BK短編集
ドアに鍵はかかっていなかった。
邸の主を食事に連れ出す気で訪れたケビンマスクは、あえて中に入らず少し開いたドアの中へと、大声で主…恋人であるブロッケンジュニアを呼んだ。
1回、2回。
広い邸内は静まりかえったままケビンの声だけが響く。
施錠していないのだから、中にいないわけではあるまい、と、
腹の底から大きな声でもう1回。
するとまもなくパタパタと足音が聞こえ、奥の階段から人が降りてくる影が見えた。
深い緑を纏った体格の良い男がこちらへ向かってくる。
最近あまり着なくなった軍服姿だろうか、珍しい。
やがて…だんだんと近付いてくるその全貌に目を凝らし、ケビンは思わず後ずさった。
「すみませーん、お待たせしました!…って…ケビンじゃないか?!」
なんでこいつがここにいるんだ?
咄嗟に声にならない声を胸の内側にしまいこむ。
「お…おぅ。ひさしぶりだな、ジェイド…」
まさかジェイドがここに来ているなんて…
オリンピックで負傷したジェイドが、退院後も当面は日本で暮らすことになった為に、クリオネマンらが荷物を取りに来たとはジュニアから聞いていた。
独立したわけだから、もうここにはいないのだと、来る機会もないだろうとケビンは思っていた。
現にケビンは何度もここに来ているが、以前の住人…このジュニアの元弟子・ジェイドと鉢合わせたことは一度もない。
だからこそ。
まさかこの邸でまるで住人のように、当たり前に客人を出迎えるような真似をしているとは…
ケビンはただポカンと口を開け(仮面をつけているから傍目にはわからないが)、ただ突っ立ってジェイドを凝視する他はなかった。
「どうしたんだ?俺に何か用…じゃなさそうだな。おまえ、レーラァに会いに来たのか?」
「…ドイツにたまたま来たから…ただ寄ってみただけだ。おまえは…?」
この時、何故こんなことを言ったのか。
会いに来たと言えなかった自分を後に呪うことになる。
が、ジェイドがどうしてここにいるかの方が、今のケビンには重大なことだった。
「ああ、俺?ひさしぶりにドイツに帰ってきて。でもレーラァのお屋敷しか行くところないから…寝泊まりさせて頂くかわりに、以前のように家事やらさせてもらっているんだ。やっぱりここが一番落ち着くなぁ」
「…師匠離れしたんじゃないのか」
決裂ではなく、師匠のブロッケンジュニアが彼を…ジェイドを一人立ちさせたという結果が、まさかまさかこんな弊害となろうとは、ケビンは想像だにしていなかった。
「レーラァは俺にとって今でも尊敬すべき大切なお方だ。ご期待に答える為に自活してはいるけど、故国で帰るところと言えば俺はレーラァのお屋敷だけだから」
嫁に出た女じゃあるまいし。
コノヤロウ、ぬけぬけと今更…
腹の中から幾つかの声が出かけた時、
「あ、レーラァ!」
ジェイドが振り返った。
いつの間にかジェイドの背後からジュニアが近付いてきていたのだ。
襟元をきっちり止めた軍服姿。
「やあ、ケビン」
低い声、口元だけで軽い笑みを見せ。
なんとなく威厳ある立ち居振舞いをしているのは、ジェイドが来ているからなのか。
ケビンはまた戸惑い、無言のまま二人を見つめていた。
嫌な、異様な空気が流れている、とケビンは思った。
それでも手も足も、口も出ない。
きっと間抜けた顔をしていたであろうケビンを見かねたのか、ジュニアがジェイドの前に出た。
そして笑顔で、
「ケビンと街に出てくる。悪いが夕飯は一人で済ませてくれ」
