女性審神者の名前です。
桜「僕たちって色んな逸話があったりするんだな」
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~もふ丸side~
―紅葉薙 。
これが薙の本当の名前です。現世でのお土産話の1つとしてそれを話してくれた薙の過去に、僕は胸が痛くなりました。薙が…皆さんが刀剣だった頃、意思があっても全てに身を委ねるしかなかったことを改めて思い知らされた時でもありました。
僕はハムスターの付喪神。最初は全く話せなかった薙の代わりにコミュニケーションがとれるようにと顕現しましたが、薙は今ではすっかり僕がいなくても皆さんと話せるようになりました。性格も明るくなりました。僕は僕なりに薙を見守ってきたつもりですから、そんな薙と一緒にいると時々複雑な気持ちになります。
皆さんも以前は思い出せていない部分の記憶に刺激を与えないように配慮してくれましたし(その分思い出したことを全て話していました)、薙がお風呂に入る時はこんなにいなくても良いのに、というぐらい万全の体制で見張りをしてくれています(主に堀川さんと和泉守さん)。
皆さんは僕のことも可愛がってくれます。五虎退くんは虎くんたちのおやつを、三日月さんは茶菓子を分けてくれますし、バランスの良い食事が摂れるようにと、歌仙さんが食べやすいサイズに切った野菜も用意してくれています。高いところに慣れる為に、背の高い蜻蛉切さんや岩融さんの肩に乗せてもらったこともあります(最初はちょっと怖かったです)。
「…丸。もふ丸」
「は、はいっ」
「考え事?」
「少しだけしていました」
「そっか」
手合わせを終えてタオルで汗を拭った後、僕を頭を指で優しく撫でてくれました。
「それにしても、暖かくなってきたよね。すぐに汗をかくようになったし」
「そうだねぇ」
今日は薙は大和守さんとの手合わせでした。戦となると豹変する姿に、薙は逆に「やりやすい」と臨んでいます。ちなみに薙は陸奥守さんにも容赦しません。おもちゃではありますが、銃も使って実戦的な戦い方をするのもあってためになるようです。
現世遠征から戻って来てからの薙の成長は目覚ましいものがあります。これも名前を思い出して、ある程度記憶が戻ったこともあるでしょう。前の主様が女性だったことが分かったのはとても大きいと思います。
「薙は短刀みたいに動きが速いな。この調子でいけばもっと柔軟な戦い方が出来るようになるかもしれん」
「きっと僕より速いですよ。もしかしたら脇差の中で動きの速さはトップかもしれません」
そんな薙の様子を見ていた長曽祢さんと堀川さんが冷静に分析を始めて、今度は薙は堀川くんと手合わせをすることになりました。
「やっぱり速いや…!」
初めて木刀を持った時とは大違いです。動き方、相手との間合いの取り方、全てが違います。特に目つき。大和守さんと少し似た部分があるかもしれません。ですが…。
「薙、逃げるな!」
この言葉は良く皆さんから飛んでくる言葉です。女性なのもあってかさすがに力では勝てないようで、状況が不利になるとすぐに間合いを取ってしまいます。
確かに戦では1対1であれば不利になれば間合いを取ることは大事です。ですが、複数人を相手するとなれば話は変わってきます。その間合いを取った隙に死角から攻撃されてしまうこともありますから。
そこに、堀川くんに長曽祢さんが加勢しました。圧倒的不利な状況に薙のこめかみから汗が一筋流れます。これは充分にあり得ること。
「俺が教えた実戦剣術を思い出せ!」
薙は脇差に慣れるまで、主に和泉守さんから指南を受けていました。薙にとって実戦剣術は最も慣れた戦い方。一呼吸置いて改めて間合いを確認します。それは一瞬、強く踏み込んで堀川くんの攻撃を弾いてその体勢のまま長曽祢さんには足払いで仕掛けます。
「弱いな」
やはり力の差や体格、体幹には勝てず、バランスを崩させることは出来ませんでした。それでも薙は諦めずに堀川くんを力の限り押し飛ばして長曽祢さんと木刀を交わします。
「薙、助太刀するぞ」
そこに、今度は長谷部さんが薙に加勢しました。僕たちが気付かない間にここに来て、木刀も手にしていたようです。
「貴様の相手は俺だ、長曽祢」
「堀川くんの相手は、私だよ…!」
息が上がってきた薙も長谷部さんとどうにか連携しようと立ち回ります。
「あ、大倶利伽羅じゃん。大倶利伽羅も手合わせに来たの?」
「…戦うのは俺1人で充分だ」
それだけ言って稽古場から離れていきました。
「いったぁ!」
大倶利伽羅さんを見やっていたほんの隙に聞こえた堀川くんの声。あっという間に薙の状況は大きく変わっていました。それも束の間。
「ド派手に暴れるぜぇ!」
更に今度は長曽祢さんの方に太鼓鐘くんが加勢しました。一緒に来ていた鶴丸さんは僕たちの傍に飲み物や追加のタオルを置いた後、「貞坊、頑張れよー」と温度差のある声で中へと入って来ます。そうして…
「“伊達組”同士で組まなきゃならないって決まりはないよなぁ?」
「ずるいぜ鶴さん!」
薙と長谷部さんに鶴丸さんが加勢しました。
「どうだ、驚いたか?!」
「嬉しい驚きですよ!」
どんどん白熱する手合わせに皆さんは不敵な笑みを浮かべています。その賑わいを聞きつけたのか、それから長曽祢さんたちには蜻蛉切さんと鯰尾くんに近侍の仕事を終えてやって来た清光くん、薙たちには安定くんと和泉守さんに小夜くんと1部隊が完成した形で手合わせが進んでいきました。
