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25、あの時、この場所で〜桐生side
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桐生side〜数年前
東城会の四代目に就任してから、神室町をブラつく時間さえなくなってた
たまには外にコーヒーでも飲みに行きてーなと錦を連れてアルプスに行こうとした時だ
路地から何やら男女の揉める声
「おい、錦。なんか揉めてるぞ」
「あ?放っとけよ、お前いつも首突っ込むからややこしい事になるだろ」
「いや、でも女の声もするぞ?襲われてたりしたらどうすんだ」
「あ~全く!わかったよ」
二人で路地に入ると、そこには4、5人の男の背中が見える
「おいっ!なにやってんだ!」
声を掛けてみると、男達が振り返る
よく見てみると、その中心には女がいた
「オメーら女一人に何やってんだ!」
「ああ?オメーに関係ねーだろ!」
近づいてみると、女は怯えてガタガタ震えてる
服も乱れてる、やっぱり襲われてたのか
「来んじゃねーよ!この野郎!」
一人が飛び掛かって来るが、ヒョイと避ける
くるっと振り返りそいつの襟首を掴んで振り回し、他の奴らを巻き込んでぶん投げてやった
「なんだ、口ほどにもねぇ」
女は怯えた目で俺を見ていた
「立てるか?」
『…』
「おい、大丈夫か?」
「あーあ、スッカリ怯えちゃってこりゃ落ち着かせたほうがいいぞ桐生」
「あ、ああ。アルプスに連れてくか」
女を抱えて立たせる
人間ってこんなに震えるのか?ってくらい脚もガクガクして一人で立てそうもない
「俺に掴まれ」
女は恐る恐る手を出す
か細い腕だ
服も破られてるとこがあるので、俺のジャケットをかけてやる
幸いアルプスはすぐそこだ
なんとか席に座らせて、温かいコーヒーを頼んでやった
幸い今はそれほど人もいない
女はまだ手が震えていてうまく飲めない
「お前、名前は?」
『久美で…す』
「久美か」
「俺は桐生、コイツは錦山だ」
「で、何しに神室町に来たんだ?」
『…』
「言えねーことか?」
『いえ…その…信じて貰えないと思うので…』
「ん?それは聞いてみないことにはなぁ」
「久美ちゃん、冬なのに随分と薄着だよな」
『…』
「なんだ、家出でもしたのか?」
『…いえ…』
「信じてやるから言ってみなよ」
『…気付いたら、あそこに居たんです』
「は?」
「どういうことだ?」