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7ー(40)涙
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抱きしめられたり
キスされたり
甘い言葉を言われたり
ホントはその度に喉の奥がキュッとなって泣きたくなる
今までの人生決して良くはなかった
まあ、まだ20数年だけどさ
人とは絶対に比べないように生きてた
そんな事したら生きていけないじゃん
唯一良かったのは女に生まれたこと
女を使えばとりあえず寂しさは紛らわせられる
だから、どうしようもなく寂しい時とか、自分を許せない時とか、そんな時は誰かを誘ってベッドに行けばいい
身体なんてただの付属品
「最低」だとか「不潔」だとか、言いたい奴には言わせておく
その時は、アタシだけを求めてくれる
もう…自分はこれでいいと思ってた
これが自分の心を守る方法なんだから
頑張ってお金貯めて、ママみたいにお店持つのもいいな〜なんて
でも、真島さんと出会って
なんでかアタシに優しくて、調子狂う
部屋に来ても何もしないって、もしかして魅力ない?とか思っちゃったよ
大切にしたい?大切にする価値なんてないのに
でもね…
その腕に抱きしめられると
ホント嬉しくてさ
泣きそうになっちゃうから、だからいつも誤魔化しちゃう
嫌でしょ?女の涙って
涙我慢するのは得意なんだ
でも…
我慢してたはずなのに…
組のもんから久美が公園で一人で座ってたって聞いて、行ってみた
確かに久美や
なにしとんのや?
直ぐに声をかけたかったが、なんでか憚れた
後ろから見る久美の背中は細く小さく
よくこんなんで今までやってこれたなと思った
久美の足元に一匹の真っ白な猫が近寄ってくる
身をかがめて猫の頭を撫でて何か話しかけとる
何を言ってるのか聞きたくなって、少し近づく
『お前も野良かぁ、そっかそっか。自由でいいよね、飼い猫よりも寿命が短くても、その方がらしくて良いよね』
『真島さんって、猫みたいだね〜お前みたいなキレイな白じゃなくて、黒猫っぽいフフッ。だから惹かれちゃうのかな…なんにも怖いものなさそうじゃん?アタシさ、怖いものなかったんだけど、出来ちゃうかもしれない』
『真島さんのことを…失うこと』
その言葉を言ったあと、背中が小刻みに震えるのと、鼻をすする音が聞こえた
思わず走り寄って抱きしめた
『ひゃっ!』
「なにやってんのや」
猫は驚いて逃げていく、途中振り返ってこっちを見てた
まるで久美のことを心配しとるように
『な、なんで!?』
「たまたま通りかかったんや」
顎を持ち上げて顔を見る
「泣いとったんか?」
『泣いてないよ!あくび!』
親指で涙の後をなぞる
「あくびで、仰山涙出るんやなぁ」
『そそ、昔から』
「んなわけあるかっ!」
『フフッ…』
「一人で泣くなや」
「俺は絶対居なくならん」
『聞いてたの?』
「あ?ん?んん…」
『やだもぅ!』
『でもさ、真島さんバリバリの極道じゃん?喧嘩好きじゃん?怖いんだよ…その勢いが…どっか行っちゃいそうで』
「まあ、確かにな…喧嘩は辞めれんヒヒッ。でもな、久美の事も同じくらい好きや」
『喧嘩と同じってやだな〜』
おチャラけながら、一筋涙が零れた
「うっさいわ、つべこべ言わずに着いてこいや!」
『なにそれ〜』
親指で涙を拭ってやり
笑い合いながら手を繋いだ
普通の恋人同士のように
その姿は神室町の喧騒の中に紛れて行った
キスされたり
甘い言葉を言われたり
ホントはその度に喉の奥がキュッとなって泣きたくなる
今までの人生決して良くはなかった
まあ、まだ20数年だけどさ
人とは絶対に比べないように生きてた
そんな事したら生きていけないじゃん
唯一良かったのは女に生まれたこと
女を使えばとりあえず寂しさは紛らわせられる
だから、どうしようもなく寂しい時とか、自分を許せない時とか、そんな時は誰かを誘ってベッドに行けばいい
身体なんてただの付属品
「最低」だとか「不潔」だとか、言いたい奴には言わせておく
その時は、アタシだけを求めてくれる
もう…自分はこれでいいと思ってた
これが自分の心を守る方法なんだから
頑張ってお金貯めて、ママみたいにお店持つのもいいな〜なんて
でも、真島さんと出会って
なんでかアタシに優しくて、調子狂う
部屋に来ても何もしないって、もしかして魅力ない?とか思っちゃったよ
大切にしたい?大切にする価値なんてないのに
でもね…
その腕に抱きしめられると
ホント嬉しくてさ
泣きそうになっちゃうから、だからいつも誤魔化しちゃう
嫌でしょ?女の涙って
涙我慢するのは得意なんだ
でも…
我慢してたはずなのに…
組のもんから久美が公園で一人で座ってたって聞いて、行ってみた
確かに久美や
なにしとんのや?
直ぐに声をかけたかったが、なんでか憚れた
後ろから見る久美の背中は細く小さく
よくこんなんで今までやってこれたなと思った
久美の足元に一匹の真っ白な猫が近寄ってくる
身をかがめて猫の頭を撫でて何か話しかけとる
何を言ってるのか聞きたくなって、少し近づく
『お前も野良かぁ、そっかそっか。自由でいいよね、飼い猫よりも寿命が短くても、その方がらしくて良いよね』
『真島さんって、猫みたいだね〜お前みたいなキレイな白じゃなくて、黒猫っぽいフフッ。だから惹かれちゃうのかな…なんにも怖いものなさそうじゃん?アタシさ、怖いものなかったんだけど、出来ちゃうかもしれない』
『真島さんのことを…失うこと』
その言葉を言ったあと、背中が小刻みに震えるのと、鼻をすする音が聞こえた
思わず走り寄って抱きしめた
『ひゃっ!』
「なにやってんのや」
猫は驚いて逃げていく、途中振り返ってこっちを見てた
まるで久美のことを心配しとるように
『な、なんで!?』
「たまたま通りかかったんや」
顎を持ち上げて顔を見る
「泣いとったんか?」
『泣いてないよ!あくび!』
親指で涙の後をなぞる
「あくびで、仰山涙出るんやなぁ」
『そそ、昔から』
「んなわけあるかっ!」
『フフッ…』
「一人で泣くなや」
「俺は絶対居なくならん」
『聞いてたの?』
「あ?ん?んん…」
『やだもぅ!』
『でもさ、真島さんバリバリの極道じゃん?喧嘩好きじゃん?怖いんだよ…その勢いが…どっか行っちゃいそうで』
「まあ、確かにな…喧嘩は辞めれんヒヒッ。でもな、久美の事も同じくらい好きや」
『喧嘩と同じってやだな〜』
おチャラけながら、一筋涙が零れた
「うっさいわ、つべこべ言わずに着いてこいや!」
『なにそれ〜』
親指で涙を拭ってやり
笑い合いながら手を繋いだ
普通の恋人同士のように
その姿は神室町の喧騒の中に紛れて行った