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20ー再会
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横に腰掛けた真島さんは、私の手を握った
私は俯いて顔も見れなかった
ただその手の温もりが、やっぱりこの人が大好きだと思い出させた
真島さんは、優しい声で
「嘘、嫌いやって言うたよな」
「絶対、離さん言うたよな」
「今までで一番好きやって言うたよな」
「俺が幸せにするって言うたよな」
「一人で抱えるな言うたやろ?」
一つ一つの言葉をその時を思い出してた
ギュッと握る手の上にとめどなく零れる涙を見ながら頷いた
「ホンマ、手のかかる女やで」
フッと笑って、私の頭を優しく撫でた
私は真島さんの胸に抱きつく
『ごめんなさい…』
『真島さんが幸せなら…私我慢しようと思った…私じゃ、なんにも真島さんにしてあげられないから…』
「何言うとんのや、久美が傍に居るだけで俺は幸せや、なーんも要らん」
「いい加減信じろや、俺の事」
「大吾ちゃんなんかに言われてすぐ信じおって」
『だって…過去の事は私にはどうすることも出来ないから…』
「俺な、過去より未来の方が大事なんや、未来の方が絶対楽しいってわかっとる」
「そこに、久美が居るからな」
なんで
なんでそんなに優しいの?
私なんかに…
「ちゃーんとアイツにはハッキリ言ってきたから、もう別れるなんて言わんよな?」
『ホントに…いいんですか?私で…』
「久美じゃなきゃ嫌なんや」
一筋涙が流れると、もう止めることは出来ず
子供のように泣きじゃくった
別れを決めてから我慢してた涙も
一緒に全部流れたみたいに
ホントに真島さんと離れることなんて出来ないんだ…
私…
「なぁ、俺ん所来んか?」
『え?』
「直ぐやなくてええ、もちろん娘ちゃんもや」
『ええ!?』
「そんな驚かんでも…」
「ま、ゆっくりでええ、そういう方向で考えてや?」
『…うん…』
「もう、ひとつも嫌な思いさせたくないんや、悲しい顔させたくないんや、傍に置いときたいんや」
『真島さん…ありがとう』
『あ、あの』
「なんや?」
『会長さんに、お金返しに行きたいんですけど…』
「んなもん使ってまえ」
『やですよ!』
「使わんと持っとったのか」
『使う気なんてなかったです…真島さんがその…その人と結婚したら、お祝いで送ろうと思ってました…』
「は?なんやそりゃ」
『せめてもの反抗です…』
「ヒヒッ、俺の事大分好きやんか」
『…ッ!』
「なら、今から行くか、金突っ返してやろうや」
『丁寧にお返します!』
「んで、大吾の奴いくらで俺の事売ったんや?」
『え?あ…分かりません…その…中身見てないんです』
「なんやて?久美言っとったやん、一生手に出来ないようなお金やて」
『あれは…そうでも言わないと納得して貰えないだろうと…』
「んなら、今見てみ?」
『嫌ですよ!』
「なんでや〜、めっちゃ気になるやん」
「100万くらいやったら大吾ちゃんぶっ殺してやる」
『絶対見ない!』
「ちぇっ!」
例え、何億積まれても
私はもう離れません
お金なんかじゃあなたの価値は測れない