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24ー(58) 抑えつけていた心
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夜が明けてボンヤリと動き出す
久美の居ない家の中は感じたことのないくらいの静けさで、いつも何かしらの物音がしていた事が当たり前になっとったんやな
俺が帰ってこない間
アイツはいつもこんな空間で過ごしてたんか
そんなことも考えんと、大人気ないことを言って…
「久美…」
モヤモヤとした頭をスッキリさせようとシャワーを浴びていつものジャケットを羽織り
家を出た
歩きながら西田に電話する
「親父、おはようございます!」
「おう、今日ってなんか予定あったか?」
「今日は夜に◯◯の社長と会食ですかね」
「夜までは空いとるんやな」
「は、はい…」
「抜けてもええよな?夜にはそっち行く」
「わかりました、大丈夫です」
さて
何処を探そうか
とりあえずはRebirthに行ってみるか
若干早足になりつつRebirthに向かっていく
会ってなんて言う?
とりあえず謝らなな
泣かせてしもうたし…
焦りと不安との気持ちを落ち着かせながら
Rebirthのドアを開けようとするが、当たり前に鍵がかかっとる
軽くノックしてみる
「久美?」
呼びかけにも何も返答がない
「ここやないか…」
その場にしゃがみ込む
朝の出勤の時間
行き交う人々の中に酔ったまま地べたで寝転んでる奴もおる
そう言えば、久美も昔はよく道端で寝たと言っとったな
だから、畳の上で寝れるだけでマシだと
そんな昔のことを思い出して「フッ」と笑いが込み上げた
店の前でしゃがんだままタバコに火をつける
吐き出した煙の中に浮かぶのは
悲しい顔をした最後の久美の顔
「何しとんのや俺は…」
タバコを捨てつま先で踏みつぶす
このひと月の自分を踏みつぶすように
「さてと、どこ行ったんや……久美」
夜までには見つけんとな
俺は兄弟に電話をかける
「なんや、こない朝から」
「今からそっち行ってもええか?」
「ええけど、どうかしたんか?」
「まあ、ちとな…」
「フッ…早よ来い」
「おう…」