女性審神者の名前です。
菜の花「この本丸で俺たちと話すのって違和感ないの?」
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~薙side~
燭台切さんと石切丸さんは背が高い分きっと怖がらせてしまうからと、主様がいたベンチに座っている。私たちに手を振ってくれた姿が何だかお兄ちゃんに見えて、手を振り返した私は2振りから見ると妹みたいに見えているんだろうか。
私にもきょうだいがいたらこんな感じだったのかな。
たまにだけど、どうしても考えてしまうこと。顕現して仲間がたくさんいるし、短刀たちはみんな弟みたいなもの。他の刀種の男士たちも友だちだったりお兄さんのようだったりと、それで充分なはずなのに、同じ刀派の男士がいたらまた違う感覚なのではないかと思ってしまうのだ。
「薙さん、こっちにも可愛い子いるよ!」
手を振って呼んでくれた乱ちゃんに我に返る。
うん、これでいいんだよね。
招かれた先は中型犬がたくさんいるエリアの傍。乱ちゃんが指している子だけサークルの外にいた。
お迎えが決まった子が抱えられてそこを出て行く横で、「どれどれ」としゃがんでみると、ペットショップで見掛けていた柴犬だった。さっきまでは博多くんに懐いていたようで、「薙にとられたー」と唇を尖らせ、サークルにいる小型犬の方へと向かって行った。そんなことはおかまいなしに、そわそわと私を見ていて、目はきらきら輝いている。撫でられるのを待っているようだ。
「君も可愛い子だね」
ひとまず撫でてやる。それでは足りないようで撫でていた手を甘噛みしてきたり全身でじゃれてくる。遊ぶのが大好きなのか、喜びようが半端ない。飼おうものなら遊びも散歩も全力、楽しいだろうけど大変そうでもある。ただ…
多分この子、番犬に向いてない…。
「この子は当店の看板犬なんですよ。男の子で“えだまめ”っていいます」
「ブフッ」
スタッフさんが笑いながら教えてくれた。お世話はスタッフ全員でしている中で担当はこの方と言って良い程面倒を見ているという。
人のネーミングセンスは面白い。主様が昔飼っていた猫の名前は“しらす”というし(命名:主様)。
「えだまめは人気者なんだね」
言葉が分かるかのように「ワンッ」と鳴いてみせた。そこでふと、不思議な気持ちになった。
「薙さん、どーしたの?」
「うーん、何かこの子見たことがあるというか。既視感っていうんだっけ?」
首を傾げつつえだまめを撫でくり回す。
好きなものを見つけるとぱぁっと明るくなる顔。
…カステラ見てそんな顔してたな。
興味津々な姿。
…神社暮らしの頃の話をしたら身を乗り出して聞いてくれたっけ。
そして宴の時にご馳走を目の前に早く食べたいとそわそわしていた姿、手合わせと聞いて嬉々として付いて来た姿。
「陸奥守だ」
「あははははっ!」
「ホントそうだね」と2振りで笑い合った。乱ちゃんはツボにはまったようでしばらくお腹を抱えて笑っていた。
「これからえだまめが他のワンちゃんたちにお手本を見せるんです。良かったら見て行きませんか?」
「どんなことやるんだろ」
これも現世ならではの経験。博多くんを呼んでそのコーナーに向かう途中、スタッフさんのご厚意でえだまめのリードを持たせてくれた。
「えだまめ、待て」
スタッフさんがご飯が入ったペット用の食器を片手に反対の手でえだまめにかざしながら、えだまめの前に置いた。えだまめもしっかりと待っている。
「よしっ」
がつがつと食べる様子にどうしても陸奥守と重ねてしまう。
…陸奥守、何かごめん。
他にも“お手”、“伏せ”などを見せてくれて、最後にスタッフさんが指したのは犬小屋だった。
「ハウス!」
そこを目がけて走って行くえだまめ。
「乱ちゃん助けて、陸奥守にしか見えない…」
「ボクも陸奥守さんに見えてきちゃった…」
