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9−(42)はじめての朝※
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グラスに残ってる酒をあおる
「仲良さそうにやってるのね」
「せやな」
「ママ、墓参りやって?そのうち行くわって伝えといてくれや」
「え?」
「嶋野の親父に聞いたわ」
「あら、そうなのね」
「俺が蒼天堀で飼われてた事も知っとるんやろ?」
「…少しね」
「その時から久美のことも知っとったんか?」
「あの人のお店だったからね」
「ッ!んなら、久美も佐川のこと知っとるんか?」
「直接会ったことは無いわ」
「でも、逃がしてあげたのはあの人よ」
「ホンマか?なんでや?」
ママは、自分にもグラスに酒を注いで
一口飲むと
「一度だけ、ポツリと言ったことあったのよ
(生きてたらアイツもあのくらいだっただろーな)って」
あ?
生きてたら?
子供でも居ったんか
まあ、居ても不思議はないか…
「重ねちゃったんじゃないかな、でもそれもあの人の気まぐれでやった事よ」
「なんでママは、神室町に店出したんや?」
「あの人の最後の地だからね」
「なるほどな」
「それに、どうしてもあの娘は…死なせたくなかったの」
ほぉ…追いかけて来たんか…ここまで繋がるとはな
「あなたが一晩家に泊めてあげたのも知ってたわよフフッ」
「なんや、全部見られてたんやな」
まあ、あの時は俺に監視が着いとったから当たり前っちゃ当たり前だわな
「アイツ手出してないだろうなって」
「俺も良く手ぇ出さんかったなと思ったわヒヒッ」
「今もまだ手ぇ出しとらんけどな」
「え!?」
「驚きすぎやろママ」
「どうして?」
「なんや、他の男らみたいに扱いたくなかったんや」
「良かった…やっぱりあの時助けてあげられて良かったわ」
「…」
「久美ちゃんやっと幸せになれるのかもね」
「ヒヒッ、俺がしてやれるのかわからんけどな…極道やし」
「私は…幸せだったわよ、あの人と居れて」
「ほぉ〜ん、佐川がねぇ〜」
「真島さん見てると、あの人を凄く思い出すわ」
「フンッ、まあ悪い意味で影響受けたからのぅ」
「フフッ」
『お待たせぇ〜』
「久美ちゃん、もう上がっていいわよ」
『はい』
「んなら行くか」
『うん』
『じゃあ、ママ気を付けて行ってきてね!』
「お土産待っててね」
『お疲れ様でーす』
ドアを閉める瞬間、ママが久美を見る目が
母親のような優しいものだったなと
思った
「先にお前ん家行くで」
『うん、わかった』
俺は公衆電話から、組のもんに電話して
久美んちまで車を寄越すように言う
久美が荷物を詰めてる間、ベッドに横になってさっきのママの話を思い出しとった
佐川は、あの時から結末がわかっとったんやろか
だから、ママを手放して事に及んだんか
まあ、本人がもう居らんから真実がわかることはないけどな
『出来たよ』
『真島さん?』
『寝ちゃった?』
覗き込んできた久美を捕まえて
ベッドに縫い付ける
『え?!』
「ヒヒッ隙あり〜」
『ちょっと〜もう』
「さて、行くで」
『うん』