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26ー龍の帰還
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スッカリ元気になった私は、また大吾さんの傍らに座ってる
ニコニコと、営業スマイルで
「いやぁ、今回は良いお話でこちらとしても嬉しい限りですよ」
「ありがとうございます」
「どうですか?この後少しお付き合い願えますか?」
「もちろんです」
ゲゲ!帰れないのか〜
「久美さんは、もういいですよ」
『え?あ、はい』
「あ〜出来たら秘書の方も」
「すいません、秘書はここまでで」
「そうですか、残念です…また今度個人的にお誘いしたいですな」
ムム…
この社長さん、二代目の若社長
と言っても私より少し年上
お話の間もなんとなく嫌な視線を感じてた
そういうのには敏感
大吾さんも感じてたのかやんわり断ってくれて感謝!
『では、お先に失礼致します』
料亭の襖を丁寧に閉めて
扉の外で思いっきり伸びをする
営業スマイルのし過ぎで、ほっぺが筋肉痛になりそう
ま、私のこの緩い仕事でお給料貰ってるから、ほっぺの筋肉痛ごときなんだけど
お店を出て、タクシーを拾う
本当は贅沢なんだけど、真島さんが絶対タクシーで帰ってこいって言うから
あれから、出来るだけ真島さんの言うことを聞くようにしてる
心配かけちゃったしね
家に着くと、部屋着に着替えて化粧を落とす
夕飯何にしようかな〜
ブルブルブルブル
『ん?』
『もしもし』
「久美!大変や!」
『な、なに!?』
「桐生ちゃんや!」
言葉が足りな過ぎる…
『桐生さんに何かあったの?』
「ちゃう!神室町に来とる!」
『え!?』
「行くで!久美!」
『行くで?何処に?』
「奇襲かけにや!」
『わ、私も?』
「ヒヒヒ、その方が桐生ちゃん喜ぶやろが」
『はぁ…何処に行けばいいの?』
あ、もうスッピンだよぉ〜
「西田が迎えに行くから出て来いや」
『わ、わかった』
仕方ない、また軽く化粧をする
まあ、こんな事はしょっちゅうある
突然何かを閃くとやらずにはいられない
そのおかげで殆ど自分の予定なんて立てられないんだけど…
でも、楽しませてもらってる
少なくとも、退屈は全くしない
惚れた弱みが一番だけど…
そうこうしてるうちに、西田さんが到着
「姐さんすいません」
『いえいえ』
毎度のやり取り
『何処に行くんですか?』
「親父には、エリーゼに行けって」
『エリーゼ?』
「キャバクラですね、桐生さんの知り合い…まあ、親父もですが、知り合いがやってる店です」
『ああ、こっちに来て早速楽しんでるんだ、桐生さん』
「そうみたいっすね」
エリーゼに着いて、店に入ろうとすると
「久美さん?」
振り向くと、臙脂色のジャケットにはだけたシャツを着てる男
『誰?』
「ああ、すいません、秋山と申します」
と、キザに頭を下げる
『は、はあ…』
ズズっと近付いて来て、耳打ちされる
思わず少し後ずさる
「真島さんに頼まれてるんで」
そう言うと、私の腕を取って店の裏口へ連れていかれた