day by day
◆心中阻止!
「太宰先生!」
見つかった!という顔をして逃げる太宰に全力疾走でやっと追いついた司書は、ガッと彼の服を掴み、
「死んじゃ駄目です!」
と叫んだ。
「戻って、ください」
はぁはぁと肩で息をする司書をちらりを見て
「やだ」
と太宰はそっぽを向く。
「なんでですか!」
「そんなの、俺が死にたがりなことくらいあんただって知ってるだろ!」
「知ってます!でも困ります!」
司書が食い下がる。そんなことはわかっている。でも死なれたら困るのだ。私が。
「俺は死にたいの!」
「死んじゃ駄目です!」
「死ぬ!」
「駄目!」
しばらく応酬が続き互いに疲れが出始めた頃、司書はじっと太宰の目を見つめて言った。
「じゃあ、私と一緒に心中してくれますか?」
「だっ駄目だよ!あんたは死んじゃ駄目!」
太宰は即答する。その答えに司書はにっこり笑った。
「なら、先生も死んだら駄目です」
あっと太宰は目を見開き、
「ひ、卑怯だ…」
と泣きそうな顔をした。
「卑怯で結構。私は、太宰先生ともっと一緒にいたいんです。だから、死なないで。ずっと傍にいてください。」
司書は優しく笑って言った。太宰は口をパクパクさせて固まる。そして、
「そんなの、卑怯だ…」
顔を真っ赤にして俯いてしまったのだった。
「太宰先生!」
見つかった!という顔をして逃げる太宰に全力疾走でやっと追いついた司書は、ガッと彼の服を掴み、
「死んじゃ駄目です!」
と叫んだ。
「戻って、ください」
はぁはぁと肩で息をする司書をちらりを見て
「やだ」
と太宰はそっぽを向く。
「なんでですか!」
「そんなの、俺が死にたがりなことくらいあんただって知ってるだろ!」
「知ってます!でも困ります!」
司書が食い下がる。そんなことはわかっている。でも死なれたら困るのだ。私が。
「俺は死にたいの!」
「死んじゃ駄目です!」
「死ぬ!」
「駄目!」
しばらく応酬が続き互いに疲れが出始めた頃、司書はじっと太宰の目を見つめて言った。
「じゃあ、私と一緒に心中してくれますか?」
「だっ駄目だよ!あんたは死んじゃ駄目!」
太宰は即答する。その答えに司書はにっこり笑った。
「なら、先生も死んだら駄目です」
あっと太宰は目を見開き、
「ひ、卑怯だ…」
と泣きそうな顔をした。
「卑怯で結構。私は、太宰先生ともっと一緒にいたいんです。だから、死なないで。ずっと傍にいてください。」
司書は優しく笑って言った。太宰は口をパクパクさせて固まる。そして、
「そんなの、卑怯だ…」
顔を真っ赤にして俯いてしまったのだった。