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27ー完成セレモニー
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『私の時は、ピンチを救って貰ったんで、助かったなぁ…と言う感じでしたね。意識したのは、二回目に偶然会った時かな』
「ほぉ〜そんなの初めて聞いたわ」
『最初は、やっぱりその…ヤクザさんなので、あんまりマジマジと見るのも、と思って』
「二回目の時はなんでや」
『え、いや…えっと…』
「恥ずかしがらんと言えや」
『階段で…ほら、携帯を拾ってくれて…初めて顔を正面からちゃんと見たんですよ…で、あ、カッコイイって』
「あ?そんな事かいな」
『そんな事なんです!』
「ほれ、な?だから何がキッカケになるかわからんやろ?」
「ホントですね〜、勉強になります」
いやいや…
『あ、後は、好きとか可愛いとか思ったらとにかく沢山言うといいですよ、女で言われるの嫌な人いないと思うので』
「うわ、苦手です」
あ、やっぱりね…
「アカン、そらアカンぞ大吾ちゃん、思った事は言わんと伝わらん」
『そう、それは大事!』
「はぁ…分かりました」
『でも、とりあえず、相手を見つけないとですね』
「せやな」
「あは…はは…」
『なんか…』
「ん?」
『あ、運命かもって…そんな事思える瞬間ってありますよ、そういう人に出会うと』
「そうなんですか?」
大吾さんが、真島さんに聞く
「せやな〜ワシは、後でそう思ったな…多分、前世があるんならそこでも一緒やったやろな〜ってな」
「意外にロマンチストですね」
「熱に浮かれて思うとるんやないで、久美とはずっと離れられずにまたここでもきっと探しとったんやろ」
『見つけてもらって良かったです』
「大吾ちゃんも早う見つけてやらんと、他の奴に取られんで」
「そんな人、居るんでしょうか」
『居ますよ、絶対』
大吾さんの恋愛相談を受けながら
私も本当にそうだと思ってた
あんなにどん底の時に出会ったのは、きっと意味があった
あの時救われたから変われたんだ
きっと、来世も見つけ出してくれるだろうな…
「何ニヤニヤしとんねん」
『別に?フフッ』
「そう言えば、お二人式とか上げないんですか?」
「ああ、セレモニーも終わったしやな桐生ちゃんが沖縄帰るのと一緒に向こう行ってウェディングドレス着せて写真だけでもと思うとるわ」
「じゃあ、何かこっちで考えましょうか」
「まあ、おいおいな。まだ久美の兄ちゃんにも会うてないしやな…」
『あ、お兄ちゃんの事忘れてました』
「ホンマかいな…ワシ、何気に緊張しとるんやで?なんや真面目な兄ちゃんや言うてたしやな」
『もういい大人なんだから何も言いませんよ』
「タジタジになってる真島さんも見てみたいですね」