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32ー大丈夫
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久美はあれからも食が細い
基本的に食欲が戻らない
そして、たまに嘔吐してる
柄本に紹介された病院に検査に行った
肝臓の機能が落ちていると言われた
肝炎になっている可能性があると
もう薬は絶っているから入院して治療に専念することになった
『また入院かぁ』
「せやけど、ちゃんと治した方が楽やろ?」
『うん』
「ちゃーんと毎日顔見に行ったるから」
『うん…』
「なんや?」
『せっかく一緒に居れるようになったのに…』
「んなもん、治ったら嫌という程一緒に居ってやるわ」
『嫌なんて言わないもん』
「んなら、警備会社辞めさせて俺の秘書にしよう!」
『フフッ、そしたらずーっと一緒だね』
「せやで?ええやろ」
『頑張って治す』
「せや!その意気や」
実は、医者には
かなり悪い状態だと言われてる
治療をすれば良くなるかはやってみないとわからないと
もしかしたら、今までも肝臓の機能が弱っていたのかもしれない、そこにあの事件で
追い打ちを掛けたことになったのかもと柄本に言われた
俺に出来ることはなんや
絶対に助けてやりたい
また元気な久美に戻してやりたい
俺が代わってやりたい…
『病院居ると余計具合悪くなる気がする』
入院して、一週間でそんな事を言う久美
「まあ、気分的なもんやろ?」
『そうだね』
「体はちゃーんと良くなっていっとるはずやで?」
『そっか』
「大丈夫や」
俺は、あれから何度この言葉を久美に言ってきただろう
俺だけやない
兄弟や桐生ちゃん大吾…
みんなが久美に「大丈夫だ」と言い続けてる
せや、桐生ちゃんがまた沖縄からコッチに帰ってきてて久美の所にもよく顔だしてくれとる
久美は、顔も浮腫んでこんなの見られたくないとか言っとるが、大分痩けてたからちょうどええやんって言ったら女心がわかってない!ってプンプンしとったわ
入院の間の治療で大分マシになって来たことで
一時的に家に帰れる事になった
薬を何種類も飲むのを見てて胸が詰まる
体力が落ちてるのもあって、家ではほとんど
座ってるか寝てる
『なんにも出来なくてごめんね』
「んな事気にせんでええ、やれる方がやりゃええんや」
『いつになったら戻れるんだろ』
「ゆっくりでええやん」
「今まで頑張って来たぶんゆっくりせぇっちゅうことやで?」
『そんなに神様ってアマアマなの?フフッ』
「せや、頑張った奴にはアマアマなんや」
今日も、久美を包み込んで寝る
久美は時々魘される時がある
その時は必ず
『ごめんなさい』
と言っとる
何に対して、誰に対して言っとるのかわからんでもその時も俺は「大丈夫や」と言って
頭を撫でてやる