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14、浮気疑惑
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温泉から帰ってきて現実へ…
いや、アタシにはどれが現実なのかよくわからないんだけど。
あれから、少しずつ出歩けるようになって来た
と言っても、兄さんが心配して組の人を送り迎えさせてくれてる
そうして今日も、買い物をして組の車で帰る道すがら…
信号待ち何気に窓の外をボーッと見てた
ッッ!?
そう…視線の先には、パイソン…
紛れもなく兄さんしかいない
そして、その横には知らない女性
とても仲良さげに見えるその二人は、何処かへ向かって歩いてる
兄さんは、優しげな眼差しでその人を見てる
な、なに?
友達だよね、うん
そりゃ、女友達くらいいるよね〜
そしてまた目をやると
女性は、兄さんの腕に絡みついた!
…っっ!
と、とも…だち…だよね…
ふと視線を感じてバックミラーを見ると
運転してる組員さんと目が合った
彼は、とても気まずそうに視線をそらす
え…
何故そらす?
へ?嘘でしょ?
兄さんが…浮気?
『あ、あの…セレナに行きたいんですけど…』
「あ、はい!」
そして、アタシは初めて?一人でセレナへ
とにかく飲みたい!酒を!
カランカラン♪
セレナの扉を潜ると
「あら、久美ちゃん…ひとり?」
『あ、ママ…はい』
「珍しいわね」
『はい…飲みたくなって』
「久美じゃねぇか」
「ひとりでどないしたんや?」
「久美なんかあったのか?」
皆さん…
きっと、見るからに落ち込んでる顔をしていたのだろう
また心配させてしまった
『あ、いえ…その飲みたくなっただけです』
「んなら、こっち来いや」
『はい…』
「元気ねぇじゃんか」
『そ、そんな事はありません!』
とりあえずビールを流し込む
空きっ腹に加え、先程の光景がアタシを酔わす
「なんもない事あらへんなこりゃ」
「久美?兄さんと何かあったのか?」
塞き止めてたものが一気に流れ出す
『ぅ…うぅ…ひっく…』
「おい!一体どうした!」
『真島さん…が…』
「兄弟がどないしたん?」
『女の人と…歩いてて…』
「あ?ホントかそれ」
「兄弟に限ってそんな事はないやろ」
「見間違えじゃねぇのか?」
皆さん、あんなファッションの人を見間違えると思いますか?
「あ、俺も最近見たわ」
錦が爆弾発言をする
『え!?』
「おい!錦!ホントか?」
「ああ、確か一昨日くらいかな?スラッとした女と真島さんが歩いてたわ」
「だ、誰なんやその女は」
「いや、なーんか見たことある気がしてさ、大吾と話してるときに真島さんの話題になったんだよ、で、最近真島さんと女が歩いてるの見たぞって言ったら」
「言ったら?」
「その女、結城組のお嬢だったんだよ」
『結城…組?』
「なんかさ、弥生姐さんが結城組のお嬢と真島さんをくっつけようとしてるらしくてさ」
な、なんで!?
「弥生姐さんしってるだろ?久美のこと」
「ああ、だけどカタギの娘より極道の事をよくわかってる女の方がこれからの真島組の為にも東城会の為にも必要だとか言ってるらしいぜ、それに、向こうのお嬢が真島さんの事を前から気に入ってたらしいわ」
あ…
そうなんだ…
そうだよね…
アタシは兄さんの極道の事については何も知らない
なんの役にも立たないどころか、攫われたり迷惑ばっかり
覚悟だって全然出来てない
「久美?大丈夫や、兄弟はそんなことせん」
「だよな、兄さんに限って…」
「でもさ、それならなんでそんな何度も二人で会ってんだろうな」
「おい!錦!」
『ひっく…ぅぅ…うわぁぁぁぁーーーん!』
「あ!久美」
アタシは店を飛び出して
とりあえず走った
息が止まるかと思うほど走った
ようやく足が止まったのは公園
ベンチに座り
恐ろしいほどに響く心臓の音を聞いてた
兄さん…
アタシのことやっぱり邪魔なのかな…
カタギのアタシじゃ駄目なのかな…
兄さんが居なくなるなんて…考えたくない
でも…もしアタシよりもその人の方が兄さんを幸せに出来るなら…
帰りたくないな…
満喫でも探そう
