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17−(50)記憶とこれから
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久美もスッカリ元気になって…と言うか、まあ元気はあったんやけどな
少し店を休んどったら常連連中がやたら心配しとったらしいわ
ママにそれ聞いて久美は喜んどったな
俺も一安心や
今日は親父に呼ばれて居酒屋に来てる
なんや、こんなとこに呼び出すなんて珍しいのぅ
「真島ぁ、お前直系になれや」
「は?」
「もうワシん所におらんでもええやろ」
「まぁ、ええけど…直系か…面倒くさっ」
「ホンマ欲がないやっちゃな、お前が本気になればもっと上に行けるで?」
「フンッ、んなもん要らん」
「冴島な、出してやれるかもしれんで?」
「な、なんやて!?」
「あの事件には裏があったんや、ま、詳しいことは風間に聞けや、説明すんのも面倒いわ」
「どういうことやねん!」
「サツも絡んどることや、お前は冴島が出てこれりゃええやろ?」
「は?やり返さな収まらん!」
「やめとけ、無理や、出してやるだけで納得せい!」
クッ…!
なんなんや一体…
『ねぇ、なんかあった?』
あの後、Rebirthに来て飲んどった
色んなことが頭の中をグルグルしとって、久美の声も聞こえとらんかったみたいや
「あ?ああ、なんでもないで」
『そっか』
久美はこうやって俺の事を放っておいてくれる
俺から話さなければそれ以上は聞いてこない
気になるだろうにな
でも、これは俺の事を信じてくれとるんやなと感じる
もう10年くらい一緒に居るもんな…
『ねね、この前さ桐生ちゃん来てママの事口説いてたよ〜フフッ』
「なんや、思惑通りやなヒヒッ」
『ママも年下の桐生ちゃんの事可愛いって言ってたけど、あれは恋愛感情ないなぁ〜』
「そうなんか、桐生ちゃんもっと頑張らなな」
『ママ、なんか忘れられない人が居るっぽいよ』
「ほぉ〜ん」
やっぱりあんな別れ方したら忘れられんよな…
『前に一度言ってた事があってさ、アタシに絶対に真島さんから離れたらダメよって』
「ん?」
『や、よく分からないんだけど…』
「離れられんやろ?」
『フフッそうだね』
『…色々思い出せば、こんなにアタシのこと大切にしてくれた人ってゴロちゃんくらいだもんなぁ、生まれてこの方幸せだななんて感じたのもゴロちゃんと出会ってからだし』
「そら光栄や」
『だから…どこにも行かないでね…』
「お前置いて行くわけないやろ、どこまででも連れてくわ」
『…』
「なんや?」
『なんか…今一瞬浮かんだ…景色が』
「あ?」
『海で…砂浜で、すごい楽しそうにゴロちゃんがはしゃいでる…』
「海なんて行ったことないやろ」
『でも…』
「俺も夢によく見るんは海やけど…」
『海になんか凄くいい二人の思い出があるのかね?』
「そうかもなぁ…」