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2ー(35)どうしょうもない女
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「ほぉ〜ん」
『拾ってくれたの、ママが…どうしようもないアタシを』
「その話、俺にもアフターで聞かせてくれや」
『えー?フフッいいけど?』
「同伴でもええで?」
『別にそこまでしてくれなくても話すよ、大した話でもないし』
久美は、タバコに火をつける
ふぅ〜っと紫煙を吐き出す
相変わらず美味そうに吸うな
『アタシね、風俗落ちしてたの』
「…」
『蒼天堀で…』
『まあ、元はこっちで生きてたんだけどね、クズな男に引っかかっちゃって…蒼天堀に逃げたのよ、でもさ、逃げた所が不味かったよね〜そこのヤクザとクズ男が繋がっててさ〜捕まっちゃって、してもない借金背負わされて風俗に売られたってこと』
「…」
『でさ、そうそう!真島さんと出会った時、実はあの時逃げ出してきたのよ、だから一晩匿ってもらって助かったんだぁ』
「なんや、そうやったんか」
『で、あの後直ぐに神室町に逃げてきて…何だかんだアタシなりに生きてこうとしたんだけどね、やっぱりアタシみたいなのどんなに頑張っても0までも登れないんだよ、だから…』
「…?」
『死のうとしたの』
「…」
久美は灰皿にまだ長いタバコを押し付ける
『家族も居ないし、なんかこのままならろくな人生じゃないよな〜とか、アタシなんて生きてても何の役にも立たないしって思ってて…このビルの屋上に忍び込んで、この汚い街ならアタシにお似合いだなって…もう飛び降りちゃおっかなってしてたら、突然腕を掴まれて…それがママ』
『うちのビルで自殺とかやめてよね!って怒られてさフフッ』
「確かにな」
『そのまま、ここに連れてこられて色んな話聞いてくれて…何も言わないの、ただ聞いてくれるの。で、ここで働きなさいって』
「借金どうなったん?」
『それがさ、あれからなーんにも言ってこないんだよね』
「ほぉ」
『で、今は少し落ち着いて生きてるって感じ。しょーもない話でしょ?』
下を向いて笑う久美の髪が、サラっと顔を隠した
その奥でどんな顔をしとるんか、無性に見たくなった
髪をかきあげて耳にかける
『ッ!』
「サラッサラやな、髪」
『なんだぁ〜ドキッとしちゃったじゃん!』
「なんや、その髪触りたなって…」
『?』
なんか、こんな事前もしとったような…
好きやな…この髪…
アカン、この女のわけないやろ
『どしたの?』
「…」
「さっきのオヤジと…」
『ん?』
「さっきのオヤジとのアフターキャンセルせえや」
『は?』
「俺に付き合え」
『何言ってんの?』
「そのオヤジの分も払ってやるから俺に付き合えって言っとんのや」
『え?ちょっと…』
「何時や終わるの」
『2時だけど…』
「ほな!またそんくらいに迎えに来るわ」
それだけ言って、札を置いて出てきた
コイツなんか?
わからん…
せやけど、俺らしくない事してしもうたな
ま、ええか
とりあえず、2時まで時間潰そ