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14−(47)龍の帰還
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そう言い残してセレナを後にする
二人で酔っぱらいの多くなってきたこの街を歩く
『今まで聞いたこと無かったね、兄弟ってのがいた事』
「あ?ああ、なんや言いそびれてたわ」
『別にどんな過去があっても、アタシは嫌いになんかならないよ、でも無理にも聞かない』
「ヒヒッホンマええ女やな」
『アタシも過去は…自慢できないからねフフッ』
「この事は、まだ調べなアカン事が多いんや…しっかりカタがついたら話すわ」
『そうなんだ、でも気を付けてね』
「大丈夫や」
久美が俺の手を握ってくる
見上げてる眼が不安からなのか揺れてる
「大丈夫やって、そない無理はせんよ」
『うん…』
ギュッと手を握ってその力に誓いを込めておいた
ニコッと見上げる久美がホンマに愛おしかった
お前を悲しませることだけはせん
数日後、桐生ちゃんを探し歩いてた俺が
喧嘩を仕掛けて桐生ちゃんの力の衰えに嘆くことになったのはまた別の話や
桐生ちゃんと再会を果たして、二人で飲みに行った
「兄さん、手荒い迎えありがとな」
「ヒヒッ、どんだけワシがこの瞬間を待っとったか」
「まさか…10年も待ってくれてるとはな」
「俺だけやないで?」
「あ?」
「錦山もや」
「ああ…」
「あんな、アイツもお前が居らん間相当な思いで生きてきとったんやで?わかるか?」
「な、なんかあったのか?」
「そりゃお前、堂島の龍の兄弟分となりゃその苦労は目に見えとるやろ」
「でも、おやっさんや柏木さんもいたし…」
「ダメやな〜上の方の奴っちゅうんはどうにも頭が固い、錦山はな何をやっても桐生ちゃんと比べられとる」
「え?」
「どんなに頑張っても、ちょいと下手打ちゃ桐生ならこんな事には、って言われるんや」
「そんな…」
「桐生ちゃん、ムショに入った決心はどんなもんか大体想像はつく、けどな残された方も血反吐吐くほどの10年やったんやで?」
「錦山がここまで来たんは、お前への感謝の気持ちもあるかもしれんがのぅ…憎しみもあるかもな…それでも大事な兄弟分やと言う気持ちがまだあるってワシは思うわ」
「錦…」
「せや、お前に今度会わせたい奴がおんねん」
「誰だ?」
「お前がちょうど務めに入った頃からからやから10年一緒に居る女や」
「兄さんに?女が?」
「ああ、せや」
「兄さんと10年も一緒に居れるってすげぇな」
「どんな意味やねんそれ」
「いや…まぁ、女には優しいのか兄さん」
「せやな、惚れとる女置いて懲役行ったりはせんな」
「…なっ!」
「龍が帰還したっちゅうことで、コレからゴタゴタ起きてくると思うで?思いつきで行動もかっこええけどな、その周りには沢山のやつが居るってことも考えなアカンで?」
「兄さん…」
「話ならいつでも聞いてやる、お前は猪突猛進すぎるからなヒヒッ」
「肝に銘じておく」
とりあえず、言いたいことは伝えておいた
ちょいと説教臭かったかのぅ
でもな、桐生ちゃんきっと騒動に巻き込まれそうやな〜