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21ー(54)寂しい夜と涙
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久美side
このところのゴローちゃんは忙しい
前にも増してほとんど家には居なかった
アタシはそれでもこうしてこの家に帰ってきてくれるゴローちゃんに幸せを貰ってた
最近Rebirthの常連になったお客さんがいる
来るといつもママと話してたからてっきりママのファンがまた一人増えたな〜なんて思ってた
ママはもう毎日はお店に出ない
今はアタシと去年ママが突然連れてきた弥生ちゃんと二人でお店を回す日が多い
ママがいない日でもそのお客さん、三島さんがよく来るようになった
来ればアタシがお相手するのが当たり前になって、そのうちママがいる日でも三島さんはアタシと話すことが多くなった
「久美ちゃんは本当に良い子だね〜」
『ええ!?三島さん趣味悪いね〜!アハハ』
「そんなことないよ、笑顔が可愛いしよく気が利くし」
『そっかなぁ…少しは成長したのかな?』
『んでもさ、三島さんお金持ちじゃん?もっと高級クラブとかの方が似合うけどね』
「ああ、そういう所は苦手なんだよ、みんな僕よりお金の方を見てるのが見え見えだからさ」
三島さんは、いつもの水割りをグイッと飲み干すとオジサンとは思えない色気たっぷりの顔で
「ここに癒やされに来てるからね」
とニコッと笑った
『へぇ〜ま、確かにママの美しさは女のアタシでも癒やされる』
「違うよ」
『ん?』
三島さんはアタシの目をジーッと見て
「久美ちゃんにたっぷり癒やされるために来てるんだよ」
なんて言う
こんな臭いセリフを言われるのもこの仕事をしてれば数え切れないほどある
今回も適当にあしらう筈だった
『それは良かった!アタシでも人を癒せるんだ〜』
すると、アタシの耳元に低い声が響く
「ヤクザには勿体無いね…」
ハッとして、直ぐに距離を取る
「フフッ、この辺じゃ有名だからね、嫌でも耳に入るよ」
『あ、そ、そうなんだ』
なんとなくこの場の空気が重くて水割りを作るためにカウンターの中へ逃げた
だけど、その後特に変なことをされるでも言われるでもなく三島さんは帰っていった
何度かこんな感じのやり取りはあったものの、やっぱり真島の女と言うのはとっても強い盾になるんだなと安心してた