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壊しそうな気持ちー短編ー
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ゴロウちゃん
ゴローちゃん
…
一緒に歩いている時でも
一緒に店に入った時でも
どこからか声をかけられる
私の恋人
その度にフツフツと私の中に湧き上がってくるモノは
使い方を間違えれば何もかも破壊していく
そう
使わないように常に押さえ込んでいた
だって、大人の女でありたかったから
だって、あなたにお似合いの女でいたいから
だって、手放したくなかったから
だって…優しいの知ってたから
とある日
私は、西田さんと買い出しに来ていた
「親父が寒くなってきたから鍋したいって」
久美と買い出し行ってこいって言われたと
申し訳なさそうに言ってきた
「全然大丈夫ですよ」
で、買い出しのために神室町を歩いていた
その時に
「西田さん」
コロコロと鈴のなる様な声が聞こえる
二人で振り向くと夜の蝶であろうけど、色気よりも可愛さが目立つ女性だった
男が好きそうなタイプだな
と思ったら案の定耳を少し赤くした西田さんが
「サキさん!」
と呼んだ
その女性は私のことをチラッと見ただけで
直ぐに西田さんへ視線を移す
「この前はお店に来てくれてありがとう!また来てね!」
営業スマイルなのか目尻を下げてクシャッとした顔で笑った
悔しいけど…可愛い
「もちろん!また行きます!」
前のめりに答える西田さん
男って馬鹿だな〜なんて思いながら歩き出そうとした時
「吾朗も連れて来てね!」
吾朗…?
「え、はい!親父にも言っときます」
西田さんはチラッと私を見て戸惑いながらそう答えた
女性はその視線を見逃さなかったのか
挑戦的な顔で
「あ!ごめーん!西田さんの彼女だった?」
「え!いや、とんでもないです!」
私は無言でペコっと会釈をして前を向いて歩き出した
ここまでは良かったんだ
組長の女としてもちゃんと出来た方だと思う
ホントはその場で殴りたいくらいだったけど…
あれ?殴った方が組長の女らしかったかな…
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