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名前変換無しの夢小説





 この世に生を受けて…………多分生を受けてから私は前世の記憶を思い出してしまいました。なんてこった。
 前世は鉱物マニアとまではいかないけれど、宝石の原石とか見て、はわわって興奮している程度には好きだった。形を整えた宝石は確かに綺麗だけど、整えていない表面がデコボコしていて光に翳せば乱反射するあの美しさが好きだった。だからかな、私は今宝石と一体化している。
 私は何を言っているんだと自分でも思う。でも現実である。俗に言う一種の擬人化とでも言えるのかもしれない。まさか私がやっていたお刀様擬人化ゲームみたいな状態になるとは思ってなかった。しかし審神者も居なければ敵も居ない。つまり自然発生したのである。あれ、私優秀過ぎない?
 まあ、ちょっと特殊なんだけど。こう、あのおっきくて綺麗なビー玉だと思って口に入れたらシュワッとしたし何より形が不定形でぶよぶよしてた。宝石とは。
 そしてシュワッと溶けた宝石のような何かと一体化したのである。あれが何だったのか分からないけど一応宝石としている。いつどこで食べたかは覚えてないけど、何を食べたかはハッキリと覚えている。一場面を覚えてるのは良くある。印象的だったからだよね。多分迷子になってどっかに迷い混んだ先だったんだろうな。あれ薄暗かったから赤く光る宝石に興味持ったんだし。子供だから仕方ないね。あ、これ擬人化違う。ただの同化だ。
 まあ、同化したけどこれといった変化は無いわけで。怪我しても治りが早くて病気には一切かからなくなって、宝石と言う特殊性からか外見補正も爆上がり。あれ、宝石と言うのを考えると外見補正しか該当しないぞ。
 つまりあれは宝石に似た何かで魔法も奇跡も有るんだよって産物がワンチャンどころかフィーバータイム。
 まあ、私のこれは転生特典として考えておこう。それより前世の記憶を思い出したいた話にそろそろ移ろう。
 それは物心付いたときだった。むしろさっき言っていた宝石を食べて一体化した時に思い出した。そして驚きと子供の体力が既に限界だったのかそのままぐっすり。そして現在に至る。
 この時はまだ私の記憶について深く考えてなかった。あったのは二回目人生イージーモード!と言うような楽観すらしていた。全てが狂ったのは私の大学進学で上京するに当たってだ。前世では地元から離れなかったから上京一回ぐらいしたいなあって思ってたから受験を頑張ってみた。今まで首都が違うなぁ、平行世界に転生かな?と、ぽやぽやした私の頭を殴りたい。
 無事にそれなりの大学に入れて友人もできて、「今日は家族皆外出だから泊まりにおいでよー」と誘われたのでノコノコと行った。楽しかったよ、オールでスマブラ。友人は明日も休みだからとオールついでに日課のランニングにさっさと出掛けた。奴は体力の化け物だった。私は疲れていつの間にか寝たらしい。疲れには補正が無かったみたいだ。そして騒がしさに気付いて目を覚ましたけど、私の寝起きはぶっちゃけ良くない。低血圧と言うわけではないけれどぼーっと30分ぐらいしてしまう。だから何時ものようにぼーっとしてたら途端に静かになった。その静けさからうっかり二度寝を決め込もうとしたけど何が有ったのかわからずに寝るほど暢気では無い。
 のそのそとお客様用の布団から這い出して机の上にある合鍵を手にする。居ないときに出掛けるときに持っていってね、と昨日言われていたから助かる。無人にするのに鍵をかけないとか無理。無用心過ぎる。
 玄関のドアを開けて鍵をかける。あれ、ひっそりとしすぎ。何が有ったんだろうか。キョロキョロと見渡しても人一人いやしない。
 ん?ふんわりと煙草の匂い。クンクンして探せばイケメンのお兄さん。