「乱も薙も陸奥守におんなじことしぇんでな…」
悩んで返した答えは…
「陸奥守次第かな…」
燭台切さんと石切丸さんは背が高い分きっと怖がらせてしまうからと、主様がいたベンチに座っている。私たちに手を振ってくれた姿が何だかお兄ちゃんに見えて、手を振り返した私は2振りから見ると妹みたいに見えているんだろうか。
私にもきょうだいがいたらこんな感じだったのかな。
たまにだけど、どうしても考えてしまうこと。顕現して仲間がたくさんいるし、短刀たちはみんな弟みたいなもの。他の刀種の男士たちも友だちだったりお兄さんのようだったりと、それで充分なはずなのに、同じ刀派の男士がいたらまた違う感覚なのではないかと思ってしまうのだ。
「薙さん、こっちにも可愛い子いるよ!」
手を振って呼んでくれた乱ちゃんに我に返る。
うん、これでいいんだよね。
招かれた先は中型犬がたくさんいるエリアの傍。乱ちゃんが指している子だけサークルの外にいた。
お迎えが決まった子が抱えられてそこを出て行く横で、「どれどれ」としゃがんでみると、ペットショップで見掛けていた柴犬だった。さっきまでは博多くんに懐いていたようで、「薙にとられたー」と唇を尖らせ、サークルにいる小型犬の方へと向かって行った。そんなことはおかまいなしに、そわそわと私を見ていて、目はきらきら輝いている。撫でられるのを待っているようだ。
「君も可愛い子だね」
ひとまず撫でてやる。それでは足りないようで撫でていた手を甘噛みしてきたり全身でじゃれてくる。遊ぶのが大好きなのか、喜びようが半端ない。飼おうものなら遊びも散歩も全力、楽しいだろうけど大変そうでもある。ただ…
多分この子、番犬に向いてない…。
「この子は当店の看板犬なんですよ。男の子で“えだまめ”っていいます」
「ブフッ」
スタッフさんが笑いながら教えてくれた。お世話はスタッフ全員でしている中で担当はこの方と言って良い程面倒を見ているという。
人のネーミングセンスは面白い。主様が昔飼っていた猫の名前は“しらす”というし(命名:主様)。
「えだまめは人気者なんだね」
言葉が分かるかのように「ワンッ」と鳴いてみせた。そこでふと、不思議な気持ちになった。
「薙さん、どーしたの?」
「うーん、何かこの子見たことがあるというか。既視感っていうんだっけ?」
首を傾げつつえだまめを撫でくり回す。
好きなものを見つけるとぱぁっと明るくなる顔。
…カステラ見てそんな顔してたな。
興味津々な姿。
…神社暮らしの頃の話をしたら身を乗り出して聞いてくれたっけ。
そして宴の時にご馳走を目の前に早く食べたいとそわそわしていた姿、手合わせと聞いて嬉々として付いて来た姿。
「陸奥守だ」
「あははははっ!」
「ホントそうだね」と2振りで笑い合った。乱ちゃんはツボにはまったようでしばらくお腹を抱えて笑っていた。
「これからえだまめが他のワンちゃんたちにお手本を見せるんです。良かったら見て行きませんか?」
「どんなことやるんだろ」
これも現世ならではの経験。博多くんを呼んでそのコーナーに向かう途中、スタッフさんのご厚意でえだまめのリードを持たせてくれた。
「えだまめ、待て」
スタッフさんがご飯が入ったペット用の食器を片手に反対の手でえだまめにかざしながら、えだまめの前に置いた。えだまめもしっかりと待っている。
「よしっ」
がつがつと食べる様子にどうしても陸奥守と重ねてしまう。
…陸奥守、何かごめん。
他にも“お手”、“伏せ”などを見せてくれて、最後にスタッフさんが指したのは犬小屋だった。
「ハウス!」
そこを目がけて走って行くえだまめ。
「乱ちゃん助けて、陸奥守にしか見えない…」
「ボクも陸奥守さんに見えてきちゃった…」
「乱も薙も陸奥守におんなじことしぇんでな…」
悩んで返した答えは…
「陸奥守次第かな…」
