異なる世界
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「鳥の姿じゃないんだね。ちょっとビックリした」
【こちらでは、皆人型にて過ごしております。まぁ、堅苦しいのはこのくらいにして…】
すっと手を差し伸べられ、*はその手を掴む。
【ここはあちらとは違う異界の場所にして、時がねじり出来た空間。普通の人には時間の感覚が狂う。今は俺がいるから大丈夫だけど、修行となれば、加護を身に付けてもらわないと…】
「付けていないと、どうなるの?」
【そうだな…、俺は見た事は無いけど、聞いた話では廃人になるって。そして自ら命を絶つ者もいるって。でも、大丈夫だよ】
繋がれた手をフェニックスは引き寄せ抱きしめる。
【俺らは君を守るよ。どんなことをしてでも。君は俺らにとって唯一無二のマスターだから。だから…】
そんな不安そうな顔をしないで。
するりと頬を撫でられる。
今、私はそんな表情をしているんだろうか…とぼんやりと思ってしまぅた。
「不安そうな…顔してる?」
【うん、少なくとも俺にはそう見えたよ】
すりりと額をこすりつけられる。
くすぐったいような、それでいてとても温かい…。
精霊殿
【ここだよ。きっとみんな驚くよ】
「みんな?」
【そう、君に力を貸していた召喚達がいる。結構な人数になっていると思うから、驚くかもね】
ぱちりとウインクされ、*は何度か瞬きをする。
コンコン…。
控えなめなノックの後に、低い声が帰ってくる。
フェニックスは*の背中を優しく撫で、ドアを開けた。
燦燦 と降りそそぐ室内。でも、その光は柔らかく降り注いでいる。
天井まで届く窓を背に大きな執務用の机があり、誰かが座っていた。そしてその両脇にずらりと並ぶ人、人、人。
様々な装飾を施された衣装を着た人達。装飾もそうだが、様々な肌と髪の色。
フェニックスが机の前で歩みを止めると右手を左胸に当てる。
【マスターをお連れしました団長】
【ご苦労だったな、フェニックス。初めまして、マスター。ああ、こうして会えたことを嬉しく思うよ】
ギッと椅子がしなりばさりとマントがすれる音がした。
ドスドスと重たい音なのに、威圧感が無い。
その人は私の前に来ると、膝をおり頭を下げる。と横にいた人達も同じように頭を下げた。
「えっ、あの…」
【マスター、お会いしたかった。この時を待っていたのです】
「……」
【くっくっ…】
「?」
【…ぶっ、アハハ!もうダメ、苦しすぎるわ‼‼】
桃色の髪の人がいきなり笑いだす。
【テュポーン、笑いすぎではないか。マスターが驚いておるわ】
大きな布を器用に巻き付てある様な出で立ちで白髪の老人が話かけてきた。
【すまんな、マスター、儂はラムウ。あちらでもこちらでも姿形あは変わらんじゃろう】
「えっと…」
自分の記憶の中にある容姿を思い出そうをするが、霧がかかったような感じになってしまう。
【そうか…マスターは転生者であったな。記憶が朧気になってしまうのも無理ない】
「でも」
【無理に思い出す事は無い。我らは今ここにいる。これから覚え行けば良い】
わしわしとしわの深い手が*の頭を優しく撫でる。
「はい…」
【うむ。良い子じゃ】
わしわしと撫でられていると、後ろからギュッと抱きしめられる。
【マスター、…会えて嬉しい】
すりすりと額を擦り付けられる。
朱色に毛先が赤く細身の男性。
「……;」
彼はずっとすりすりと擦りつけ来る。
【クジャッタ、名を言わねばマスターに呼んでもらえんぞ?】
【そんなことない…】
【全く。…初めましてマスター、我はリヴァイアサン。よろしく頼む】
青い髪でやや短髪で、オレンジの瞳。首や手首に模様が施されていた。
「綺麗…」
【?ん、その様に言われたのは初めてだな】
くしゃっと笑う表情に、つられて*も笑った。
【マスター!】
聞いたことのある声が耳を打った。
「シヴァ?」
【はい、シヴァで御座います。ようこそ…そして、お会いできて、嬉しゅうございます】