 んー??
 んんんー???見たことあるよーな??
 見たこと有るって言うか実写化したらこうなるだろうなぁって言うキャラなら知ってるぞー。


 ここまでが記憶を思い出しても深く考えてなかった私。煙草吸ってたイケメンさんを見て絶望したよね。そして今まで平行世界とか考えてた自分の暢気さにも絶望したよね。
 東都に米花町って漫画の世界じゃねーかっ!!!
 しかもこの煙草吸ってるイケメンとか、めっちゃ爆発間際ってことじゃない?やだ、私の人生ここまでじゃん。イージーモードとか思って頑張らなかった罰ですかねっ!?思わずよろけてしまい、思わず音を立ててしまった。いや、悪いことしてないから別に存在を主張してもいいんだけど。

「なっ、何でまだ避難してないんだっ!」
「…………寝てました」
「タイマーは止めたとは言え解体はしてないんだぞっ!」
「誠に申し訳ないです」

 私に怒鳴る前に解体までささっとして欲しかったんですが。携帯用灰皿を取り出してイケメンさんは煙草を消火。がしがしと頭を掻いて深い溜め息。本当に申し訳ない。でもイケメンさんが解体までしていたら良かったんだ。
 え、避難してなかったのが悪い?寝てる人が気付かない避難勧告するのが悪い。私は悪くねえっ!(悪くないとは言ってない)

「あー、タイマーは止めたし。しょうがないな」
「お手数かけて申し訳ないです」
「ちょっと待ってな」

 イケメンさんは無線か何かでタイマーを止めた事と避難していなかった一般人が居たので今から避難場所まで送ることを言ってる。ここまで一般人一人が迷惑をかけるとは思わなかった。良い歳だし一人で避難出来はするけど、やっぱり警察官としてそんな無責任な事は出来ないんだろう。
 やっぱりイケメンさんは悪くない、私が悪い。

「ほら、こっちだ」
「…………生まれてきてすいません」
「何でそんなに卑屈になってんのかな?」

 迷惑かけすぎてるからです。私の転生チートなんて宝石と融合しただけだし、あなたを助けるとかも無理だったと思うんですよ。爆発する予定時間に近かったし。ぽやぽやしてた私が悪いんだ。だってまさかの世界に転生だったから。私どっちかと言うとヤイバ派だったし。怪盗もちらっと読んだぐらいで。
 でもあれだから、コナン二次は読みまくったから。クロスオーバーとか!!だから色々と知ってるだけ、外見も二次が基本だから本家を知らずに申し訳ない。
 そのかわりと言ったら何だけど一緒に死んであげよう。

「今は緊急時だからシャッターとか色々とやっててね、経路も複雑なんだよね」
「ああ、だからお巡りさんが案内を」
「経路知らないと迷子になっちゃうからね」

 のほほんと、もう爆発しないと思ってるイケメンさんには悪いですが、あれ爆発します。しかし一般人な私が何を言っても説得力無いですから。
 あ、でも…………。


 ドンッ!


 大きな音と衝撃。爆発したらしい。爆心地よりは一階離れた程度。それでも生死が不明になる程度で、生きて戻るのは無理じゃないかなぁ。そんな曖昧なもの。
 爆発前に私が思ったのは、一般人に死者出したら警察悪く言われるんじゃないかってことで、別に私は警察に迷惑をかけたい訳じゃないんだよ。既に迷惑をかけてるけど。死んでまで迷惑をかけたくはないんだよっ!
 だって、イケメンさんは反射何だろうけど私を守るために抱きしめたよ。爆風や破片から守るために。こんな立派なお巡りさんが悪く言われるなんて嫌だなぁ。
 どうかイケメンさんを助けて下さい。










 既に言われ過ぎた感があるけど、

「知れない天井だ」

 まだLEDでは無い蛍光灯の明かりが眩しい。本当に知らない天井。
 あ、私生きてたんだ。ゆっくりと体を動かせばズキズキと痛むぐらいで起き上がれないなんてことは無かった。ヤバい私頑丈すぎる。
 起き上がってからすぐに自分に怪我が無いか確認したけど、手当てしてもらったらしい箇所には絆創膏や小さいながらに包帯を巻かれていたり、後は細かな擦り傷。あんな爆発に巻き込まれたにしては少ない怪我だ。
 あっ!イケメンさん!イケメンさんは無事かっ!?萩原だか荻原だか流し読みだとどう判別してて名字が曖昧で私は覚えてないイケメンさんは無事ですかっ!?
 ベッドから降りようとすればガラリと音がして、あ、その扉は病院に付けられたやつですね。つまりここは病院。そりゃそうか、事件とかに巻き込まれて意識無くしたら病院行きですよね。
 そうじゃなく、扉を開けて入ってきたのはさっき心配していたイケメンさんでした。良かった無事でしたか。

