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20ー再会
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私は、久しぶりの神室町へ来ていた
この街のネオンを見るだけで、鮮明に真島さんの事を思い出す
出会った時、抱きしめられた時、キスされた時…優しい目で見つめてくれたこと
目が潤むのを我慢しながら
見慣れたアーチを潜って
指定されたお店へ向かう
お店のドアを開けると、冴島さんがカウンターにいた
「久美、スマンな呼び出して」
『いえ…』
「兄弟のことや」
『はい…』
「全部聞いたで、兄弟も大吾から聞いたらしい」
「久美が、アイツのこと嫌いになったんやないのはわかっとる」
『…』
「兄弟は、あのおなごとより戻す気なんかないで?」
『え?でも…』
「ハッキリ、女に言ったそうや、久美のことを手離す気はないってな」
『そんな…』
「より戻す気はないとその女に言ったらしいで」
『…』
真島さん…
もう、涙が止められなかった
「久美、兄弟と会いたいか?」
『…会って…も、いいんでしょうか…私なんかが…』
「また、【なんか】言うたらアイツに怒られるで?アイツにはもう久美やなきゃアカンのやないか?」
冴島さんは、携帯を取り出し電話をかける
「ああ、せや、おう」
「久美、ワシはお前ら二人はそんな簡単に終わるとは思わん、兄弟のあんなに嬉しそうな顔みたこと無かったんや、兄弟が久美を手放すわけないやろ?」
「アイツは、ワシがムショから出てくるまで長いこと自分を抑えて生きてきとった、ホンマの自分を隠して生きとった、今のアイツがホンマの真島や」
『…冴島さん』
「久美といる時のアイツが素の真島なんやで?」
「極道でもない、狂犬でもない、ただの男や」
『…はい』
その時、店のドアが開いた
振り向くとそこに真島さんが立っていた
「久美…」
『真島さん…』
冴島さんが立ち上がる
「後はええな?兄弟」
「ああ、おおきにな」
真島さんの肩をポンポンと叩いて
「久美、またな」
『はい…』
そして、店を出ていった