立ち上がって歩きだそうとすると
目線に入る特徴ある靴
こんな靴はあの人しか履いてない
「久美…」
アタシはその顔を見ずに歩きだそうとする
「待てや」
腕を掴まれた
『離してっ!』
「話聞けや!」
『聞かなくてもわかってます』
「なんや」
『カタギのアタシじゃ、真島さんの役にも立てない』
「誰にそんな事言われたんや」
『弥生姐さんが…真島組のために…も…って』
「アホか!」
『…っ!?』
「組のことなんかお前が心配せんでもエエ、いつも言っとるやろ?」
『でも…』
『じゃあ、なんで?なんであの人と会ってるの!?』
こんな、責めたいんじゃない…
なのに口から出る言葉は刺々しくなってしまう
「ああー!話聞けや?な?」
『グズ……』
「泣くなって…」
「いいか、これだけは覚えとき?俺は久美を手放す気ぃはあらへんで」
『…』
「な?」
『…はい』
「ったく…」
「俺は久美が居てくれればそれでエエんや、組の事とか東城会の事とかより、大事なんやで?まあ…極道の癖して何言っとんのやって感じやろけど…」
「めっちゃ好きやねん!」
『…っっ!!!』
『あ、アタシの方が好きです!』
「あ?俺は久美の為なら死ねるで!」
『アタシだって死ねます!』
「アカン!」
「俺のためになんか死なせん!」
『真島さん…』
『アタシの為にも死なないで下さい…』
「わかっとるよ、なら死ぬ時も一緒や」
『はいっ!』
「ほな、帰ろ?家に」
『はい』
「ほれ」
兄さんが手を差し出す
その手をギュっと握る
「エエ子や!」
そう言うと、握った手をブンブン振りながら
「久美と居ると幸せやぁ〜」
なんて…
『アタシもでーーす!』
二人で顔を見合わせて
その手は固く固く繋がれたまま目の前の道を
歩いてく
『あ、どうしてアタシがここにいるのわかったんですか?』
「ん?あ〜兄弟から連絡あってな…探しとったんや」
『そうなんですか…』
「めっちゃ走ったで…」
『アタシもです…』
「クックッ!よし、よーい!」
『え?え!?』
「ドーン!」
『ま、待ってぇ〜!』
いや、アタシにはどれが現実なのかよくわからないんだけど。
あれから、少しずつ出歩けるようになって来た
と言っても、兄さんが心配して組の人を送り迎えさせてくれてる
そうして今日も、買い物をして組の車で帰る道すがら…
信号待ち何気に窓の外をボーッと見てた
ッッ!?
そう…視線の先には、パイソン…
紛れもなく兄さんしかいない
そして、その横には知らない女性
とても仲良さげに見えるその二人は、何処かへ向かって歩いてる
兄さんは、優しげな眼差しでその人を見てる
な、なに?
友達だよね、うん
そりゃ、女友達くらいいるよね〜
そしてまた目をやると
女性は、兄さんの腕に絡みついた!
…っっ!
と、とも…だち…だよね…
ふと視線を感じてバックミラーを見ると
運転してる組員さんと目が合った
彼は、とても気まずそうに視線をそらす
え…
何故そらす?
へ?嘘でしょ?
兄さんが…浮気?
『あ、あの…セレナに行きたいんですけど…』
「あ、はい!」
そして、アタシは初めて?一人でセレナへ
とにかく飲みたい!酒を!
カランカラン♪
セレナの扉を潜ると
「あら、久美ちゃん…ひとり?」
『あ、ママ…はい』
「珍しいわね」
『はい…飲みたくなって』
「久美じゃねぇか」
「ひとりでどないしたんや?」
「久美なんかあったのか?」
皆さん…
きっと、見るからに落ち込んでる顔をしていたのだろう
また心配させてしまった
『あ、いえ…その飲みたくなっただけです』
「んなら、こっち来いや」
『はい…』
「元気ねぇじゃんか」
『そ、そんな事はありません!』
とりあえずビールを流し込む
空きっ腹に加え、先程の光景がアタシを酔わす
「なんもない事あらへんなこりゃ」
「久美?兄さんと何かあったのか?」
塞き止めてたものが一気に流れ出す
『ぅ…うぅ…ひっく…』
「おい!一体どうした!」
『真島さん…が…』
「兄弟がどないしたん?」
『女の人と…歩いてて…』
「あ?ホントかそれ」
「兄弟に限ってそんな事はないやろ」
「見間違えじゃねぇのか?」
皆さん、あんなファッションの人を見間違えると思いますか?