少し顔を赤らめて、瞳に涙を浮かべている女性。
その女性に寄り添い、そっと肩をさすっている女性がいる。
【よかったわね】
【うんうん】
綺麗な女性がああして抱き合うと、まるで一枚の絵画みたいだった。
【マスタ―、歓迎しよう。我はナイツオブランドの長、名をカトラルという。ライフストリームから頼まれてな。今日は来たばかり、ゆっくりと休むがいい。各々の紹介はまた日を改めよ】
【マスター、こっち】
【クジャッタ、言いたいことはきちんと言わないとマスターには届かないぞ】
【……俺はちゃんと伝えている】
【いや、伝えてねぇよ。言葉が足りねぇ】
【ったく、マスター寝床に案内する。手を出しな。初めて来たから迷っちまう】
「えっと」
【俺か?】
「うん」
【あー、あっちじゃ声しかかわしていなかったからな。俺はイフリート。改めてよろしくな、マスター。しっかし、メシちゃんと食えよ】
「食べているよ?」
【手がちいせぇな】
「そんな事ないと思うよ?」
さっと手を握られるとじんわりと温かい。右手は温かく、左手は少しひんやりとしている。
【ま、これから鍛錬すればちったぁ大きくなるだろ。んじゃ、行くか】
【私も一緒に行って良いか、イフリート】
【当たり前って、お前の庵だろうが】
【そうなのだが…】
【嬉しすぎてってやつか…ったく】
【マスター、庵に案内いたします。クジャッタ、イフリートの手を離さぬように】
「うん」
【カストラル様、マスターをお連れします】
【頼むぞ。マスター、また明日ここで待っている】
「はい」
パタンとドアが閉まり、先程の騒がしさが嘘の様に静かになる。
【感情の表現が激しい者は気持ちをストレートに表せてよいな】
【貴殿は、そういうのは苦手だったな…ハーデス】
【ああ。しかし、転生した所で我らのマスターに変わりはない。今は未熟でも鍛えればきっと化けるぞ…。それも最強と言われる程のな】
魔力にしろ。剣技にしろ…。
【貴様も楽しみなのだろう…?なぁ、オーディン】
【当たり前だ。俺が最強にふさわしい剣技を叩きこんでやろう】
着流しを羽織った男は口元を緩め、笑みを浮かべた。
【こちらでは、皆人型にて過ごしております。まぁ、堅苦しいのはこのくらいにして…】
すっと手を差し伸べられ、*はその手を掴む。
【ここはあちらとは違う異界の場所にして、時がねじり出来た空間。普通の人には時間の感覚が狂う。今は俺がいるから大丈夫だけど、修行となれば、加護を身に付けてもらわないと…】
「付けていないと、どうなるの?」
【そうだな…、俺は見た事は無いけど、聞いた話では廃人になるって。そして自ら命を絶つ者もいるって。でも、大丈夫だよ】
繋がれた手をフェニックスは引き寄せ抱きしめる。
【俺らは君を守るよ。どんなことをしてでも。君は俺らにとって唯一無二のマスターだから。だから…】
そんな不安そうな顔をしないで。
するりと頬を撫でられる。
今、私はそんな表情をしているんだろうか…とぼんやりと思ってしまぅた。
「不安そうな…顔してる?」
【うん、少なくとも俺にはそう見えたよ】
すりりと額をこすりつけられる。
くすぐったいような、それでいてとても温かい…。
精霊殿
【ここだよ。きっとみんな驚くよ】
「みんな?」
【そう、君に力を貸していた召喚達がいる。結構な人数になっていると思うから、驚くかもね】
ぱちりとウインクされ、*は何度か瞬きをする。
コンコン…。
控えなめなノックの後に、低い声が帰ってくる。
フェニックスは*の背中を優しく撫で、ドアを開けた。
天井まで届く窓を背に大きな執務用の机があり、誰かが座っていた。そしてその両脇にずらりと並ぶ人、人、人。
様々な装飾を施された衣装を着た人達。装飾もそうだが、様々な肌と髪の色。
フェニックスが机の前で歩みを止めると右手を左胸に当てる。
【マスターをお連れしました団長】
【ご苦労だったな、フェニックス。初めまして、マスター。ああ、こうして会えたことを嬉しく思うよ】
