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17ー最終日
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今日は、帰る日
海沿いをずっと走って帰ろうって事になった
帰りたくないなと既に少し悲しくなってる
そんな私に気付いたのか、真島さんはずっとおちゃらけてた
「桐生ちゃんがな、すぐハニートラップに引っかかんねん、女に弱いんよなぁ」
『でも、桐生さん素敵だから相手の女の人も騙すつもりが本気になったりしちゃいそう』
「ああ?なんや、そんなに桐生ちゃんがええんか?」
『一般的な意見としてです!』
「フンッ」
あ、拗ねちゃった
「乳のデッカイ女に騙されてぼったくられとる男のどこが素敵なんや」
そ、そんなことが…桐生さん…
『そう言う真島さんは?ハニートラップには引っかからないんですか?』
「んなもんに引っかかるほど飢えとらん」
『なるほどぉー』
「おい、棒読み!」
『あははははっ』
「さすがに今日は道混んどるなぁ」
『ですね』
「もしかしたらちょい遅くなるかもしれんから、娘ちゃんに言うとった方がええかもな」
『はい、そうします』
娘に渋滞で遅くなるとメッセージを送って
『OKです』
「んなら、慌てずゆっくり帰ろか」
『はい』
「俺にとったらありがたい渋滞や」
『え?』
「少しでも久美と居られるやん」
『んふ、そうですね、私も…』
言葉にしてしまったら、込み上げてきてしまう
『…』
「ん?どないした?」
『なんでも…』
頭をポンポンとされる
「もう会えなくなるわけやないんやから」
「な?」
『ん…』
「ヒヒッ可愛ええのぅ」
『な、なんですか、もう』
『なんか、もう現実に戻るんだなぁ〜なんて…』
「今もめっちゃ現実やで?」
『そうなんですけど、夢のような時間だったので…』
「んなもん何時でもくれたるわ、そんな悲しそうな顔すんなや」
『めっちゃ幸せな時間でした』
「せやな、俺も久しぶりに楽しんだわ」
「また、絶対に行くで?」
『はい!』
夕陽が沈む海が、夢のような時間の終わりを告げてるようで
さっきからずっと泣きそう
こんな事で泣くなんて弱っちくて嫌だから
我慢してた
渋滞で完全に停まってしまった
真島さんが、スマホを何やら操作してる
聞こえてきた音楽…
『え、これ…』
「このグループの曲好きなんやろ?」
『どうしたの!?』
「昨日な、ちょちょいと入れといた」
『やだ…もぅ…』
流れてきた曲と、真島さんの優しさと
幸せすぎる時間にもう涙は止められなかった
「泣くなや」
『こんなことされたら泣きます!』
「ヒヒッ久美が好きなもんは俺も好きや」
『もぅ…』
「ええ曲やなぁ〜」
『うん…』