「あ、起きたんだ」
「お巡りさんも無事でしたか!」
「運良くね。…………そうだ、聞きたいことが有るんだけど」
「私が答えれることがあるなら」
「そっか、ありがとな」

 ベッド横に備え付けられたパイプ椅子に座ると、言い出し辛いのか、困ったように唸っている。
 別に私の怪我が少ないことが気になるのかな。ただ私が頑丈なだけだよ。
 まだかまだかと思っていたら意を決したらしくイケメンさんが口を開いた。
 それは私の頭がまだぽやぽやと平和ボケしている現実を突き付けたのだ。



「あの爆発で怪我をした君の血がかかったんだ。そしたら俺の傷が不思議なことに治ったんだ。何度も夢だと思ったし、非現実だと言い聞かせた。だけど、あれだけの爆発に巻き込まれて異常と言えるほど怪我が無い現実が事実だと言ってる。君は一体何なんだ?」




 私が融合した宝石が、私の願いを叶えたみたいです。何者もただの一般人でしかないので、不思議なように首を傾げてみるけど、内心は冷や汗ダラダラ。
 赤い宝石に不定形、人智の及ばぬ力…………ちょっと固形にもなってたけど知ってるー。某錬金術漫画でそんな存在あったなあ。
 それって賢者の石って言うんだけど、不老不死とか色々と伝説もあるやつだよねー!!!!
 そして不老不死ってこの世界だと怪盗さんが探してるじゃないですか。まだ原作前だから高校生は怪盗じゃない。あれ、初代は御存命?どっちにしろ見つけたら壊すって変わらないじゃないか!
 つまり私、殺されちゃう?
 そして組織にも狙われちゃう???



「保護して下さいっ!!!!」
「えっ?!」










※※※※※※※※※※※※

パンドラ一体化主人公
 まだパンドラが何かどこにあるか判明してないのでこんな設定が出来た主人公。多分原作で出たらマッドな方が作り出した賢者の石と同化したって設定になる。ちなみに誘拐されて実験用の素材と同じ部屋に入れられてた。警察にきちんと保護された。
 東都と米花で全くピンと来ない程度にはキャラとかの主要情報しか無いぐらいコナンには馴染みが少ない。あと普通に平行世界と思い込んでたのもある。思い込みは強い。
 同化したからか頑丈だし怪我の治りも早い。病気もないし副作用か外見も良くなった。
 今回は自分の血に願い叶えるぐらいの神秘が内包されてるのが判明。もうほぼ擬人化パンドラ。これはキッドに狙われる(命を)フラグと怯えている。
 保護、保護を…………保護して公安!!!能力バリ高居るの知ってるんだから!!!
 男の好みは昴さん。でもあれって変装なんだよね、としょんぼり。




爆発しなかったマン
 名前を名乗ってないから萩か荻かどっちか主人公がたまに推理してるのは知らない。
 タイマー止めたのに爆発したし助かったけど美女にまだちょっと足りない美少女の血を浴びたら怪我が治って、いつの間に剣と魔法の世界に来たかと混乱したら現実だった。あの子はいったい…………。
 松田にめっちゃ怒られたし遠隔操作かよ。テレビもリモコンになったんだから爆弾だってリモコンにもなるだろって先輩に言われて成る程とも思った。
 主人公の事は美少女だとは思ったし命の恩人とも把握出来ているが自分の身に起きた事から警戒はしている。



怪盗さん
 人殺しはしないよっ!



公安の能力バリ高
 もしかしたら毎週献血(不定期に休みあり)によりポーション(飲料不可)入手できる可能性が現在たっている。




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