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32ー大丈夫
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今日、家に帰ると
ベッドに座っとる久美が泣いてた
声をかけたんやけど気づかんようで
前に回り込んでみると、スマホで音楽を聴いとった
イヤホンをしてて気づかなかったみたいや
「どないしたん?」
『あ、これ、聴いてたら泣いちゃったよフフッ』
それは、二人で海に旅行に行った時に俺が久美の好きなグループの曲で作ったセットリストだった
スマホのデータを消されてたから、また入れ直してやったんや
あれから、毎日聴いとったらしい
『前にさ、これ聞く時は俺が言っとると思って聴けやって言ってたじゃん』
「言ったなぁ〜」
『真島さんが言ってると思って聴いてたら、泣いちゃった』
「久美…」
『ねぇ』
「ん?」
『もし、私が…死んじゃっても、絶対にまた真島さんの前に現れるから、ちゃんと見つけてね』
「何言っとん、死なさんよ」
『もしも!だから、うんって言って、安心するから』
「当たり前やろ、絶対見つけるわ」
『良かった。絶対また会いたい…』
『そうだ!今度はもっと若い時に会えたらいいね!もっともっと長い時間一緒に居れるもん』
「久美…せやな…もっともっと一緒に居ような」
『あのね…わかってるよ』
「何をや?」
『自分の身体の事くらい』
「…」
『だから、もう病院じゃなくて…ずっとそばに居たい…』
『少しでも同じ時間過ごしたい』
俺は…こんな時になんも言ってやれん自分にムカついた
「久美、お前は死なさん!絶対や!」
『ありがと』
『でもね…こうなったのが真島さんじゃなくて、私でよかった』
「…」
ただ抱きしめた
久美の温もりを感じたくて、久美を守りたくて、
スマン…そんな事しかしてやれんで
なんの力もなくて…
もっともっと
幸せにしてやりたいのに…
─────────────────
真島さん…ごめんね
私の身体はもう自由になれない気がする
こうなってしまった事を自分のせいだとは思わないで欲しい
真島さんには、出会ってから本当にたくさん助けてもらった
だから、1つくらい自分にしか出来ないことがあって、私は今は嬉しかった
あなたの命を救えたのかなって
その温もりも感触も感じることが出来なくなってしまうのは辛いけど、ここまでの日々がとても幸せだった事、言葉では言い表せられないよ
私が真島さんに与えて貰えたものは、私には勿体ないくらいの大きなモノで
人からは不幸な最後だと言われるのかもしれないけど、真島さんの恋人としていれる
最高に最高な人生だよ
それだけは、忘れないでね