女性審神者の名前です。
沈丁花「わしに何が起こったがか教えとーせ…」
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~薙side~
その後は、近侍として主様の執務はどのようなことをするのか教えていただいたり、その様子を見たりして過ごした。今週は思いの外雪が積もってしまったから、庭掃除当番として雪かきの人数を増やすと言っていたけれど、同田貫さんたちが率先して雪下ろしをしてくれたし、雪かきも皆で協力していると伝えると「じゃあ、大丈夫そうだね」とクッキーを口に入れてくれた。私も好きな抹茶味だった。
「…?」
主様の執務室には本棚がたくさんあって、本も多い。その中で主様が座るところから1番近い棚に“刀帳”と書かれたものが目につく。それに気付いた主様が「見てごらん」と勧めてくれたのでそっと手にした。
顕現した順に記録されてるんだ…。
始まりの一振り…打刀:加州清光
2番目…短刀:薬研藤四郎
3番目…打刀:へし切長谷部
4番目…太刀:一期一振
5番目…打刀:陸奥守吉行
・
・
・
日付と共に全て主様の手書きで記されていた。初めての脇差は堀川くん、初めての大太刀は石切丸さん、初めての槍は蜻蛉切さん、初めての薙刀は岩融さん。初めて顕現した刀種には小さく印が書かれていて、とても分かりやすい。私の前に顕現したのは御手杵さんだ。
「面、白い…」
「でしょ?…ほら、ここ。この日に三条派が、この日に左文字派がとか、兄弟とか前の主様とゆかりのある男士が揃った日もメモしてあるんだよ」
「本当、だ…」
最初に兄弟として揃ったのは堀川派。堀川くん、山伏さん、山姥切さんの順で揃ったようだ。その次は左文字派。小夜くんは全体で6番目と早く、色々ありながらも江雪さんと宗三さんが顕現する日を待ち侘びていたのだとも教えてくれた。
そして最後のページには今日の日付とともに“太鼓鐘貞宗”“信濃藤四郎”と書かれていて、伊達家ゆかりの男士が揃ったということで印がつけられていた。
「私…にも、ゆかりの…ある刀、はいる、のかな…」
思わず口にしてしまってはっとした。これでは主様の気を悪くしてしまう。私のことは主様はもちろん、自分のことすら分からないのだから。
「ち、違うんです主様!何となく、兄弟がいるのが微笑ましいと思っただけで…!」
もふ丸を通じて理由を話したけれど、これはただの言い訳だ。
そこでぴり、と頭が痛む。
え…?
その映像はまるで前の主様視線のようだった。こちらを見て何か楽しそうに話している。とても仲が良い雰囲気なのが伝わってきた。
「薙、大丈夫?」
「女の子、が2人…。前の、主、様の…?」
「前の主様の妹かな?それか、実は娘だったりして…?」
どちらかまでは分からなかった。
主様が可愛いクリップで留めてあったメモにそれを書き足す。ずっと私について調べてくれているようで、その枚数は多い。何だか申し訳ない気持ちになった。
「薙、ゆっくり。ゆっくり、ね」
「はい…」
優しく頭をぽんぽんと撫でてくれた。そうして気付く。
「話し方がもっと自然になってきたね」
「そうで、しょう…か」
「僕もそう思いますっ。何だか誇らしい気持ちですよ」
「えっへん」と何故か胸を張るもふ丸。…どこからどこが胸なのかは置いておいて。
「あっ」
そこで主様が何か思い出したように声を上げる。聞けば私に手合わせ表を持って来てもらうのを忘れていたらしい。
「では、持って、来ま…す」
「ごめん、お願い」
そうして連絡表が貼られているところに行ってみると、それにはたくさんの名前が書かれていた。今日と明日のところには“粟田口全振り”と大きく書かれていて、その分他の刀剣たちの名前は小さい。それが何だか微笑ましくて、主様に先程稽古場にいた男士たちのことも合わせて伝えた。