とジェイドに話しかけた。
「ヤー、レーラァ。お気をつけて」
屈託なくニコニコと見送るジェイド。
二人の間に流れる何かに裏寒さを覚えつつ、門へと先に歩いていくジュニアの背を、ケビンは慌てて追いかけた。
「どうしてそんなに不機嫌なんだ、ケビン」
夕飯には少し早い時刻だったが、他に落ち着く場所もなかった為、まだ人気のないビストロにいる。
「不機嫌にもなるだろう。あんた、なんでジェイドが来てるって言わなかった?」
それまで、ああ、と、うん、しか言わなかったケビンが一気にまくしたてた。
が、ジュニアは別段何食わぬといった姿勢を全く崩さすことなく、
「別にジェイドくらい構わんだろう?それにあいつは俺達のことは何も知らんし」
何も問題ないじゃないか、と続けながらペリエを一口のむ。
その落ち着きが気に入らないケビンな上に、一言口にしてしまえば後はもうためらいもない。
「それが問題なんだよ!いいか、何でもない俺達がどうして会うんだ?ジェイドだって俺が来ることを知らなかったし、どうして二人でコソコソしなきゃならないんだ」
「だからジェイドが何も知らないからだと…」
「話しとけよ!もういい加減に…まだジェイドが出入りしてるなら尚更だ」
「…それは、無理だ」
「何故だ?大体なんでそこまで俺達の関係を…いわば身内にまで秘密にしなきゃならないんだ?俺がダディやマミィに話すのも駄目だと言うし!」
「それこそ当たり前だ馬鹿!物事には順序と時期というものがあるんだぞ」
「ならばいい機会じゃないか?まず今日ジェイドに話せよ」
「…あれは至って真面目で純粋な奴なんだぞ」
「お付き合いしていますと言えばわかるだろう、普通は」
普通は、に重点を置いたケビンは、ジュニアの見せた苦い表情を恨めしげに見つめた。
そして内心で、
あんたが育てたんだから、素直でイイコなんだろ?
などと嫌味を付け加えつつ。
「いや…おそらくそのままの言葉でとる。つまり知人としての付き合いで交流があるとかな」
「面倒くせえな…それなら恋人だとハッキリ言えばいい。簡単だろ?あんたが言えないなら俺が」
「ケビン、その話は後だ。とりあえず飯を食って帰るぞ。ジェイドが心配する」
煮え切らない以前に突き放された感がして、ケビンは力なく椅子に背凭れた。
「なんだよ…ジェイドジェイドって」
「おまえこそだろう、意識するなと、今まで何度も言ってきたではないか」
「しかし、今回は…っ!!」
勢いよく再び身を乗り出せばテーブル下から膝を蹴られた。
「いっ…てぇな!なにするんだよ?」
「声がでかい、ここは外でしかも静かな店内だ。頼むから黙れ。帰ったらまた話そう」
冷めかけた料理を二人は黙々と食べ…やがてデザートを断り伝票を持ってさっさと立ち上がってしまった恋人の背を、ケビンは恨めしげに見つめることしか出来なかった。
「レーラァ、おかえりなさい。あ…ケビンまだレーラァと一緒だったのか?」
「おまえな…」
イチイチ勘に障る…咄嗟に口を開いたケビンを後ろに追いやり、ジュニアはジェイドに微笑みかけた。
「今から帰れとは言えないだろう?客間に泊めるから準備しておいてくれないか?先にバスルームも使わせてやってくれ」
「わかりました…でも」
ジェイドはちらりとケビンを盗み見、
「レーラァ、ケビンマスクといつの間に仲良くなったんですか?いくらお友だちのロビン校長の息子でも…あなたがこんな親しくされるなんて」
あなたにしては珍しいんじゃないですか?
