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優しさだけ
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「あ?」
ああ…
やっぱり不機嫌な返事
「なんやて?」
『…』
私は今、恋人であるヤクザに外泊する許しを得ようとしてる
事の始まりは
私の趣味である
アクセサリーを作るのが趣味の私は
その繋がりで出来た友達がいる
もちろん女性ばかりだ
年末には大きな展示会があって毎年行っていた
今年ももちろん行くつもりだったのだけど
去年と違うのは恋人が出来たという事
そして、今年は4日間開催の中2日間参加しようと友達と計画していた
都内で行われる催しなのだが、その友達達と会うのも久々という事でホテルを取って楽しもうと思っていた
『だから…一泊だけだよ?それに、女ばっかりだし』
「…」
何でこんなことを許してもらわないといけないのか…とも思うけど、やっぱり私はこの人の事を堪らなく愛しているのだ
だから、不機嫌なまま送り出されるのは嫌だ
「せやけどなぁ〜」
『なんにも心配することなんてないよ?』
「ん〜…いや、心配や」
なんでぇ〜
子供じゃないんだからさ
もちろん、大好きなこの人と過ごす時間もとても大事
少しでもそばに居たいと思う気持ちも本物
でも、他の楽しみもあるんだよね
『どうすれば心配無くなる?』
「せやな〜俺も行く」
『は?』
「せや!俺も一緒に行けばええやん」
いやいやいや
なんでそうなる
「俺の行くところにもいつも久美連れてくやん?だから俺も着いていくのはおかしなことやないやろ?」
おかしいでしょ!
『いやでも、来ても興味無いでしょ』
「無いな」
『じゃあつまらないでしょ?』
「おお」
『んじゃ、来なくて良くない?』
「いやや」
子供かッ!
こうなる事は何となく感じてた
真島さんは、事細かな私の変化に素早く気づく
それが自分の知らない所で起きたことだとすぐに浮気を疑う
と言っても、半分は冗談で言ってると思うけどね
そして、自分の気持ちにめちゃくちゃ素直で忠実なんだ
まさに子供
それでも私は、子供時代の真島さんの事は全く知らないし聞いたこともないんだけど、何故かきっと子供らしい子供時代を送れてなかったんだろうと思う
だから、いつもこの人のわがままを聞いてあげちゃう
でも!今回は聞けない!
ふぅ…
「心配なんや…少しでも離れとると」
この言葉にどれだけの愛と優しさが詰まってるのか私にはわかる
『あ…それなら、展示会終わったら食事してホテルに帰るので、ホテルで待っててよ』
「ん?」
『だから、夜は一緒に居れればいいじゃない?』
「…」
ダメか…
「わかった…せやな!夜は一緒に居れるなら安心や」
『フフッ、じゃ、決まり!』
「別に…久美の楽しみ奪いたいわけちゃうで?」
『ん?』
「俺は久美が楽しそうにしてるの見るの好きや、喜んどる顔が1番好きや」
『…』
「だけど、もしも…もしもや、俺が居らん時に何かあったらと思うと…」
『わかってる』
「なんや…かっこ悪い男やな…」
『かっこ悪いわけない、めっちゃカッコイイよ』
そう、それだけ大切に思われてるって事だもん
「久美…ホンマ好きや、誰にも渡さへん」
『いつも言ってるけど、誰のとこにも行かないよ』
「こんな男でスマン」
『なにいってんの?私には勿体ないくらいの男だよ』
『ね、たまには違う場所で一緒に夜過ごせるなんてワクワクしちゃうね!』
「んあ?なんやもう発情しとるんか」
『そういう事じゃなくてぇ〜!』
「そかそか、うんうん、ならその日は寝かせへんでぇ〜!」
う〜ん…まいっか
だって、きっと私の方があなたの事を愛してるから…
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