女性審神者の名前です。
梅「審神者として出来ることは全てやらなきゃ」
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~清光side~
毎日の朝礼で、長谷部が新しく顕現した者の霊力が酷く乱れていること、意識が戻っていないこと、主が付きっきりで面倒を見ていること、部屋には近付かないよう釘を刺すように皆に達しをした後。「こういうこともあるんだね」と安定が不思議そうに尋ねてきた。他の刀剣たちも最初にその達しがされた時は同じ刀派の者はいるのか話題になっていた。
「僕たちより先に打ち出された脇差なのかな」
「さーね。本人の意識が戻ってないから何とも言えない」
実際にそうだ。薙刀直しをされた脇差だとか、どこまで話していいのか分からない。ただ、安定も皆も顕現したのが自分たちと同じ刀派やゆかりのある者ではないのは気付いてる。もしそうだったら名前は公表されるし、近侍の堀川だけが看病をすることはないから。…とは言っても、全振りが全ての刀剣を把握しているわけじゃないから思うことは色々あるはず。
特に長曽祢と蜂須賀はそうだと思う。最初は顕現させるのが脇差と聞いて、浦島ではないかと淡い期待を持っていたからだ。出来れば浦島であって欲しかっただろうし、でも実際に顕現したのは別の脇差で、意識が戻っていないと知ればより気分は複雑そうだ。長曽祢は前の主が新選組局長の近藤勇だっただけあって落ち着いているけど、割と蜂須賀は分かりやすかった。翌日になってようやくあの人のことを心配出来るようになったぐらいだ。
「加州殿」
内番がある者はそれぞれの場所に、ない者は手合わせを誘い合ったり思い思いに過ごす時間になった頃、申し訳なさそうに一期一振が、あの人を気に掛けている様子の薬研が俺に声を掛けてきた。
「昨日は弟たちがお騒がせして申し訳ない」
「別にいいよ。こういう状況ならどんな刀剣が顕現したか気になるのは当然でしょ」
「今はその方が無事であるよう願っているところです。ですが、薬研が」
「あぁ。そいつ、熱が出てて霊力も乱れてるんだろ?薬が必要になるんじゃないかと思ってな」
あー、呼び方は“そいつ”じゃないんだけどなー。何かもどかしい。
「まぁ大将の判断でもあるんだろうが、手伝えることがあるなら言ってくれ。こういうのは早めに動いておいた方がいいだろうしな」
「サンキュ。主に伝えとく」
「宜しくな」と2振りと別れた。途中で大麻 を持った石切丸や、米俵を取りに行く燭台切ともすれ違って廊下を歩く。
「清光、今日は僕たちはどうしようか?」
「そーね。俺は今日は主に呼ばれてないし、手合わせでもする?」
「いいね。冬だからこそ体を動かさなきゃね!」
「きーまり」と一旦部屋に戻って手拭いなんかを持って稽古場へと向かう。そうしたら、今度は左文字三兄弟が俺のところに来た。
「加州殿、少々宜しいでしょうか」
「どしたの?」
「さぁ、お小夜」
俯いて少し恥ずかしそうにしていた小夜が「えっと…」と俺を見る。
「…新しく顕現した人にお見舞いの花をあげたいんですが、迷惑ですか」
「今は主の部屋に行ける者は限られていますから。加州殿や長谷部など、出入りが出来る者にお願いしようと思いまして」
どうやら提案したのは小夜らしい。けれど1振りで聞きに行く勇気は出なかったみたいで、こうして江雪と宗三と一緒に来た、ってところだろう。
「いいよ。今のところ出入り出来るのは、えーと、俺と長谷部と堀川、石切丸か。声を掛けてくれれば持ってくよ。多分主は今日も上で食べるだろうから、昼ぐらいがタイミングいいんじゃない?」
「…ありがとうございます。では早速、見舞いに合う花と花瓶を見繕って来ます」
「いってらっしゃーい」とニコニコと見送る安定。こういう時、こいつの言うことは大体分かる。
「仲間を思いやる気持ちって、いいよね」
「言うと思った」
「清光は違うの?」
「そうとは言ってないでしょ。俺は夕べ主とお香作ってたから、まぁ、そーいうこと」
「何か清光らしいや」なんて言われたけど、これも予測済み。
そこで、ちょっと好奇心が沸いて尋ねてみる。
「新しい刀剣が俺たちと過ごせるぐらい元気になったら、安定は何かしたいことあるの?」
「おしゃべりとか?」
「女子か」
「えー、そういうの大事じゃん。きっと本丸を案内するのは清光でしょ?それなら僕も一緒に案内して色々話したい」
「ま、それもいいかもね。安定みたいな奴がいれば安心するだろうしさ。実際、前に顕現した御手杵も嬉しそうだったし」
