【プレゼント選び(舳丸)】

明日は同じくの一教室の友人に会う約束があるので、舳丸さんのところへプレゼント用意しろや！と殴り込みに行きました。
「くのたまちゃんといい雰囲気なんでしょー？プレゼントの１つでも渡しちゃってくださいよ」

少し思案した舳丸さんに「私が鼻を切ったクジラです。くのたまさんに渡しておいてください。」と真顔でクジラ肉を渡されたので、流石に止めて、街まで買い物に行くように指示しました。
「そんなこと言われても…私には女性の喜ぶものなんてわかりませんよ…」とか独り言ちてました。

こっそり後をつけてみると
成人男性が1人で、店先のでっかいぬいぐるみを抱っこしてみたり
女性ばかりいる櫛屋さんの前をうろちょろしたり
お香を眺めてみたり、綺麗な小箱を睨み
結局馴染みの樽屋さんに入って、目的を見失い始めてるようだったので
流石に姿を現して「プレゼント見つかりました？」と声をかけました

「見つからない…」と険しい顔の舳丸さんの買い物に結局付き添うことになったのだけど、舳丸さん自分からは全然話さないので、
頑張ってヒアリングしていくと結構真剣に悩んでたみたいで、私なりに色々アドバイスしてみた。

最終的に"ある店"の表に出ている"あるもの"に目を奪われたみたいで、
一日中探し回った時間は？というくらい全く関係のないそれを
しばらく睨んだ(吟味した)後、それを購入してました。
くのたまちゃん喜んでくれるといいね〜

舳丸さん、そのくのたまちゃんイメージの扇子を見かけちゃったからそこでつい立ち止まって
他の扇子の柄も見比べて吟味したけど、結局最初に見た柄のやつを購入してたんですよ

可愛くないですか？(私はタダの他人)

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後ろから「あれ？舳丸の兄貴？」と声がして、舳丸と一緒に振り返ると、重が。「夢子ちゃんも！？」と驚いて目を丸くする重。
舳丸と夢子がデートしていたのかと勘違いして、尊敬する兄貴がまさか恋敵になるだなんて！っと歯噛みする重。