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18、諦められない男
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蒼天堀から帰ってから桐生ちゃんには本当にお世話になってる
兄さんが、自分を庇って怪我をしたことを気にしてるみたいで…
兄さんは、4代目を守るのは当たり前や!って気にするなって何度も言ってるんだけどね
義理堅いんだよね…桐生ちゃん…
年の瀬も迫ってきた11月の終わり
ピロン♪
ん?誰からかな
・久美今大丈夫か?
錦山さん?
・おう!
はい、大丈夫ですよ☺
・あのさ、忘年会やろうと思ってさ、今年は東城会の部屋貸してくれるってんだよ
へぇ~!凄いですね!
・結構な人数になると思うし、お前も真島さんと一緒に来るだろ?
いや、アタシ部外者ですけどいいんですかね
・いいんだよ!んならお前も準備手伝え!
へ?…あ、はい!
・また連絡するから
あ、わかりました!
・宜しくな!
(๑•̀ㅁ•́)ゞ
・笑
と言うことで何故か忘年会の準備のお手伝いをすることになった
でも、皆さんにはお世話になってるし!最近は兄さんも本部での仕事が多いのかよく行ってるから向こうでも会えたら嬉しいな…
今日は建設の方の仕事から帰ってきた兄さん。
極道の方と建設の方とホントに忙しそうだけど…元気だよなぁ…
「帰ったで〜」
『おかえりなさ~い』
「久美〜」
いきなり抱きついてくる兄さん
『ちょ、お風呂に入ってさっぱりして来て下さい!』
「はぁ…疲れたわ〜仕事バンバン入ってくるんや最近…なんなんもぅ」
『嬉しい悲鳴ですね!』
「いややぁ〜久美との時間が減るやんけ」
『あ、そう言えば』
「ん?」
『お昼に錦山さんから連絡があって、今年の忘年会を本部でやるから準備手伝ってくれって』
「あ?そんなの下のやつにやらせときゃええやろ」
『うーん…でも、アタシも皆さんにはお世話になってるので、少しくらいはお役に立てるかなと』
『それに、本部に行ったら真島さんにも会えるかなーってフフ』
「おぉ、最近本部にばーっかり行っとるからな!そやな!本部に行くんは面倒なんやけど久美が一緒なら楽しくなりそーやな…ニヤ」
『ちょっと!そのニヤってなんですか?!』
「へへへ…本部ん中で愛し合うっちゅうのもなかなか新鮮で興奮するかもな!」
『馬鹿なこと言わないの!』
『絶対に!しませんからね!』
「久美〜?」
「お前が俺の誘いを断れたことがあったか?ん?」
『そ、それは…でも今回はそうはいきません!』
「ほほぉ…ま!楽しみが出来たでヒヒヒ」
変な笑いを残し、兄さんはお風呂へ消えていった
実際、東城会の本部に来るのは松島組の一件以来だから久しぶりだった
通された応接室
キレイな日本庭園を眺めながら錦が来るのを待ってた
カチャ
扉が開く音がして振り向くと
「あ、久美さん?どうして?」
『あ、大吾さん!お久しぶりです』
「真島さんに何か?」
『いいえ、忘年会の準備で錦山さんと待ち合わせです!』
「忘年会…」
『はい、今年はコチラの本部を借りてやるみたいですよ』
「へぇ~そうなんだ…よく許しが出たな」
『そうですよね、関係者でもないアタシが入ってきても良いのかなって心配になりました』
「あはは、久美さんは真島さんの…その…恋人なんですから」
なんでちょっと間があったの?
『それにしても素晴らしい景色ですね』
「ああ、疲れるとここでボーッとするのが好きなんだ」
『あ、お疲れでした?アタシお邪魔ですよね』
『錦山さん探してきます!』
と、大吾さんの横を通り過ぎようとしたら
『え…?』
腕を掴まれる
「いや、久美さんも居てください。その方が癒やされる」
かぁーっと顔が熱くなる
『あ、あの…』
「ああ…すいません」
パっと手を離す大吾さん
き、気まずい…
『あ、あの、お仕事大変なんですか?』
お仕事…極道のお仕事が大変とは…
自分で言いながら何言ってんだ!と思う
「いや、俺の仕事なんて堂島組の事だけだから大したことないよ」
『そ、そうなんですか…でも、組長さんともなると色々と大変そうですけどね』
「そっちより…お袋がうるさくてな」
『弥生姐さんが?』
「ああ…もうそろそろ身を固めろってさ」
『ああ!』
なんかニヤニヤしちゃう
「おい!何ニヤけてんだよ」
『はっ!すいません…』
「久美…敬語やめろよ」
『え?あ……』てか、呼び捨てにされてる〜
「俺…好きな奴いるんだ…だから、その…見合いとかずっと逃げてんだけどさ。しつけぇーんだよ」
『フフフ!お母様、心配なんですよきっと』
『そのお相手の方と結婚の話とかにはならないの?』
「あ?あ…ああ…まだ気持ち伝えてもないからな。伝えたところで俺のものにはならないと思うしな…」
んん?なんか訳ありなのかな?不倫とかっ!?
『そ、そうなんだ…』
「久美…」
『ん?』
呼ばれて大吾さんの方へ振り向いた
『………っ!』
突然大吾さんの顔が近づいて唇に熱を感じる
慌てて押しのける
「ごめん!」
えっ?なに?
『あ、あの…』
「久美のことだよ…俺の惚れてる女ってのは」
…
バァーン!
扉が勢い良く開かれる
「大吾…久美何やってんだ?」
桐生ちゃん…いつもこんな場面にやって来るよな…この人…んでも、今はナイスです
「い、いや…ちょっと気分転換しに来たら久美がいたから話ししてただけです」
「そ、そうなのか?久美」
『え?…あ、はい』
「大吾、弥生姐さんが呼んでるぞ」
「チッ!またかよ」
「じゃあな久美」
大吾さんは意味有りげな目線でアタシを見てくる
『あ、はい』
バタン