ずっと手合わせをしていた薙が大の字になってぐったりしたのは仕方のないことかもしれませんね。
―
これが薙の本当の名前です。現世でのお土産話の1つとしてそれを話してくれた薙の過去に、僕は胸が痛くなりました。薙が…皆さんが刀剣だった頃、意思があっても全てに身を委ねるしかなかったことを改めて思い知らされた時でもありました。
僕はハムスターの付喪神。最初は全く話せなかった薙の代わりにコミュニケーションがとれるようにと顕現しましたが、薙は今ではすっかり僕がいなくても皆さんと話せるようになりました。性格も明るくなりました。僕は僕なりに薙を見守ってきたつもりですから、そんな薙と一緒にいると時々複雑な気持ちになります。
皆さんも以前は思い出せていない部分の記憶に刺激を与えないように配慮してくれましたし(その分思い出したことを全て話していました)、薙がお風呂に入る時はこんなにいなくても良いのに、というぐらい万全の体制で見張りをしてくれています(主に堀川さんと和泉守さん)。
皆さんは僕のことも可愛がってくれます。五虎退くんは虎くんたちのおやつを、三日月さんは茶菓子を分けてくれますし、バランスの良い食事が摂れるようにと、歌仙さんが食べやすいサイズに切った野菜も用意してくれています。高いところに慣れる為に、背の高い蜻蛉切さんや岩融さんの肩に乗せてもらったこともあります(最初はちょっと怖かったです)。
「…丸。もふ丸」
「は、はいっ」
「考え事?」
「少しだけしていました」
「そっか」
手合わせを終えてタオルで汗を拭った後、僕を頭を指で優しく撫でてくれました。
「それにしても、暖かくなってきたよね。すぐに汗をかくようになったし」
「そうだねぇ」
今日は薙は大和守さんとの手合わせでした。戦となると豹変する姿に、薙は逆に「やりやすい」と臨んでいます。ちなみに薙は陸奥守さんにも容赦しません。おもちゃではありますが、銃も使って実戦的な戦い方をするのもあってためになるようです。
現世遠征から戻って来てからの薙の成長は目覚ましいものがあります。これも名前を思い出して、ある程度記憶が戻ったこともあるでしょう。前の主様が女性だったことが分かったのはとても大きいと思います。
「薙は短刀みたいに動きが速いな。この調子でいけばもっと柔軟な戦い方が出来るようになるかもしれん」
「きっと僕より速いですよ。もしかしたら脇差の中で動きの速さはトップかもしれません」
そんな薙の様子を見ていた長曽祢さんと堀川さんが冷静に分析を始めて、今度は薙は堀川くんと手合わせをすることになりました。
「やっぱり速いや…!」
初めて木刀を持った時とは大違いです。動き方、相手との間合いの取り方、全てが違います。特に目つき。大和守さんと少し似た部分があるかもしれません。ですが…。
「薙、逃げるな!」
この言葉は良く皆さんから飛んでくる言葉です。女性なのもあってかさすがに力では勝てないようで、状況が不利になるとすぐに間合いを取ってしまいます。
確かに戦では1対1であれば不利になれば間合いを取ることは大事です。ですが、複数人を相手するとなれば話は変わってきます。その間合いを取った隙に死角から攻撃されてしまうこともありますから。
そこに、堀川くんに長曽祢さんが加勢しました。圧倒的不利な状況に薙のこめかみから汗が一筋流れます。これは充分にあり得ること。
「俺が教えた実戦剣術を思い出せ!」
薙は脇差に慣れるまで、主に和泉守さんから指南を受けていました。薙にとって実戦剣術は最も慣れた戦い方。一呼吸置いて改めて間合いを確認します。それは一瞬、強く踏み込んで堀川くんの攻撃を弾いてその体勢のまま長曽祢さんには足払いで仕掛けます。
「弱いな」
やはり力の差や体格、体幹には勝てず、バランスを崩させることは出来ませんでした。それでも薙は諦めずに堀川くんを力の限り押し飛ばして長曽祢さんと木刀を交わします。
「薙、助太刀するぞ」
そこに、今度は長谷部さんが薙に加勢しました。僕たちが気付かない間にここに来て、木刀も手にしていたようです。
「貴様の相手は俺だ、長曽祢」
「堀川くんの相手は、私だよ…!」
息が上がってきた薙も長谷部さんとどうにか連携しようと立ち回ります。
「あ、大倶利伽羅じゃん。大倶利伽羅も手合わせに来たの?」
「…戦うのは俺1人で充分だ」
それだけ言って稽古場から離れていきました。
「いったぁ!」
大倶利伽羅さんを見やっていたほんの隙に聞こえた堀川くんの声。あっという間に薙の状況は大きく変わっていました。それも束の間。
「ド派手に暴れるぜぇ!」
更に今度は長曽祢さんの方に太鼓鐘くんが加勢しました。一緒に来ていた鶴丸さんは僕たちの傍に飲み物や追加のタオルを置いた後、「貞坊、頑張れよー」と温度差のある声で中へと入って来ます。そうして…
「“伊達組”同士で組まなきゃならないって決まりはないよなぁ?」
「ずるいぜ鶴さん!」
薙と長谷部さんに鶴丸さんが加勢しました。
「どうだ、驚いたか?!」
「嬉しい驚きですよ!」
どんどん白熱する手合わせに皆さんは不敵な笑みを浮かべています。その賑わいを聞きつけたのか、それから長曽祢さんたちには蜻蛉切さんと鯰尾くんに近侍の仕事を終えてやって来た清光くん、薙たちには安定くんと和泉守さんに小夜くんと1部隊が完成した形で手合わせが進んでいきました。
ずっと手合わせをしていた薙が大の字になってぐったりしたのは仕方のないことかもしれませんね。