「あ、俺も最近見たわ」
錦が爆弾発言をする
『え!?』
「おい!錦!ホントか?」
「ああ、確か一昨日くらいかな?スラッとした女と真島さんが歩いてたわ」
「だ、誰なんやその女は」
「いや、なーんか見たことある気がしてさ、大吾と話してるときに真島さんの話題になったんだよ、で、最近真島さんと女が歩いてるの見たぞって言ったら」
「言ったら?」
「その女、結城組のお嬢だったんだよ」
『結城…組?』
「なんかさ、弥生姐さんが結城組のお嬢と真島さんをくっつけようとしてるらしくてさ」
な、なんで!?
「弥生姐さんしってるだろ?久美のこと」
「ああ、だけどカタギの娘より極道の事をよくわかってる女の方がこれからの真島組の為にも東城会の為にも必要だとか言ってるらしいぜ、それに、向こうのお嬢が真島さんの事を前から気に入ってたらしいわ」
あ…
そうなんだ…
そうだよね…
アタシは兄さんの極道の事については何も知らない
なんの役にも立たないどころか、攫われたり迷惑ばっかり
覚悟だって全然出来てない
「久美?大丈夫や、兄弟はそんなことせん」
「だよな、兄さんに限って…」
「でもさ、それならなんでそんな何度も二人で会ってんだろうな」
「おい!錦!」
『ひっく…ぅぅ…うわぁぁぁぁーーーん!』
「あ!久美」
アタシは店を飛び出して
とりあえず走った
息が止まるかと思うほど走った
ようやく足が止まったのは公園
ベンチに座り
恐ろしいほどに響く心臓の音を聞いてた
兄さん…
アタシのことやっぱり邪魔なのかな…
カタギのアタシじゃ駄目なのかな…
兄さんが居なくなるなんて…考えたくない
でも…もしアタシよりもその人の方が兄さんを幸せに出来るなら…
帰りたくないな…
満喫でも探そう
立ち上がって歩きだそうとすると
目線に入る特徴ある靴
こんな靴はあの人しか履いてない
「久美…」
アタシはその顔を見ずに歩きだそうとする
「待てや」
腕を掴まれた
『離してっ!』
「話聞けや!」
『聞かなくてもわかってます』
「なんや」
『カタギのアタシじゃ、真島さんの役にも立てない』
「誰にそんな事言われたんや」
『弥生姐さんが…真島組のために…も…って』
「アホか!」
『…っ!?』
「組のことなんかお前が心配せんでもエエ、いつも言っとるやろ?」
『でも…』
『じゃあ、なんで?なんであの人と会ってるの!?』
こんな、責めたいんじゃない…
なのに口から出る言葉は刺々しくなってしまう
「ああー!話聞けや?な?」
『グズ……』
「泣くなって…」
「いいか、これだけは覚えとき?俺は久美を手放す気ぃはあらへんで」
『…』
「な?」
『…はい』
「ったく…」
「俺は久美が居てくれればそれでエエんや、組の事とか東城会の事とかより、大事なんやで?まあ…極道の癖して何言っとんのやって感じやろけど…」
「めっちゃ好きやねん!」
『…っっ!!!』
『あ、アタシの方が好きです!』
「あ?俺は久美の為なら死ねるで!」
『アタシだって死ねます!』
「アカン!」
「俺のためになんか死なせん!」
『真島さん…』
『アタシの為にも死なないで下さい…』
「わかっとるよ、なら死ぬ時も一緒や」
『はいっ!』
「ほな、帰ろ?家に」
『はい』
「ほれ」
兄さんが手を差し出す
その手をギュっと握る
「エエ子や!」
そう言うと、握った手をブンブン振りながら
「久美と居ると幸せやぁ〜」
なんて…
『アタシもでーーす!』
二人で顔を見合わせて
その手は固く固く繋がれたまま目の前の道を
歩いてく
『あ、どうしてアタシがここにいるのわかったんですか?』
「ん?あ〜兄弟から連絡あってな…探しとったんや」
『そうなんですか…』
「めっちゃ走ったで…」
『アタシもです…』
「クックッ!よし、よーい!」
『え?え!?』
「ドーン!」
『ま、待ってぇ〜!』