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八章 ほんの始まり
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「おい!聞いてんのかいな、ワシの女どこや」
「何もしてへんやろな〜、なあ?」
ジリジリと真島さんが近付いてくる
『真島さん!!』
「久美!」
私の姿を見た真島さんの目の色が変わる
「のぅ…お前ら…覚悟は出来とるんやろなぁ」
「そこの女もやで」
「ご、吾朗ちゃん…」
「ワシの女に手ぇ出した奴は生きて返さんで!!」
真島さんが、数人のチンピラの中に飛び掛かっていく
鈍い音と、呻き声がいくつも聞こえる
真島さんは、あっという間にあの数のチンピラを伸した
「おい、お前これはどういうこっちゃ?あん?」
「吾朗ちゃんのこと…好きなんだもん」
「ワシに喧嘩売っとるとしか思えんぞ」
「なんで?あんなに優しくしてくれたじゃん!」
「アホか、優しくした覚えなんかあらへんわ、ただの客とキャバ嬢や、そんな事もわからんとやっとるんならとっとと辞めや」
「久美、大丈夫か?」
「遅くなってすまん」
『ヒッ…く…』
「ヨシヨシ、もう大丈夫やで」
『こわ…かっ…た…』
「帰ろな」
「兄さん!」
「おう、桐生ちゃん、スマンがなんか着るもん貸したってくれ」
「あ、ああ」
桐生さんのジャケットを掛けてくれる
「大丈夫か?久美」
『ヒック…ヒ…』
私は、コクコクと頷く
怖くて声も出せず、立ち上がることも出来なかった
真島さんが、抱き上げてくれる
「今度久美になんやしよーもんなら、女でも容赦せぇーへんで、他の女らにも言うとけや」
「ご…吾朗…ちゃ…ん」
女はガタガタと震えていた
「行くで、桐生ちゃん」
「あ、ああ」
「お前、もう兄さん達に近付くなよ」
「クッ…」
私は、真島さんに抱きついて
止められない涙を流し続けていた