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25−(59)本心
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人間っちゅうのは、ホンマ愚かな生き物や
どんなに大切に思っとっても永遠なんてもんが確実に手の中にあり続けるわけもないのに
だから、言葉があって伝えあって…
少しでも相手の気持ちを分かろうとする
それを怠ればどうなるかなんてこの歳まで生きとりゃわかるやろ
久美はわかっとったのに
俺はわかろうとせんかった
大丈夫やろと思った
ママがもう久美を救えるのは俺だけやないと言った
その意味は…わかっとる
もし、久美が他の奴の手を取ったら?
辛さに耐えられずに誰かの温もりを求めたら?
考えただけでも頭が可笑しくなりそうや
「いやや…久美…」
とあるマンションの一室のドアの前
呼び鈴を鳴らせど応答がない
ママが教えてくれたマンションへやって来たが
久美とは会えんかった
夜になって俺は接待という名の面倒くさい食事会へ行く
何食っても美味くなんかない
久美はちゃんと飯食っとんのか
誰と何処に居るんや
相手のオッサンの話に適当に相槌をしながら
頭の中は久美の事でいっぱいやった
この後もと誘われたけど断って他の奴らに任せる
「西田、まあ適当にやっといてくれや」
「は、はい」
「別にこの仕事取れんでもええから」
「え…」
「お前らもそろそろ疲れとるやろ、なるべく早く切り上げて帰れや」
「わ、わかりました」
「ほな、明日また電話するわ」
「お疲れ様でした!」
とりあえず、Rebirthに出てきとるかもしれんから行ってみるか
Rebirthまでの道すがら、例のあの女に会った
「あ、真島さん!」
「おぅ…」
「あれから、来てくれないですね…お店」
「ああ、用がなきゃ行かんからな」
「そ、そうなんだ…」
「あ〜、あん時な酔っとって全く1ミリも覚えとらんのやわ、んやから、お前も全部忘れてくれや」
「え…」
「…ワシ、惚れとる女居んのや…」
「…」
「わざわざ女ンとこ行ったらしいな」
「…ッッ!」
「何言ったんか知らんけど、そんなことしてもワシの気持ちは変わらんから」
「…」
「ほな」
ホンマに手ぇ出しとったんなら、酷い男やな
ま、ヤクザやからいい男のわけがないけど…
そのまま、背中に視線を受けながらRebirthに急いだ