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代償
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会長室で、今日の残りの書類に目を通していた
久美と兄さんが、結婚か…
こうなるだろう事はわかっていた
お互いにとても大切に思い合ってる
俺の出る幕なんて…最初からなかったんだろうな
久美の幸せを喜んでやらねぇとな
バァーン!
と勢い良く扉が開く
兄さん?
「うぉりゃぁーーーー!!!」
な、なんだ!?
兄さんが、鬼のような形相で机に飛び乗る
「桐生ちゃん…お前ワシになんぞ隠しとる事あるやろ?」
「な、なんだ?」
「のぅ…お前… 久美に何しおった」
ま、まさか…
「お前のこと…信じとったんやで…だから久美の事も…お前にならと…頼んだんやで?」
兄さんの声が震えてる
きっと…あのことだ
「兄さん…」
「言い訳は聞かへんで」
言い訳なんてするつもりはない
もう…隠してはおけない
俺は、あの時犯した罪を兄さんに話した
「おま…何でそんなこと…」
胸倉を掴まれる
「どうしても…あきらめ…られなかった」
兄さんに、久美と兄さんへの裏切りだと言われた
何も言えない…
その通りだから
ただ、その後とんでもない事を知らされた
峯が…あの時の事を知っていた
それで久美が峯に…
そんな…
俺は…なんて事を
「もう… 久美の事を…信じれない」
なんでだ!兄さん!
悪いのは俺だ!久美は悪くない!
久美の事は信じてやってくれ!
「アイツのこと…信じてやれん俺も、最低の男や」
そう言い残して、兄さんは部屋を出て行った…
俺は…俺はどうすれば…
兄さんと久美に…どうすればいいんだ…
俺だけが悪いんだ、久美は悪くない
兄さんは、殴ってもくれなかった
立てなくなるほど殴られた方がまだ良かった…
自分の背負った罪の重さ…
止められなかった気持ちの代償が、これなのか?
俺だけを責めてくれ…頼む…
俺は…もうこの街にはいれないと思った…