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23ー変わっていくもの
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月日は流れ、新しい年を迎えた
私は追い込みをかけて何とか引越しを終え
娘も同棲を始めた
冴島さんの所に男の子の赤ちゃんが誕生した!一度会いに行ったら由香さんに似て可愛らしい赤ちゃんで「兄弟に似んで良かったのぅ…」と真島さんがポツリと呟いた
そして、東城会は、解散した
大吾さんは、その準備をずっとしてたみたいで冴島さんと真島さん三人で警備会社を立ち上げて、組員さんたちはほぼそのままそこで働く事に
真島さんは、建設会社の方も順調で
もうすぐ神室町ヒルズという大きなビルが完成する
近頃は忙しくて、さすがに体力オバケの真島さんも家ではへばってる
「久美〜」
『なーに?』
「ヒルズ完成したら、沖縄行って遊ぼーな」
『フフッ、うん』
「沖縄で、写真だけ撮ろか」
『ん?』
「久美に、ウェディングドレス着せたいんや」
「沖縄の海をバックに!とか良さそうや」
『え…』
「俺も、晴れてカタギになったし…」
『…』
「俺の奥さんにやな…その…」
『宜しくお願いします!』
「こら、先に言うなや」
『あ、待ちきれなかったフフフッ』
「ええんか?」
『こっちのセリフ』
「俺は当たり前やないか」
『私も』
「よっしゃ!ほなら、あと少し頑張ってやるでぇ〜!」
「しっかし、なんでやねん」
『何が?』
「なんで久美が大吾ちゃんの秘書やんねん、普通、俺の秘書やろ?」
『それは…真島さんと同じ職場なんて、なんか照れくさいというか…ちょうど大吾さんから話し貰ってそれもいいかな〜って』
「まさか大吾の奴、久美のこと狙っとるんやないやろな〜」
『そんなわけないです!』
なんですぐそうなる…
引越しを機に前の職場を辞めた私に、大吾さんからその話があった
秘書なんてやった事ないし、そんな頭も良くないのに出来るのかと思ったけど、秘書は、私一人じゃないみたいだし、お客さんの相手をしてくれればいいって、接客経験は無駄に多い私にはそれは出来るかもって感じ。立ち上げたばかりだから皆素人だから大丈夫って
真島建設の方は、西田さんが秘書みたいなもんだし、私より真島さんの操縦上手だしね
私だと、甘やかしちゃいそうだし…
お正月明けたら警備会社の方に行くことになってる
真島さんは、建設の方もあるから警備会社の方は籍を置いてるだけみたいな感じになってるけど
神室町ヒルズが完成したら、その中に大吾さんの事務所が入るらしい
神室町で働けるなんて嬉しすぎる
「まあ、大吾ちゃんも兄弟も居るから心配はないけどな」
「別に働かんでもええのに」
『貧乏性なんで、動いてないといられないの』
「あっちも男ばっかや、しかも元極道ばっかやで?気をつけなアカンで?」
『うん、でも、こんなオバサン誰も相手にしないと思うよ』
「お前、オバサンに全然見えんわ」
『それはどうも』
「あんな、久美はフェロモン出しすぎなんや!」
『ふぇ、フェロモン!?』
「せや!」
『出してないよそんなもん』
「そりゃ自分ではわからんと思うけどな…男にはズバッと来るんや、せやから気ぃつけなアカン!」
『んん…はい』
よくわかんないけど…
「ま、手ぇ出したヤツは命はないと思えって大吾ちゃんに言っとくわ、社訓に入れとくか?ヒヒヒ」
『こわっ!』
「これからは、ずーっと久美が家に居るんやなぁ〜」
『フフッ』
「夢みたいや」
『ね!』
「こんな幸せになってええんやろか…」
『…』
『私の事…どん底から救ってくれたんだからいいんだよ』
「俺だって、久美に救われとるわ」
『私?なんにも出来てないよ』
「…極道でしか生きられなかったんやで?いつ死んでもええと思っとった、俺なんて世の中のクズやし」
「でも、もっと生きてたいって思うようになったわ、だから俺の命救ってくれたんや」
「それにはちゃんと仕事もしたろ思ったし、仕事したら少しは誰かの役にも立っとるかもしれんやろ?」
「だから、久美のおかげや」
『大袈裟だな〜』
「ええんや!俺はそう思っとる」
「せやから、絶対大切にする」
『んふ、ありがと』
温かくて大きな手が
私の頬を撫でる
「ホンマにおおきに、久美」
いつもより優しい口付け
あの、湖で初めてした時と同じだなって
ホントにありがとう、真島さん