「えへへ、楽しみだなぁ」とやっぱりニコニコとしている。
…ねぇ。この本丸には仲間思いの良い奴ばっかりなんだからさ、早く目を覚ましてよね。
毎日の朝礼で、長谷部が新しく顕現した者の霊力が酷く乱れていること、意識が戻っていないこと、主が付きっきりで面倒を見ていること、部屋には近付かないよう釘を刺すように皆に達しをした後。「こういうこともあるんだね」と安定が不思議そうに尋ねてきた。他の刀剣たちも最初にその達しがされた時は同じ刀派の者はいるのか話題になっていた。
「僕たちより先に打ち出された脇差なのかな」
「さーね。本人の意識が戻ってないから何とも言えない」
実際にそうだ。薙刀直しをされた脇差だとか、どこまで話していいのか分からない。ただ、安定も皆も顕現したのが自分たちと同じ刀派やゆかりのある者ではないのは気付いてる。もしそうだったら名前は公表されるし、近侍の堀川だけが看病をすることはないから。…とは言っても、全振りが全ての刀剣を把握しているわけじゃないから思うことは色々あるはず。
特に長曽祢と蜂須賀はそうだと思う。最初は顕現させるのが脇差と聞いて、浦島ではないかと淡い期待を持っていたからだ。出来れば浦島であって欲しかっただろうし、でも実際に顕現したのは別の脇差で、意識が戻っていないと知ればより気分は複雑そうだ。長曽祢は前の主が新選組局長の近藤勇だっただけあって落ち着いているけど、割と蜂須賀は分かりやすかった。翌日になってようやくあの人のことを心配出来るようになったぐらいだ。
「加州殿」
内番がある者はそれぞれの場所に、ない者は手合わせを誘い合ったり思い思いに過ごす時間になった頃、申し訳なさそうに一期一振が、あの人を気に掛けている様子の薬研が俺に声を掛けてきた。
「昨日は弟たちがお騒がせして申し訳ない」
「別にいいよ。こういう状況ならどんな刀剣が顕現したか気になるのは当然でしょ」
「今はその方が無事であるよう願っているところです。ですが、薬研が」
「あぁ。そいつ、熱が出てて霊力も乱れてるんだろ?薬が必要になるんじゃないかと思ってな」
あー、呼び方は“そいつ”じゃないんだけどなー。何かもどかしい。
「まぁ大将の判断でもあるんだろうが、手伝えることがあるなら言ってくれ。こういうのは早めに動いておいた方がいいだろうしな」
「サンキュ。主に伝えとく」
「宜しくな」と2振りと別れた。途中で
「清光、今日は僕たちはどうしようか?」
「そーね。俺は今日は主に呼ばれてないし、手合わせでもする?」
「いいね。冬だからこそ体を動かさなきゃね!」
「きーまり」と一旦部屋に戻って手拭いなんかを持って稽古場へと向かう。そうしたら、今度は左文字三兄弟が俺のところに来た。
「加州殿、少々宜しいでしょうか」
「どしたの?」
「さぁ、お小夜」
俯いて少し恥ずかしそうにしていた小夜が「えっと…」と俺を見る。
「…新しく顕現した人にお見舞いの花をあげたいんですが、迷惑ですか」
「今は主の部屋に行ける者は限られていますから。加州殿や長谷部など、出入りが出来る者にお願いしようと思いまして」
どうやら提案したのは小夜らしい。けれど1振りで聞きに行く勇気は出なかったみたいで、こうして江雪と宗三と一緒に来た、ってところだろう。
「いいよ。今のところ出入り出来るのは、えーと、俺と長谷部と堀川、石切丸か。声を掛けてくれれば持ってくよ。多分主は今日も上で食べるだろうから、昼ぐらいがタイミングいいんじゃない?」
「…ありがとうございます。では早速、見舞いに合う花と花瓶を見繕って来ます」
「いってらっしゃーい」とニコニコと見送る安定。こういう時、こいつの言うことは大体分かる。
「仲間を思いやる気持ちって、いいよね」
「言うと思った」
「清光は違うの?」
「そうとは言ってないでしょ。俺は夕べ主とお香作ってたから、まぁ、そーいうこと」
「何か清光らしいや」なんて言われたけど、これも予測済み。
そこで、ちょっと好奇心が沸いて尋ねてみる。
「新しい刀剣が俺たちと過ごせるぐらい元気になったら、安定は何かしたいことあるの?」
「おしゃべりとか?」
「女子か」
「えー、そういうの大事じゃん。きっと本丸を案内するのは清光でしょ?それなら僕も一緒に案内して色々話したい」
「ま、それもいいかもね。安定みたいな奴がいれば安心するだろうしさ。実際、前に顕現した御手杵も嬉しそうだったし」
「えへへ、楽しみだなぁ」とやっぱりニコニコとしている。
…ねぇ。この本丸には仲間思いの良い奴ばっかりなんだからさ、早く目を覚ましてよね。