そこに居たのは
真島さん…
凄いスタイル抜群の女性と…
『あ…』
ヤバイ！目を逸らそうとした刹那
合ってしまった…あの隻眼と

見なかったフリをしよう！そうだ

『百合〜早く次ぃ〜！』
「はいはい、あんたホントに大丈夫？」
『最高にいい気分！』

嘘だ

「ったくもう！」
「何なに？久美ちゃん酔っ払っちゃったの〜？」
調理場の馬場さんが私のもう片方のウデを持つ
『だーから！酔ってませーん』
「いや、完全に酔ってるよな…百合ちゃん大変だから俺に任せて」
「おっ！馬場さんカッコイイ！」

馬場さんに、腰を持たれ腕を肩に回される
いや、そこまで酔ってないんだけどな
そう言えば…
と思ってチラッと振り返ってみた

真島さんは、やっぱりあのナイスバディの女性と歩いていた…
なんだ…やっぱり一般人が物珍しかっただけか
そうだよな…変に期待して馬鹿みたい
綺羅びやかな女性と真島さん…悔しいけどとても似合ってた…
私なんて…とてもじゃないけど勝ち目ないや

「久美ちゃん？大丈夫？」
『だ、大丈夫ですよ』
「ホント？休まなくて平気？」
『へ？』
なんだか、腰の辺りをナデナデしてくる
「辛かったらどっかで休む？」
全く辛くはない
むしろいい感じの酔いなんだけど
『大丈夫ですよ〜』

あ、百合達と離れちゃう
少し早歩きしようと思ったらフラついてしまう

「あ！ほら〜やっぱり酔ってるじゃん」
グッと腰を引き寄せられる
『あ…』
「ね、休んでいこうよ」
耳元で囁かれる

私の中で、真島さんに対するモヤモヤとか嫉妬とか変なものが渦巻いてるし、お酒で大分思考もおかしくなってるときにそれは駄目

『あ、いえ…何いってんですか〜もう』
「お、俺…ずっと久美ちゃんのこと狙ってたんだけど…」
『は、はい？』
「久美ちゃん、ヤクザと付き合ってんの？」
『そ、そんなこと…』

「ああ、付き合ってんで」