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5ー愛されるということ
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真島side
ホテル街で男と揉めてたその女を助けたのは
ただの偶然だった
キャバ嬢のサクラとホテルに来たはいいが
急にその気が起こらんくなった
ワシの女みたいな振る舞いをするのに萎えたわ
だからこういう女とは一度きりと決めとる
「帰るわ」
「え!?なんで?」
「そんな気無くなってしもうたわ」
面倒くさッ
背中で痛い視線を受け止めたままホテルを出た
バッセンでも行くかと思い歩いてたら
揉めてる現場に遭遇した
少し様子を見てたが、随分歳の離れたカップルやな
オッサンが、女を引き倒して女も食ってかかっとる
おうおう、ゴツイ女やな〜
オッサンが女の頬を叩いたのを見て
止めたるかと歩き出す
近くで見ると、まだ若い女や
話の流れからすると体を売っとるんやろな
結構可愛ええのにこんなオッサンに、勿体ないことしよる
助けた流れで一杯付き合わせた
やっぱり身体を売ってるらしい
金に困ってるみたいやな
まあ、人の事情に首を突っ込もうとは思わん
名前だけ聞いて
その日はそのまま別れた
まあ、暇つぶしで誘っただけや
もう会うこともないやろ
結構俺のタイプやったけどな
組の仕事にウンザリして、気晴らしでバッセンに来とった
西田から電話が来て、早く帰ってきてくれと懇願されたから切り上げて帰ろうとすると
出入口の階段に女が座っとる
久美ちゃんや…
俺にビックリして立ち上がろうとしたら
立ちくらみか?倒れそうになるんを抱きとめた
軽ッ!
コイツ…大丈夫かいな
また、客と会うはずがドタキャン食らったらしい
なら連れてこっ
組に帰らなアカンかったことはすっかり忘れとった
20代かと思うた久美ちゃんは、34や言うとったな
ワシより10コ下か
よくよく見ても苦労しとる割に若く見えるのぅ
しかも、もう15の娘もおるんやて
久美ちゃんの色んな事情を聞いて
俺と飲みに付き合ってくれたら時給出すで?と言ったら目をまん丸にして驚いとった
そりゃそうやな、俺自身びっくりしたわ
何言っとるん?と自分にツッコんだわ
けど、なんや
他の男に身体売ってまで…
こんなに疲れ果てて、そんならと俺が少し手を貸してやりたくなっただけや
金目当てでもエエ、あんなことさせるよりマシ
やろ
だいたい、可愛ええのに勿体ないわ
それからは、時間の空いた時に飲みに連れ出して、遅くならないうちに帰らせた
夜の仕事はもうしてないらしい
それでも下心ある男の誘いは多いんやな
売るのは辞めても誘いには断れないのかたまに行っとる
まあ、酒飲むのは単純に好きなんやろな
飲みに行くと聞いて、なんとなく嫌な予感がした
迎えに行くと言うと驚いとったけど、案の定ホロ酔いになって男に連れ込まれそうになっとった、危機一髪やで、まったく…
そんな事をしとるうちにアカン感情が湧き上がって来とるのにも気付いとった
少しずつ久美ちゃんの事を知る度に、なんとかしてやりたくなる
ただ可愛いからとか、そんな事やなく…
俺のものにしたくなっとった
他の奴に取られてたまるか