その後は、近侍として主様の執務はどのようなことをするのか教えていただいたり、その様子を見たりして過ごした。今週は思いの外雪が積もってしまったから、庭掃除当番として雪かきの人数を増やすと言っていたけれど、同田貫さんたちが率先して雪下ろしをしてくれたし、雪かきも皆で協力していると伝えると「じゃあ、大丈夫そうだね」とクッキーを口に入れてくれた。私も好きな抹茶味だった。
「…?」
主様の執務室には本棚がたくさんあって、本も多い。その中で主様が座るところから1番近い棚に“刀帳”と書かれたものが目につく。それに気付いた主様が「見てごらん」と勧めてくれたのでそっと手にした。
顕現した順に記録されてるんだ…。
始まりの一振り…打刀:加州清光
2番目…短刀:薬研藤四郎
3番目…打刀:へし切長谷部
4番目…太刀:一期一振
5番目…打刀:陸奥守吉行
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日付と共に全て主様の手書きで記されていた。初めての脇差は堀川くん、初めての大太刀は石切丸さん、初めての槍は蜻蛉切さん、初めての薙刀は岩融さん。初めて顕現した刀種には小さく印が書かれていて、とても分かりやすい。私の前に顕現したのは御手杵さんだ。
「面、白い…」
「でしょ?…ほら、ここ。この日に三条派が、この日に左文字派がとか、兄弟とか前の主様とゆかりのある男士が揃った日もメモしてあるんだよ」
「本当、だ…」
最初に兄弟として揃ったのは堀川派。堀川くん、山伏さん、山姥切さんの順で揃ったようだ。その次は左文字派。小夜くんは全体で6番目と早く、色々ありながらも江雪さんと宗三さんが顕現する日を待ち侘びていたのだとも教えてくれた。
そして最後のページには今日の日付とともに“太鼓鐘貞宗”“信濃藤四郎”と書かれていて、伊達家ゆかりの男士が揃ったということで印がつけられていた。
「私…にも、ゆかりの…ある刀、はいる、のかな…」
思わず口にしてしまってはっとした。これでは主様の気を悪くしてしまう。私のことは主様はもちろん、自分のことすら分からないのだから。
「ち、違うんです主様!何となく、兄弟がいるのが微笑ましいと思っただけで…!」
もふ丸を通じて理由を話したけれど、これはただの言い訳だ。
そこでぴり、と頭が痛む。
え…?
その映像はまるで前の主様視線のようだった。こちらを見て何か楽しそうに話している。とても仲が良い雰囲気なのが伝わってきた。
「薙、大丈夫?」
「女の子、が2人…。前の、主、様の…?」
「前の主様の妹かな?それか、実は娘だったりして…?」
どちらかまでは分からなかった。
主様が可愛いクリップで留めてあったメモにそれを書き足す。ずっと私について調べてくれているようで、その枚数は多い。何だか申し訳ない気持ちになった。
「薙、ゆっくり。ゆっくり、ね」
「はい…」
優しく頭をぽんぽんと撫でてくれた。そうして気付く。
「話し方がもっと自然になってきたね」
「そうで、しょう…か」
「僕もそう思いますっ。何だか誇らしい気持ちですよ」
「えっへん」と何故か胸を張るもふ丸。…どこからどこが胸なのかは置いておいて。
「あっ」
そこで主様が何か思い出したように声を上げる。聞けば私に手合わせ表を持って来てもらうのを忘れていたらしい。
「では、持って、来ま…す」
「ごめん、お願い」
そうして連絡表が貼られているところに行ってみると、それにはたくさんの名前が書かれていた。今日と明日のところには“粟田口全振り”と大きく書かれていて、その分他の刀剣たちの名前は小さい。それが何だか微笑ましくて、主様に先程稽古場にいた男士たちのことも合わせて伝えた。
