右頬に手を当てて少し力を入れて自分の方へ向かす
半ば無理やりそちらを向かされた私は
細められた真島さんの右眼に喉の奥がグッと
詰まるのを感じた
「いつでも連絡して来いや、出れんでも後で掛けたるから」
何その優しい声…
『いいんですか?』
「エエで」
『はい…』
唇を食べられるようなキスをされた
こんなに普通から見たら幸せな状況なのに、どうして涙が出そうになるんだろう
唇が触れたり離れたりしてる間、私はギュッと両手を握りしめてた
涙が零れないように
その手を、真島さんの手が包み込む
ホントに…この人は…なんでもお見通しなんだな
知れば知るほど、その胸の浅瀬で溺れないようにともがく私
でも、ホントはもっと深くで溺れたい
家に着くと
触れていた手が離されて
また、寂しさを感じる
「ほなな、また連絡するわ」
『はい』
私は、真島さんと運転してくれた組員さんへ
ペコっと頭を下げてマンションへと向かう
車が走り出す音がして
振り返ると、タバコに火をつけてる真島さんが少しだけ見えた
終わりの一服…か
私の心は、進んだり戻ったり
正直、自分でもかなり面倒くさい