吸い込まれるように…

大吾side


その人と初めて会ったのは、よく行く店【セレナ】。
真島さんの恋人だって事は、お袋がゴチャゴチャ言ってたから知ってたけど会った事はなくて、あの真島さんがベタ惚れだって言うから興味はあった。

結城組の騒動が何とか落ち着いて、お袋も今回のことに関しては出しゃばり過ぎたせいでその人を危険な目に合わせたことを反省してたな。
もう、真島には手を出さないよって。

お袋が、謝罪したいって言うから真島さんに来てもらった。
お袋と一緒に謝罪して本部を出る時に
「大吾ちゃん、この後ちと付き合えや」
と言われて、俺はてっきり喧嘩でもさせられるのかと、ある程度覚悟してた

連れて来られたのはセレナだ

カランカラン

ドアを開けると、東城会のいつものメンバーがお揃いで、その人を囲んでた

『真島さん！』

ヤクザばかりのこの空気に似つかわしくない声が響く

「久美〜」

こ、こんな真島さんの甘ったるい声聞いたことないぞっ

立ち上がったその人を見た瞬間
そう、まさに雷が落ちた

軽く挨拶をしたら、なんて言うか…

吸い込まれた…