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2ー日常
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「遅くなってごめんね〜」
「あ、ママなんか手紙来てたよ」
「え?なんだろ」
高校の入学の案内だ
制服やら教科書やらなんやらかんやら揃えなきゃいけないもの
はぁ…
思わずため息が出る
娘にはそんな所見せちゃいけないんだろうけど
離婚してから養育費は2年ももたずにトンズラ
両親とももういない私は、自力で稼ぐしかなかった
母子家庭の支援は18歳まで
この子がその後進学したい場合は、地獄だ
と言ってもしたいという子をダメとは絶対に言えないよな
自分のしてる事に罪悪感はあるけど、目の前を生きることに必死で手段なんて選んでられない
どうにかなるか!それはまたその時に考えよう
「ご飯にするね」
「うん、ママ今日ね〜」
この子は良く色んなことを話してくれる
思春期だけど大きな反抗期もなく、比較的親子仲は良い方だと思う
こんな母親からとてもしっかりした子が出来上がってる
私の唯一の自慢かも
ご飯を食べ終わって、娘はゲームを、私は携帯をいじる
だいたいいつもこんな流れ
携帯でまた客を探す
ホント…嫌んなる
昼間は和食のレストランで配膳をして働いてる
10年近くになる、
30代入った頃に、脚を悪くして手術をした
なんとか復帰して働いてるけど、医者にはもう片方も直に痛みが出るかもしれないと言われてる
手術するまでは痛みで眠れなかったりもした
それでも、今は稼ぐしかない
お座敷のレストランなので、脚をやられることは多い
ただ、だからと言って簡単には辞められない
有休をめいっぱい使って手術した
費用は私の兄が負担してくれた
入院の間も娘の面倒を見てくれた
そんな兄も去年結婚した
退院して一週間で復帰した、仕事をリハビリ代わりにして
時給で働いてるから、休むわけにはいかない
学校の行事にもほとんど行ってない
娘にもたくさん辛い思いをさせてると思う
もっとお金さえあれば…
私の頭の中は常にそれだけだった
ホントに…それしかなかった
時々、辛すぎて消えたくなる…跡形もなく
そんな時は、布団に顔を押し付けて声を殺して泣いた
もう目が覚めなかったらいいのに…と思いながら寝た夜は数え切れない
昼の仕事は週6で、9時から6時
唯一の休みは昼から「あっち」の仕事を入れたりする
休みなんて無駄にお金を使うだけだからなくてもいい
ただ、身体は疲れ果ててる
たまに謎の背痛が襲う
「歳だなぁ…」
この時は、引け目もなかったし罪悪感も薄かった
生きていくためにやっていたことだ
罪悪感が強くなればやれなくなる
別に、私自身なんていつ消えてなくなってもいい、どうなったって…いい
娘のために生きてるだけ
娘のためならなんだってやれる