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19−(52)迷い※
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あれから冴島と親父たちに挨拶に行き
二人で礼をして来た
そこで、親父から極道を続けるのか?と聞かれたんや
は?
「お前の目的は冴島を迎える事やったろ」
「はあ…」
「もうヤクザやっとる意味無いんやないのか?」
「兄弟は…組持つんやろ?」
「ああ…まだ少し考えとる」
「冴島もな、笹井のことや妹の事色々と考えてからや言うてな、お前も大事な女居るんならちと考えておけや」
「…はい」
そういう事か
本部を出て兄弟と昼飯を食いに行く
牛丼が食いたい言うから連れてったった
「靖子ちゃんには会ったんか?」
「おう、お前…靖子の事まで面倒見とってくれたんやな」
「あ〜特になんもしとらんで?靖子ちゃん、ちゃんと自分で頑張って生活しとったしな」
「靖子が言うとったで?お前が毎月手紙と金を送って来とったってな」
そんくらいしかしてやれんかったからのぅ
「ま、靖子ちゃんは俺にも妹みたいな存在やしな」
「この後、行くか?笹井の叔父貴のとこ」
「ああ…どこに居るんや?」
「西公園や」
「…」
その一言で兄弟はなんとなくわかったみたいや
何処かもう昔とは色んなものが変わってしまったんだと、悟った顔しとった
西公園に着いて、俺はその辺にいるホームレスに
「おう、どこにおるん?」
と聞く
「ああ、いつものあんちゃんか?あの爺さんならあそこにいると思うよ」
指さす方にはこじんまりとしたダンボールハウスがある
そっちへ歩き出すと、冴島も黙ってついてくる
「邪魔するで」
声をかけても返事は無い
入り口にかかっているブルーシートを捲って中に入る
大きな俺と冴島二人はちと狭い
「兄弟、ちと待っとれ」
「ああ…」
俺は、目の前の椅子に座る老人に声を掛けた
「笹井の叔父貴…あんたの会いたかった奴連れてきたで?」
「…」
「生きてるうちに会えて良かったのぅ」
「…」
そう言ってから部屋から出る
「こん中に居る」
「わかった」
「ワシ、一時間くらいしたら迎えに来るわ」
「おおきに、兄弟」
そして、冴島は大きな体を折り曲げながらその中に入っていった