と天然ジェイドが首を傾げる。
「ああ…ケビンとは以前色々あってな。話しただろう?」
「ケビンがスカーフェイスの正体を皆に暴露したとかいう、あのお話ですか?レーラァはケビンに付き添っていたんですよね、でも試合は続行されて…」
病院に搬送されていたジェイドに、自分との何をどう話したのか知らないケビンは、ジュニアをちらりと見た。
ジュニアもケビンを見、かっちりと目が合い………まるで対峙して睨みあうような格好になる。
ジュニアは心の底からケビンに『余計な事を言わないでくれ』と願い、ケビンは逆に『さあ色々とやらを詳しく話せ』と目で訴えている…
「じゃあケビン、バスルームに案内するよ。レーラァはいつものお茶、召し上がりますよね?」
「あ?ああ、そうだな」
気まずい沈黙を破ったのは、やはりというべきかジェイドだったが―――この後の一言がケビンの怒りに更に火をつけてしまった。
「大好きなレーラァの為に、日本で沢山お土産に買ってきたんです。すぐお持ちしますからリビングでお待ちになってて下さいね」
「ジェイド、ちょっと顔貸せ。おまえに話が…うあ、っ…い…ってぇな!何する…」
天然ジェイドのレーラァ大好き発言に我慢限界となったケビン、しかしすかさずジュニアの蹴りがその臀部に命中する。
「なんなんだよ!?俺はジェイドと話を…」
「チャンピオンが隙だらけとは情けないな。ここは本来、残虐なる一族の当主が住まう屋敷……油断してもらっては困る。さぁ、とっとと風呂に入った入った。廊下へ出て右、突き当たりの1つ手前だ。上がったらジェイドに茶を淹れてもらえ、美味いぞ」
「うぅ…………」
閉口したケビンはジュニアをひと睨みした後、大袈裟な素振りで尻をさすりつつバスルームの方向へ退散して行く。
ジェイドが何か思い付いたようにクスッと笑ったのを、この時どちらも気付いていなかった。
ケビンは再びリビングへは現れなかった。
そのまま客間へ行ったか―――と、ようやくジュニアもシャワーを浴びるべく、リビングから離れることが出来た。
ジェイドと二人きりにはさせられない。
後片付けをするからと、一人リビングに残ったジェイドは………ジュニアとケビンの不可思議な関係について考え始めた。
ケビンが訪ねてきて二人で夕飯に出かけたまでは、ただ少し親しいのかなと思っただけだったが…
意味ありげに見つめあう(にらみ合いだったがジェイドにはそう見えた)姿や、気軽に蹴りまで入れられる仲とは、一体何なのか…
いくら純粋培養されたジェイドでも、二人の不自然さは見てとれた。
それに………、と、ジェイドは更に先刻からの一部始終をよくよく思い返す。
(俺の知っているレーラァとは、なんだか別人みたいだったなぁ。よく笑うしとても楽しそうで…威厳はあるけれど雰囲気が温かいというか、眼差しも言葉も優しくなって………もしかしてあれが本来のレーラァなのかな?)
