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28ー(62)嘘
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久美から聞いた話を最初は信じられんかった
でも、まあよくよく考えたらそないなこと言い出すのはありふれた話や
ただ単に金を引っ張ろうとする為に言い出す奴もおる
今回は…多分久美に対する嫌がらせのようなもんやろ
ヤクザに惚れるなんてもんはそんなおらん
肩書やら金やら、夜の仕事をしてるなら尚更や
だからちょっと揺らしてやればホンマのことを言うやろと思った
何よりどう転ぼうとも俺は一番大切なのは久美やともう決めとる
俺は組の奴に女の所に手紙を持っていかせることにした
内容はこうや
ー俺の女の所に行った事は聞いた
お前がどうしたいのか、先ずはそこからや
産みたいなら認知はする、そら俺の責任でもある
その代わりDNA鑑定はしてもらうで
ホンマに俺の子ならキチンとする
返事は組のもんに伝えてくれや
俺はこの先もお前と会うつもりはないー
冷たいやろうが、久美に対しての事だけ考えた
久美以外に対しては俺は極道や
それから一週間が経って
組に電話があり西田を女の所へ行かせた
「親父、行ってきます」
「おう、頼んだぞ、一言一句聞きのがすなや」
賭けやった
どう出るかはわからん
何本目かのタバコを消したところで西田が帰ってきた
意外に早かったのぅ…
「親父!」
「おぉ、どやった?」
「親父の見込みどうりっす!嘘でした」
ホッ…
「やっぱりのぅ…ワシ、もうんな元気やないでぇヒヒッ」
「親父…ソコっすか〜?」
「うっさいわ!んなことはええ、アイツなんやて?」
「は、はい…えっと、ベロベロの親父をホテルに連れて行って、親父はすぐにベッドに転がって盛大にイビキをかきはじめて、何度起こしても起きなかったらしいです、で、服を脱がせてコトがあったように偽装したと…」
「なんでそんな回りくどいことしたんやろな〜」
「まあ…親父は気付いてたかわかりませんけど…前々から狙われてたっすよ?」
「はぁ?」
「でも、親父キャバ嬢の前でも姐さんの自慢話しばっかりするから嫉妬してたんじゃないですかね」
「はっ!アホらし!」
「念の為、他にも何かしてないか聞いて写真も撮ってたみたいなんでそれも消させました」
「おぉ、良くやった」
「あと…今回はかなり優しい対応だったけど、姐さんのことに関して今後何かしようもんなら親父何するかわからないっすよ?って一応あの人の為にも伝えたら青ざめてました」
「そら、間違っとらんな」
よっしゃ、これでとりあえず一件落着やな
久美にすぐに電話しよかと思うたんやけど
美味い酒でも買って夜にでも報告しようと
持ち上げた携帯をひとまず置いた
ったく
女っちゅうのはしょーもないのぅ
俺はそんな甘ちゃんやないでぇ
酒に酔ってても誰でもカレでも抱くわけないやろ
上手くコトが運んで俺はいい気分になっとった
でも、この出来事が久美に大きなストレスを掛けてしまった事にはまだ頭が回っとらんかった
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