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5ー(38)すべて俺のものにしたい
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今日も一つ組を潰してプラプラと街を歩く
胸の中のモヤモヤが晴れたことで
喧嘩の時まで身体が軽くなった気がする
あれからも、Rebirthには時間が出来れば飲みに行っとる
久美は、よそよそしいけど俺が来れば隣に座って他愛もない話をする
急いでも仕方ない…とは一応思っとる
久美は覚えとらんようやし
まあ、俺も全部覚えとるわけやない
ただ、一つ一つどんどんハマってくる
前は、どんな風に二人で過ごしとったんかな
最後の別れはどんなだったんやろ
そんな事を考えてたら呼ばれとった事に気付かず
『ねぇ!ちょっと!』
「あ?」
『なに?考え事?』
「スマンスマン」
『ん〜?どっかの美人なキャバ嬢さんの事でも考えてたのかなぁ〜?』
「なんや、ヤキモチか」
『なんでヤキモチになるのよ!』
『男が物思いにふける…なんて、女の事に決まってるじゃん』
「勝手に決めんなや」
実際そうやけど…
『フフッ、物思いにふける真島さん、なかなかカッコイイね』
「取ってつけたように言いおって」
久美が、グラスのウイスキーを一口飲む
『この前さ』
「ん?」
『言ってたじゃん?約束がどうのとか、決まってるとか…あれって何?』
「ああ」
「内緒や」
『なんでよ〜』
「お前が自分で気づくまで言わん」
『チッ!ケーチ!』
「舌打ちすんなやヒヒヒッ」
タバコを咥えると、久美が火をつける
「もう、火つけんでええから」
『だって、これ仕事』
「だから、やらんでええって言っとんのや」
『わかったよ〜もぅ』
頬杖をついとる久美の髪をかきあげる
サラサラと指の間をすり抜けていく
『それ、擽ったいよ』
「綺麗な髪やな…」
『そんな事初めて言われた』
「俺は好きやで」
『…』
『なんで…アタシなんかに…』
「なんかとか言うなや」
『嬉しいのに…その度に汚れてる自分を自覚しちゃう』
「ひねくれとんな」
『フフッそうだね』
「素直に喜びゃええやん」
「誰にだって生きとりゃ汚れくらいあるわ」
「一人で生きて来ただけでも偉いで?」
『…そう?』
「ああ」
『そっか…』
少し久美が微笑んだ
その横顔を見とったら
「俺の女にならんか?」
『え?』
無性に久美の全部を俺だけのものにしたくなった
『な、何言ってんの?』
「俺の女にならんかって言っとんのや」
『天下の真島組長の?』
「せや」
『…もっといい人沢山いるじゃん、組長に相応しい人がさ』
「んなもん関係あらへん、お前がええ」
『物好きだね』
「どっちなんや、ええんか嫌なんか」
『本気?』
「大本気や」
『フフッ、いいよ』
『でも…』
「なんや」
『もっといい人が見つかったら、遠慮なく言ってね』
「お前…」
思わず自分の胸に抱きしめとった
『真島さん、いい匂いするね…』
「お前もや」