水の飛沫が鼻に飛び、洗い物の手が止まっていたことに気づいたジェイドは、慌てて妄想を止め、黙々と片付けに専念した。
「…だ。わかったら客間に戻れ。また明日な」
「わかるものか、俺は納得出来ない」
「いい加減にしろ、おまえの納得がいくよう、いずれ必ず俺が…」
軽く汗を流してシャワーを使い、部屋に戻ろうと廊下を歩くジェイドの耳に、押し殺したような低い声がある一室から聞こえた。
思わず足が止まった場所は、師匠の寝室の前。
電話かな?と立ち去ろうとすれば、じきにもう一人の…ケビンの声が聞こえて…ジェイドは静かにドアに張り付いた。
「あんた、前も俺がダディ達に話すって言った時、同じこと言ったよな?あれから半年以上だぞ?あんたの、いずれ必ず、っていつなんだ?信用出来るか!」
「ケビン…おまえ何故そんなに俺達の関係に拘るんだ」
「あんたこそだろう?俺はもう二度とコソコソ隠し事したくないんだよ!何かあるなら話した方がいいって、あんた出会った時、俺に言ったじゃないか。あれは何なんだよ?これが例外とは言わせないぜ」
「確かに俺が言った。しかしあの時とは違う」
「何がどう違うって?俺の気持ちあんた判ってて…酷くないか?なんだよ、あのジェイドへの態度。一度あんたを見限った奴にまだあんな優しく…」
ジェイドはぴくりと身体を震わせた。
そしてまだ主語のよくわからない論争に、更に興味を抱いてしまった。
「おまえにだってクロエ…ウォーズマンがいたではないか。優勝パレードの時は、横に奴の冠まで乗せていたよな。俺がおまえ達の事…何かそれについて言ったことがあるか?おかしな詮索をしたことがあったか?」
「…クロエは俺のコーチでセコンドだっただけだろ。実質一緒にいたのは3ヶ月程度で…その上オリンピック後は行方知れずだ。もう関係もなにも」
「じゃあジェイドと俺も弟子と師匠で俺は元セコンドだ。同じだろう」
「違う!俺はクロエにもう会ってないが、あんた達はまだ…こんなふうに…っ…」
ケビンの言葉尻が湿って濁ったような感じがした。
内容もおかしい。これはただの痴話喧嘩…に近いかも知れない。
まさかケビン、泣いてるとか…?
ジェイドの聞き耳はもう止まらなかった。いよいよドアに直接耳を押し当てる。
部屋の中では、ジェイドの想像に違わずケビンが悔し涙をのんだところだった。
「ケビン、ジェイドを見放した…いや、もう独立させようと離れたのは俺だ。前にも話したよな?傍目からはどう捉えられようが、ジェイドと俺はただ別々の道を選んだ。それだけだ。お互い未練があってこうしているわけではない。純粋にジェイドはここを故郷として訪れる。俺達がいくら同じ時間をいま共有していても、時計が過去へ戻らないように俺達もまたあの頃に戻らない。わかって欲しい」
「…言い訳だろ」
「おまえ、いつまでそんなことばかり…おまえは今クロエが現れたら、また奴の元へ行くのか?以前のように」
「どうして俺がそんなことを!行くだのなんだの、そもそも俺とクロエは」
「師弟関係、だろう?おまえがクロエに対してやましい気持ちさえなければな」
「あるかよ、そんなの!あんた俺のこと疑ってたのか?!」
「…別に。仮にもクロ…ウォーズマンは、おまえなど相手にせんからな。だが、俺とジェイドもお互い特別どうこうはない。まして…こんな感情など俺がジェイドに抱くわけがなかろうに」
ケビンは項垂れて横を向いたまま、もう何も言い返せなかった。
口に出す言葉、言葉、結局全て同じ場所を巡って戻ってきている…と解ったからでもある。
堂々巡りか、とジュニアに聞こえないよう呟いてみた。
と、ドアの外に何か気配を感じた。
熱気というのか、得体の知れない温く嫌な空気が流れこんでいるような…
思わずバッとドアに向かって身構えれば、
「今頃気が付いたのか。ジェイドならさっきから立ち聞きしているぞ」
とジュニアが呆れたような声音で言い放った。
「う…そだろ?」
「おまえには常駐戦場の経験がなさすぎるな。こんな近い距離でひと気を感じ取れずにどうする」
ケビンはたちまち耳まで赤く染め、ジュニアを睨み付けた。
「あんた知ってて俺と会話してたのかよ?!」
