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33ー「ごめん」じゃなくて「ありがとう」
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あの後
家で治療を続けた
柄本が家まで来て久美を見てくれた
それでも日に日に弱っていく
突然その日はやってきた
夜、久美のベッドの横で書類を片付けとった
ちょい仕事が溜まってしもうて
でも、久美から離れとる時間は少なくしたかったから家に持って帰ってやっとったんや
なるべく早う終わるようにって、西田が纏めてくれとった
『真島さん』
「ん?どないした?」
『ちょっと…いい?』
「おうええで」
ベッドに近づいて座る
『ギュッってして?』
「なんや急に」
『んふ、いいから』
「甘えん坊か?ヒヒッ、ええで?なんぼでもしたる」
起こして抱きしめる
『はぁ…安心するぅ…』
「そか?」
『うん…真島さんの匂い…忘れないね』
「何言っとん」
『ありがと…はぁ…すっごい幸せ…ホントに…真島さんと…会えて良かったぁ…好き…大好き…ずーっと』
その言葉を最後に
久美は呆気なく逝ってしもうた…
ホンマ、眠るように
俺は、涙も出んかった
通夜や葬式は
まだ籍を入れとらんかったのに
兄ちゃんやあやちゃんが、俺も親族の席に座らせてくれて、家族として見送ってやれた
西田や元の組の奴らが色々と手伝いもしてくれた
兄弟や桐生ちゃん大吾も来てくれた
「眠ってるみたいやな」
と兄弟も言ってたわ
「綺麗だな…久美」
桐生ちゃんの呟きが、静かな部屋に広がった