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17−(50)記憶とこれから
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「久美、言うたな。ワシは嶋野や」
『嶋野さん…は、はじめまして…』
「真島から話はよー聞いとる、そんな構えんでもええで?」
『は、はい…』
「真島の兄弟の話は聞いた事あるんか?」
『少しだけ』
「なんやアイツ、ちゃんと話とらんのか」
『…』
「アイツの兄弟は、今ムショや、それは知っとるか?」
『あ、はい』
「アイツら二人で親のために鉄砲玉になりに行きよった…せやけどなぜーんぶ嵌められとったんや」
『嵌められ…た?』
「まあ、詳しい話してもわからんやろからかいつまんで言うけどやな、そのムショの兄弟な、シャバに出してやれることになったんや」
『へぇ〜、すごい』
「オモロい反応するな久美」
『え?あは…』
「アイツの左眼もな、その時に無くしたんや…まあ、その後穴蔵にぶち込んだんはこのワシやけどな、親に逆らったらそうするしかないしやな〜まさかあのまま一年も生き延びるなんて思わんかったわ、ガハハハ!」
『そこで死んでたら…』
「それまでの奴や」
『んじゃ、ゴロち…真島さんって凄いんですね』
「せやな、だから今こうしてやってられるんやで?」
「んでやな、兄弟が帰ってくるんやけどそうなると、冴島…冴島っちゅうんやソイツ。冴島にも組を持たせることになるやろ」
『へぇ〜そうなんですね』
「簡単に言えばやな、真島はこれから極道として本格的にテッペン目指す事になるっちゅうことや」
『は、はあ』
「久美はそんな真島について行けるんか?」
『あ、はい』
「なんや軽いのぅ」
『多分…どんな事になろうとどんな事が起こっても、離れられないんで、どうせ』
「ああ?」
「お前、アイツになんぞ弱みでも握られとるんか?」
『へ?』
「それで逃げられへんのか」
「まあ、アイツ執拗いからのぅ…」
『あ、あ!違いますよ!違います!』
「あ?なんや違うんかい」
『ちゃんと好きで一緒に居ますよぉ』
「ガハハハハハ!そりゃ良かったわ!」
「ま、アイツがあんまり極道の仕事に本気やないのはわかっとる、今までここに居ったのは冴島の為やからな」
『え?そうなんだ』
「冴島が戻ってきてアイツらが和解出来たら、真島はどっちかやねん」
『どっちか?』
「ああ、冴島と一緒にヤクザ本気でやり出すか、それともアッサリ辞めるか」
『はあ』
「…ワシは、アイツを使うて東城会でのし上がったろと思うとったんやけどな〜これから極道は生きにくくなる。今よりもっとな、せやからもうテッペンに興味も無くなってしもうたわ」
『へ、へぇ〜』
「お前はどっちの真島がええんや?」
『ん〜…ヤクザやってるのは色々と心配も多いけど…でも、喧嘩してる時は輝いてるからきっと本当に好きなんだろうなと思うし…』
「せやけど、それなら久美、お前にも危険が着いて回るで?」
『あ、アタシは大丈夫です。アタシの命なんてマグレで拾ってもらったようなものなので…』
「んな事言っても真島にしてみたら肝冷やすやろ?久美になんかあったら」
『ま、まあ…』
「それでや、もし、お前らが極道以外の道で生きていくんなら手は貸したる、それを言いに来たんや。アイツにはまだなんも言っとらんけどな」
「言っても、アイツ頭もキレるからのぅ、堅気でも十分生きていけるで?」
『でも…それは真島さんに任せます。アタシはどっちでも着いてくだけなんで』
「ほぉ〜、真島の奴ええ女捕まえたんやな」
『いや、そんな…あは』
「これからもアイツのこと頼んだで?」
『あ、アタシにできる事なんて無いですけど…頑張ります!』
「んじゃ、今度は飲みに来るわ」
『はーい、是非!』