ジュニアは小さく笑って声を潜め、
「ああ。なるべく言葉は選んだつもりだが…最後は少し際どかったかもな。さあ…もう部屋に戻れ、外の奴にからかわれても怒るなよ?おまえたちが争うのはリングだけだからな」
腹をさすりながら笑いを苦しそうに押し殺すジュニアを一瞥し、ケビンは勢いよくドアをあけた。
ジェイドの姿はもう見えなかったが、あんな会話を聞かれ、わざわざ部屋に乗り込むような気力はなく…
大人しく自分にあてがわれた客間に入ると、仮面をつけたままベッドに突っ伏し、一人眠れぬ夜を越えた。
「ケビン」
朝の食事が終わり、一度部屋に戻ったジェイドが、庭で何故か草むしりをしていた(ジュニアと対面していたくない…つまり喧嘩中などに朝行うことが多い、謎の行動)ケビンに話しかけた。
「なんだ?」
振り向けば、ジェイドは手にボストンバックを持っている。
「これからジムでも行くのか?俺なら…」
行かないぞ、といいかけてその服装がコスチュームではないことに気付く。
「おまえ、これから日本に戻るのか」
「ああ。クリオネ達との合同練習があるからな。それより…レーラァと喧嘩してたみたいだけど…?」
「この野郎…昨夜立ち聞きしやがって…別におまえには関係ない」
「…関係あるよ。俺がいない間にまんまとレーラァを盗られたんだからな。レーラァ…おまえを見る目が俺へのとは違ってた。羨ましいよ」
「目?」
「俺にもトレーニングの時以外はお優しい方だったけど、おまえにみたいな…瞳の底から?というか、あんな柔らかな視線を向けられた事はなかった。それにおまえとのやりとり…楽しそうだったり、不安そうだったり。声も話し方も感情が表れすぎていて…鈍感な俺にだってわかる」
ジェイドは本当に何か悔しそうで、それでいて笑んでいた。
「…じゃあ、話さなくていいのか?その…俺とブロッケンジュニアとの…関係、というか…」
「レーラァがおまえを選んだんだ、おまえだってそうなんだろう?残念だけど俺の入る隙間はなさそうだし。とりあえず今は譲っておくさ」
その含み笑いと、今は、が気になり、ケビンはジェイドへ少しだけ距離を詰めた。
「まさか…おまえ…」
「なに?俺は思ったこと言っただけだよ。じゃ…飛行機の時間もあるし、俺は行くから。おまえ、レーラァに無礼なことしたら許さないからな」
最後に憎まれ口をきき、ジェイドはケビンにパンチする真似をして、ボストンバックを振りながら去っていった。
思考が定まらずよろよろと邸内に入れば、ジュニアはサンルームにいた。
庭木がやや影になり角度も少し違うため、二人が話していた場所は見えなくても、ジュニアには大体のことがわかっていた。
「ジェイドは行ったか」
横に座るなり、そう言ってケビンに笑顔を見せた。
「いつもおまえには振り回されっぱなしだからな…たまには振り回される側も体験して欲しかった。なかなか笑えたぞ」
「って…あんたわざとか?!」
つかみかかる勢いで迫るケビンを、ジュニアは両腕で受け止め、そして抱き締めた。
「それに…おまえはいつも俺のこと、俺とジェイドのことを考えているようだが…俺だとておまえのことを毎日、いや、どんな時も思っている。クロエのことは冗談が過ぎて悪かったが、これでも少しは…」
腕の中でもがいていたケビンがピタリと大人しくなる。
「少し、なんだよ…?」
ジュニアは片手でケビンの長い金髪をすきながら、優しく笑った。
「ふっ…なんでもない。あと、ロビンのことは…年が明けたら、な」
優しい声音と撫でられる指の感触と、もう片方の腕の抱く力が気持ちよくて、ケビンはうっとり目を閉じた。
「俺は…いつも考えるのはあんたのことだけだ。他には何もいらない…だから、あんたが…」
何を言っているのか。
しかしジュニアにはケビンの言いたい事が手に取るようにわかる気がした。
「俺も、おまえだけだよ。生まれつき不器用だからな…なかなかうまく伝えてやることが出来ないが…今は、伝わっているだろうか?」
キスしたい、という意思で、ケビンは目を閉じて上向き、無言で促した。
真昼の太陽が降り注ぐサンルームで、二人の影が細くひとつに、いつまでも重なっていた。
……END……