ギッと椅子がしなりばさりとマントがすれる音がした。
ドスドスと重たい音なのに、威圧感が無い。
その人は私の前に来ると、膝をおり頭を下げる。と横にいた人達も同じように頭を下げた。
「えっ、あの…」
【マスター、お会いしたかった。この時を待っていたのです】
「……」
【くっくっ…】
「?」
【…ぶっ、アハハ!もうダメ、苦しすぎるわ‼‼】
桃色の髪の人がいきなり笑いだす。
【テュポーン、笑いすぎではないか。マスターが驚いておるわ】
大きな布を器用に巻き付てある様な出で立ちで白髪の老人が話かけてきた。
【すまんな、マスター、儂はラムウ。あちらでもこちらでも姿形あは変わらんじゃろう】
「えっと…」
自分の記憶の中にある容姿を思い出そうをするが、霧がかかったような感じになってしまう。
【そうか…マスターは転生者であったな。記憶が朧気になってしまうのも無理ない】
「でも」
【無理に思い出す事は無い。我らは今ここにいる。これから覚え行けば良い】
わしわしとしわの深い手が*の頭を優しく撫でる。
「はい…」
【うむ。良い子じゃ】
わしわしと撫でられていると、後ろからギュッと抱きしめられる。
【マスター、…会えて嬉しい】
すりすりと額を擦り付けられる。
朱色に毛先が赤く細身の男性。
「……;」
彼はずっとすりすりと擦りつけ来る。
【クジャッタ、名を言わねばマスターに呼んでもらえんぞ?】
【そんなことない…】
【全く。…初めましてマスター、我はリヴァイアサン。よろしく頼む】
青い髪でやや短髪で、オレンジの瞳。首や手首に模様が施されていた。
「綺麗…」
【?ん、その様に言われたのは初めてだな】
くしゃっと笑う表情に、つられて*も笑った。
【マスター!】
聞いたことのある声が耳を打った。
「シヴァ?」
【はい、シヴァで御座います。ようこそ…そして、お会いできて、嬉しゅうございます】
少し顔を赤らめて、瞳に涙を浮かべている女性。
その女性に寄り添い、そっと肩をさすっている女性がいる。
【よかったわね】
【うんうん】
綺麗な女性がああして抱き合うと、まるで一枚の絵画みたいだった。
【マスタ―、歓迎しよう。我はナイツオブランドの長、名をカトラルという。ライフストリームから頼まれてな。今日は来たばかり、ゆっくりと休むがいい。各々の紹介はまた日を改めよ】
【マスター、こっち】
【クジャッタ、言いたいことはきちんと言わないとマスターには届かないぞ】
【……俺はちゃんと伝えている】
【いや、伝えてねぇよ。言葉が足りねぇ】
【ったく、マスター寝床に案内する。手を出しな。初めて来たから迷っちまう】
「えっと」
【俺か?】
「うん」
【あー、あっちじゃ声しかかわしていなかったからな。俺はイフリート。改めてよろしくな、マスター。しっかし、メシちゃんと食えよ】
「食べているよ?」
【手がちいせぇな】
「そんな事ないと思うよ?」
さっと手を握られるとじんわりと温かい。右手は温かく、左手は少しひんやりとしている。
【ま、これから鍛錬すればちったぁ大きくなるだろ。んじゃ、行くか】
【私も一緒に行って良いか、イフリート】
【当たり前って、お前の庵だろうが】
【そうなのだが…】
【嬉しすぎてってやつか…ったく】
【マスター、庵に案内いたします。クジャッタ、イフリートの手を離さぬように】
「うん」
【カストラル様、マスターをお連れします】
【頼むぞ。マスター、また明日ここで待っている】
「はい」
パタンとドアが閉まり、先程の騒がしさが嘘の様に静かになる。
【感情の表現が激しい者は気持ちをストレートに表せてよいな】
【貴殿は、そういうのは苦手だったな…ハーデス】
【ああ。しかし、転生した所で我らのマスターに変わりはない。今は未熟でも鍛えればきっと化けるぞ…。それも最強と言われる程のな】
魔力にしろ。剣技にしろ…。
【貴様も楽しみなのだろう…?なぁ、オーディン】
【当たり前だ。俺が最強にふさわしい剣技を叩きこんでやろう】
着流しを羽織った男は口元を緩め、笑みを浮かべた。